アメリカでは電動キックボードの事故入院者数が、自転車よりも上回ったらしい。
米国で2020年、キックボード（キックスケーター）事故による入院件数が自転車関連の事故を上回り、うち50％以上が手術にまで至ったことが、新たな研究結果から明らかになった。
事故の態様がわからないのでこれだけではコメントしようがないのですが、数年前のアメリカでの報告。
⽶国疾病管理予防センター（CDC）
• テキサス州オースティンにおける調査（2018.9~11）
• 192件の怪我⼈発⽣事故
• 頻度としては10万トリップで20⼈が怪我
• 怪我⼈は、乗⾞⼈が190⼈、⾮乗⾞⼈が2⼈
• 怪我⼈の約半数は18〜29歳
• 怪我⼈の33%は初回の乗⾞
• 飲酒運転が29%
• 37%が速度が早すぎることが原因と回答Consumer Reports記事（2019.6.3）
• 全⽶の47都市110病院から集計
• 2017年秋以降、1500⼈が怪我、8⼈が死亡
• 死亡事故は、⾃動⾞との衝突や、コントロールを失い⽊に激突など
• 死亡事故は２⼈で乗るなど、不適切な使⽤によるケースが多いBird社によるレポート（2019.4）
• 電動キックボードは⾃転⾞よりも安全
（⾃転⾞は100万マイル乗⾞あたり58.9件の救急外来への搬送に対し、電動キックボードは救急以外の全ての怪我を含み37.2件）
• ⾃動⾞事故により2017年には6000⼈の歩⾏者が死亡しており、10万⼈が救急外来に搬送。他⽅で、電動キックボードにより歩⾏者の死亡事故が発⽣した事例は報告されていない
• ポートランドでは70万トリップで、歩⾏者の怪我は2件。34%のユーザーが電動キックボードは⾃動⾞移動をリプレースすると回答しており、電動キックボードの普及は事故の減少に繋がる可能性があるhttps://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/mobility/pdf/003_08_00.pdf
⽶国疾病管理予防センター（CDC）の報告(2018)によると、乗りなれてない「初回の乗車」が33%、飲酒運転が29%、怪我人の半数は若者、37%が速度が早すぎることが原因と回答など。
Consumer Reports記事(2019)によると、死亡事故は、⾃動⾞との衝突や、コントロールを失い⽊に激突、2人乗りなど不適切な使⽤によるケースを挙げてます。
ヘルメットをかぶり「ながらスマホ」というのは、安全意識を履き違えていそう。
ながらスマホで転倒してもヘルメットがあれば大丈夫とでも考えているのだろうか？
普通なら原因行為である「ながらスマホ」をやめたほうが安全なのは言うまでもない。
様々な報告からイメージするのはかなり無法地帯化しているように思われます。
ただまあ、年齢制限がない州もあるのは驚きです。
また、スクーター関連のけがで入院した患者は、自転車のけがと比べて18歳未満である割合が高く（自転車が16.4％に対して26.7％）、手術を受ける割合も高かった（同48.1％に対して55.8％）。Eスクーター利用に関する年齢制限は、州によって異なり、テキサスやカリフォルニア、ジョージアのように16歳以上でなければならない州もあれば、ワシントンやコロラド、ケンタッキーのように年齢制限がない州もある。
(中略)
Eスクーターは、電動モーターで走行するためより速く、より長時間の走行に適している。人気のEスクーターレンタル会社であるLime（ライム）とBird（バード）の車両は、それぞれ時速15マイル（約24km）と16マイル（約26km）で走行する。
日本の場合、免許不要(16歳以上)で乗れる電動キックボードを特定小型原付とし、最高速度が20キロになるように制御されてますが、海外って確か時速25キロまでが多かったはず(国にもよるが、日本のようにリミッターによる制限がない場合も)。
アメリカは州によっては時速32キロまでOKみたいだけど、日本は時速20キロに強制したのは正解だったのかも。
若干気になるのはこちら。
Eスクーターは、その登場以来、安全上の問題や歩行者からの苦情により、全米の複数の都市が規制を導入している。ニューヨーク市は2023年6月、ハドソン川、イースト川、ハーレム川、ジャマイカ湾沿いの公園や小道での使用を認める1年間の試験的プログラムを導入し、禁止を解除した。
ハワイ州のホノルルは、以前は公道上でのEスクーターの利用を禁止していたが、2022年に解禁。テキサス州ダラスでは、歩道やトレイル、広場、制限速度が時速35マイル（約56km）以上の道路でのEスクーターの走行が禁止されている。イリノイ州シカゴでは、公園や歩道、ビーチ、特定のトレイルでの走行が制限されている。
アメリカは州によって規制が違うのでアレですが、日本みたいに実証実験したりしてるんですね。
ホノルルはむしろ解禁し、他では通行可能な道路を制限していると。
ところで、日本の最近の流れを見ると、特定小型原付カテゴリーはキックボードタイプよりも着座型にシフトしているのではないかと思ってまして。
千葉市は特定小型原付を使った実証実験を開始しますが、キックボードタイプではなく着座型。
クラウドファンディングでも着座型の特定小型原付がまあまあ出ているように思いますが、日本の場合はナンバープレート必須、自賠責保険必須にしたのと、販売側にも一応は指導などを行うことにしているため一応はチェックしてから発送していたりする。
リターンの発送にあたりサポーターに次の協力お願い申し上げます。
以下3点をご提出いただいてからリターンを発送することになりますので予めご了承ください。
①公的書類を用いた年齢確認（16歳以上であることの確認）
運転免許証等の公的書類の画像もしくはスキャンをMakuakeメッセージにてご提出ください。
②サポーターがナンバープレート・自賠責保険を自ら取得するとともに、その取得が分かる画像・エビデンス
③車体受領後にナンバープレートや自賠責保険のステッカーを取り付ける旨の誓約
他国に比べて日本はまだ頑張っている方だと思ってみてますが、着座型の特定小型原付って安定性は自転車と変わらないわけだし、キックボードタイプよりも着座型のほうがいい気がします。
電動キックボードという言葉だけで世間のイメージは悪いですが、アメリカでも似たような感じなんでしょうね。
残念ながら世間のイメージは「無法者」くらいにしか見てないのが実情だし、軽井沢町なんて「町内は控えてくれ！法律上は合法なのは知ってます！」という謎のアナウンスまでしてましたし。
けど、「キックボードタイプ」がイマイチなだけで、着座型ならリスクも自転車に近い気がします。
ルール守らず好き勝手にやれば事故るリスクが上がるのも当たり前ですが、仮に特定小型原付を廃止にしたところで自転車で好き勝手にやるか、違法を承知で乗り回すかにしかならないと思うし。
第百八条の三十二の四 特定小型原動機付自転車を販売し、又は貸し渡すことを業とする者は、当該特定小型原動機付自転車の購入者又は利用者に対し、交通安全教育指針に従つて特定小型原動機付自転車の安全な運転を確保するために必要な交通安全教育を行うように努めなければならない。
アメリカってそんなに電動キックボードを使っている人が多いのかな？
個人的な感想としては、電動キックボードでむちゃくちゃする人は何に乗ってもむちゃくちゃするだけなんじゃないかと思っているので、人的要素のほうが大きい気がする。
例えばこの程度でも歩行者に突っ込む人は、何に乗らせても変わらないんじゃないかと。
しょうもな過ぎて…
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