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自転車のいい面だけ取り上げると。オランダのメリットとデメリット。

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なかなか興味深い記事がありました。
自転車大国と言われるオランダの話。

もっとも市の人口が膨らむにつれて、アムステルダムでは公共スペースの使い方が課題になっているという。自転車と歩行者のバランスを取るため、2017年からサイクリストだけでなく、歩行者も優先するという計画が進んでいる。

(中略)

サイクリストは自分たちの権利を主張するが、実際のところ彼らのマナーにも問題があるようだ。歩行者からは信号無視や突然の歩道への飛び出しといった苦情が出ており、ベビーカーや目の不自由な人にとっては脅威となっている。自転車走行中にメールをするという違反もあり、罰金も設けられたほどだ。

 

「歩行者ばかり優先」自転車天国アムステルダム、サイクリストから不満噴出 - NewSphere - Page 2
町中に専用レーンが設置され、市民の最も手軽な交通手段として自転車が利用されているアムステルダムは、サイクリストの天国といわれている。ところが最近は、市の自転車に寛大な政策が歩行者優先にシフトしており、サイクリストから不満の声が上がっている。ガーディアン紙によれば、オランダでは20世紀初頭には自転車の数は車よりはるかに多...

自転車のマナー

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オランダって自転車インフラが「進んだ」自転車大国と言われますが、一方では自転車のルール違反や歩行者軽視もそれなりにあるのが実情。

自転車は歩行者をあまり優先しません。例えば歩行者用の信号が青で渡っているとしましょう。横から来る自働車の信号は赤になっていますが、自転車の信号はないとします。すると自転車は歩行者を優先することなく、まっすぐ横から突っ込んで来ます(人にもよりますが)。そういう時は自転車を先に通したほうが安全です。

 

オランダの自転車道路事情とマナー

この国は都会のど真ん中でも横断歩道に信号がないことがあります。

 

日本に居た時と同じように渡り始めると、よく自転車にベルをならされます。びっくりして一歩後ずさると、そこにも自転車が突進してきます。 慌てて大きく前方に移動すると、そこは車道だったりするわけです…!

 

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アムステルダムの横断歩道 - オランダ ログ

極端な見方をすれば、歩行者に自衛と我慢を強いて自転車の権利を強化した社会…とも取れるわけ。
要は社会全体としてそれを良しとするか否か。

 

あえて「極端な見方」と書いたんですが、ある一つの状態を見たときに、立ち位置によって見え方や評価が違うのは当然のこと。
評価軸の違いでも変わるわけで、先日書いた「雨天時に自転車に乗るときはカッパか傘なのか?」についても、「後方確認」だけを評価軸にしたらそうなるわな。

 

雨の日の自転車「カッパは傘より本当に安全?」←?
ちょっと前になりますが、こういう記事は何をしたいのやら。 そもそも カッパと傘での「後方安全確認」にフォーカスしていますが、後方安全確認は自転車乗車中の安全操作の一部にしか過ぎないわけで、 ハンドルを両手で...

 

オランダの自転車政策についても、歩行者目線から刷りゃ「ザ・チャリカス」にもなるし、自転車乗りでも全ての自転車乗りが絶賛するわけではない。

 

国立の大学通りの自転車レーン、何ですかねこれ。
読者様から質問を頂いてました。 これですかね? 通行義務があります 見たところ、まず【普通自転車専用通行帯】の標識があります。 専用通行帯は、車両通行帯(標識令別表第6 109...

 

読者様
読者様
お詳しいですね。
私は以前、道路行政に携わっていましたが、道交法と道路法の違いは知らない人が大半です。(特に道路構造令は道路屋しか普段意識しませんし)
道路の管理瑕疵に係る損害賠償業務もしましたが、自転車の転倒トラブルもいくつかありました。正直私としては、自転車乗りとして道路状況も把握できず転倒するほうがマヌケだと思っています。
ちなみに、ちょろっとオランダの自転車専用道の話がありましたが、ドイツとオランダを自転車で旅した身としては、みんな幻想を抱きすぎです。

 

読者様
読者様
私が旅したのは10年ほど前ですが、当時から「ドイツとオランダは自転車先進国だ!」と言われていました。

 

お伝えしたいことは色々あるのですが(ドイツとオランダでも状況は違いますし、市街地と郊外でも異なります)、長くなってしまいますので、また別の機会にと思いますが、私が感じたのは、「自転車道があるだけで、それが走りやすいかは別」ということと、「あくまで一般の自転車道であり、ロード乗りが想像するような自転車道とは乖離がある」ということです。

