たまたま見つけた記事なんですが、自転車大国と言われるオランダにて自転車への罰則が強化されるらしい。
アムステルダム –自転車に乗りながらテキストメッセージを送信したり、赤信号を通過したり、ライトが点灯しなかったり…アムステルダムの自転車利用者は交通ルールをほとんど気にしません。しかし、1月1日からは罰金が課せられる可能性が高くなる。
この日から、警察官だけでなく取締官も交通違反に対して罰金を科すことができるようになりました。自転車首都圏は火曜日、自転車利用者に対し、ボアズも同じことをするだろうと警告した。赤信号を守る歩行者も新年は気をつけなければなりません。
ディラン・イェシルゲズ大臣(司法安全保障)は、国内の他の場所での実験が成功したことを受けて、執行官にこれらの追加権限を与えることを決定した。アムステルダム市は、人員過多の警察を解消するためにこれをありがたいことに活用しています。
アムステルダムのボアは今後数カ月間、自転車違反の経験を積むために警察と協力する予定だ。その後、ルールを守らない自転車利用者に対して措置を講じる予定だ。
「現在、1日に3件以上の重大事故が発生しているため、より安全な交通のための取り締まりの強化が切実に必要です」とメラニー・ファン・デル・ホルスト市議会議員(交通担当)は言う。「市内はますます混雑しており、ルールを遵守することがさらに重要になっています。あなた自身と他の道路利用者の安全のために。したがって、これは自転車と歩行者にも確実に当てはまり、来年はさらに検査を行う予定です。」
Just a moment...
罰則の強化というよりも取り締まりの拡大みたいなイメージなんかな。
オランダって何年か前にながらスマホの自転車が社会問題になり罰則が強化されたような記憶がありますが、警察官だけでなく取締官も罰金を課せるようにしたと。
オランダってまあまあ自転車に対する取り締まりをしているイメージがありますが、件数などは調べてもよくわかりません。
取り締まりを拡大しないと危険という判断なのだろうか。
自転車インフラがかなり整備されたオランダですが、まあまあ不思議なことにこんな感じだったりする。
もっとも市の人口が膨らむにつれて、アムステルダムでは公共スペースの使い方が課題になっているという。自転車と歩行者のバランスを取るため、2017年からサイクリストだけでなく、歩行者も優先するという計画が進んでいる。
(中略)
サイクリストは自分たちの権利を主張するが、実際のところ彼らのマナーにも問題があるようだ。歩行者からは信号無視や突然の歩道への飛び出しといった苦情が出ており、ベビーカーや目の不自由な人にとっては脅威となっている。自転車走行中にメールをするという違反もあり、罰金も設けられたほどだ。
「歩行者ばかり優先」自転車天国アムステルダム、サイクリストから不満噴出 - NewSphere - Page 2町中に専用レーンが設置され、市民の最も手軽な交通手段として自転車が利用されているアムステルダムは、サイクリストの天国といわれている。ところが最近は、市の自転車に寛大な政策が歩行者優先にシフトしており、サイクリストから不満の声が上がっている。...
自転車は歩行者をあまり優先しません。例えば歩行者用の信号が青で渡っているとしましょう。横から来る自働車の信号は赤になっていますが、自転車の信号はないとします。すると自転車は歩行者を優先することなく、まっすぐ横から突っ込んで来ます(人にもよりますが)。そういう時は自転車を先に通したほうが安全です。
オランダの自転車道路事情とマナー
この国は都会のど真ん中でも横断歩道に信号がないことがあります。
日本に居た時と同じように渡り始めると、よく自転車にベルをならされます。びっくりして一歩後ずさると、そこにも自転車が突進してきます。 慌てて大きく前方に移動すると、そこは車道だったりするわけです…!
アムステルダムの横断歩道 - オランダ ログ
「サイクリストはドライバーよりもさらに反社会的です」と、37 歳のジェニファー ブラウワーは不平を言います。ジェニファー ブラウワーは視覚障害者として登録されており、サイクリストとの衝突にうんざりしていたため、賑やかな西部地区から街の静かな郊外に引っ越してきました。
Bike-Dominated Amsterdam Is Not a Walker's ParadiseAs Amsterdammers jostle for space, the city government is trying to ease conflicts between those on bikes and on foot.
「私が一人で歩いたり自転車に乗ったりしている場合、アイコンタクトは通常、どちらが行き、どちらが譲歩するかを判断するのに十分です. でも今は赤ちゃんができたので、アイコンタクトをあまり信用していません。ある日、テンケート市場の近くで生後 4 か月の息子を押していた Menno van de Lustgraaf さん (33 歳) は言いました。「サイクリストは横断歩道で止まることはありません。ベビーカーを持っていても。」
Bike-Dominated Amsterdam Is Not a Walker's ParadiseAs Amsterdammers jostle for space, the city government is trying to ease conflicts between those on bikes and on foot.
いろいろ見ていても、自転車と歩行者が対立しているような雰囲気すら見てとれますが、どこの国でも「Chari-Kasu」はいるんでしょうね。
みんながみんな聖人君子なら誰も苦労しない。
インフラだけに偏ってもダメだし、取り締まりばかりに偏ってもダメだし、自転車政策っていろいろややこしい。
ところで、ちょっと前にこの報道があった件。
気になって警察庁に「改正道路交通法の原案」が見れないかを確認したのですが、少なくとも警察庁の広報としては「自転車追い抜き時の新ルール」なんて話は全く知らないし、そのようなプレスリリースをしていないとのこと。
報道自体を把握してないし、そもそも改正道路交通法の原案はまだ出来てないから見せるものがないと言われる。
有識者会議の中間報告でも「新ルール」については書いてないし、いったいどこから出た話なのかわからないと言われてしまいましたが、報道レベルだと嫌な予感しかしない内容になっているし、本当に喜ばしい改正なのかすら疑わしい。
まあ、来年の通常国会に提出される改正道路交通法をみるしかありませんね。
そもそもの話をしてもいいですか?
現行法でも取り締まりは可能なわけ。
第二十八条
4 前三項の場合においては、追越しをしようとする車両(次条において「後車」という。)は、反対の方向又は後方からの交通及び前車又は路面電車の前方の交通にも十分に注意し、かつ、前車又は路面電車の速度及び進路並びに道路の状況に応じて、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。
現行法でも取り締まりは可能なはずだし、報道によると新ルールでも「具体的数値は条文に書かない」。
具体的数値が条文で明確にされないなら無意味なものにしかなりませんが、少なくとも報道から読み取れる内容ならかなりヤバイと思うのですが。
そしてヤバさに気がついている人が少ないことがヤバイような気もする。
ちなみに青切符云々については、そもそも違反したら即青切符という運用ではないので、今まで赤切符だった人が青切符になる程度の話に過ぎません。
以前も書いたけど「赤切符を積極的に運用」の報道後も、信号無視したら即赤切符みたいな運用はしていない。
悪質な信号無視は赤切符、悪質性が低い信号無視は指導警告という運用。
赤切符だった人が青切符になる程度の話、つまりは警察と検察の負担軽減がメインだと思うし、違反しなけりゃ関係ない話に過ぎない。
オランダも自転車がメチャクチャみたいな話が時々ありますが、いい面しか報じない傾向にあるからややこしい。
実際の取締件数とかデータがないのかな?
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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