 

ハンドルを取られる石畳の歩道半分に自転車1台分の幅でマークがしてあるだけ(しかも途中電話ボックス等がある)のものや、自動車道は直線なのに、その脇の自転車道は田んぼのあぜ道のような道をクネクネ・・・といったもの、等々。(河川敷にはサイクリングロードもありましたが、それは日本も同じです)

 

走りやすい自転車道といえば、アムステルダムには郊外から続く大きな自転車道がありましたが、日本の「サイクリングロードや歩行者天国」のようなものではなく、あくまで「一般車道の自転車版」という感じでした。
ここをロードバイクでかっ飛ばすのは、車道をウインカー無しですり抜け追い越しを連発して暴走するDQN車のようなものです。

 

走行しているのはほぼシティサイクル・たまにMTBです。ロードバイクは全く見かけませんでした。(ミュンヘンにビアンキのショップがあるのは見かけましたが)
日本のロードバイク遭遇率のほうがはるかに高いと感じます。
都市間の郊外を移動中もロードバイク(というか自転車)に遭遇した記憶はありません。結局向こうのロード乗りも、車が少ない田舎道ぐらいしか安全・快適に乗れる道は無いのだろうと思います。

 

ちなみに、オランダで迷ったとき、道案内で先導してくれたマダムがいたのですが、進路変更・右左折時に手信号をしていました。もちろん後続がいたからなのかもしれませんが、普通の方でも自然にそれが出来るのは、やはり自転車大国と呼ばれる所以かもしれません。
道路状況がどうのこうのよりも、まずは安全に走行することを考えるのが先なのでは、と思います。

何でもそうだけど、メリットとデメリットは必ずあるわけで。
メリットだけをひたすら言う人って、信用しないことにしてるんですよ。
デメリットが全くないなんてことはあり得ず、メリットだけをひたすら言うのは詐欺師の手法。

 

まあ、インフラ自体は必要ですよ。
そこだけフォーカスするから信用されない。

現実としては

これなんか典型例ですが、

せめて確認しながら信号無視するならまだマシだけど、現実はこれ。
ちょっと前には似たような信号無視事故がありましたね。

 

まさか自転車道があれば、この自転車が魔法のように信号を厳守する…なんてファンタジーを想像する人はいないでしょうけど、インフラとルール厳守はどちらも必要なのは明らか。

 

自分の理想を達成したい人ってメリットばかりを強調しがちだけど、デメリットを語らない話には価値を感じないんだよね。

サイクリストはドライバーよりもさらに反社会的です」と、37 歳のジェニファー ブラウワーは不平を言います。ジェニファー ブラウワーは視覚障害者として登録されており、サイクリストとの衝突にうんざりしていたため、賑やかな西部地区から街の静かな郊外に引っ越してきました。

 

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Bloomberg - Are you a robot?

「私が一人で歩いたり自転車に乗ったりしている場合、アイコンタクトは通常、どちらが行き、どちらが譲歩するかを判断するのに十分です. でも今は赤ちゃんができたので、アイコンタクトをあまり信用していません。ある日、テンケート市場の近くで生後 4 か月の息子を押していた Menno van de Lustgraaf さん (33 歳) は言いました。「サイクリストは横断歩道で止まることはありません。ベビーカーを持っていても。

 

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Bloomberg - Are you a robot?

自転車に優しい街は、歩行者に自衛を求める街という見方も成り立つけど、こういう話を見ていると昭和40年代に乱発した「歩道橋廃止訴訟」と大差ないような気がします。

 

「歩道橋は明らかにヒューマニズムに反する」。
古い判例って、時々凄いな。 歩道橋は反ヒューマニズム 判例タイムズの解説にチラっと掲載されている判例なのですが。 判決年月日はなぜか書いてありません。 事件番号は大分地裁 昭和43年(わ)423号です。 事案の...

 

あっ、自転車インフラ自体は必要ですよ。
メリットだけを強調する論調にウンザリしているだけなんで。

 

どちらにせよ、今の道路交通法のまま自転車インフラを整備しようとするから「法律の壁」にぶち当たり、クソ構造を連発するのだと思わざるを得ないので、

・ルールの整理と合理化
・ルールを学ぶ機会
・インフラ整備

どれが欠けてもうまくいかないと思うが。




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