駐輪場を作っても使うのか？

大阪の御堂筋で放置自転車の即時撤去が始まったようです。

市は令和５年１１月から、放置自転車を即時撤去する「リアルタイム撤去」を試験的に行っている。初回は同１３日午前、中央区西心斎橋周辺で実施。御堂筋にほど近く、多数の放置自転車がある路上で市職員らが作業を開始した。

周辺に「条例に基づき、撤去作業を行います」というアナウンスを流しつつ、市職員が放置自転車に赤い警告用の札を貼っていく。

放置自転車を「リアルタイム撤去」　荒療治に踏み切った大阪市の思惑（産経新聞） - Yahoo!ニュース

大阪の繁華街・ミナミ。メインストリートの御堂筋周辺では、地元の商店や住民らが、路上にあふれる放置自転車に悩まされてきた。これまでにも官民が連携して対策を練ってきたが、根本的な解決には至っていなかった

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御堂筋といえば、車道を狭くして歩道を拡張し、歩道の中に「普通自転車通行指定部分」を作りましたが、自転車のルールがあまり知られていないせいもあり「自転車道」と勘違いした自転車が続出しているバッドデザインと思って見てますが、

なぜ「歩道の普通自転車通行指定部分」を「自転車道」と呼びたがるのか？

大阪の御堂筋の歩道が拡張されて自転車通行空間ができたという話は多々耳にしますが、以前も書いたように、 なぜ「自転車道」と呼びたがるのか不思議です。 「歩道の普通自転車通行指定部分」と「自転車道」の違い 両者は全く違います。 ○歩道の普通自転...

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2023.11.16

自転車道であれば歩行者は通行できない。
普通自転車通行指定部分であれば、そもそも歩道の一部なので優先権は歩行者。
自転車が一方的に勘違いして「歩行者が邪魔」などと言っていたりするのでトラブルの原因にしかならないと思うのですが…

さて、放置自転車の即時撤去について。
これって「駐輪場を作れば解決する」とか「駐輪場が少ないせいだ」みたいな意見を見かけますが、じゃあ駐輪場を作ったら違法駐輪が無くなるのか…については疑問視してまして。

まず、カネ払って駐輪しますかね。

駐輪場を作って「無料」というのはなかなか難しい話。
利用者が「無料」ということは行政が負担していることになりますが、行政が負担しているということは市民が負担していることと同じですね。
税金なんだから。

駐輪場を使う人も使わない人も一律で負担していることになるわけで、公平性の観点からは無料にするのは好ましくない。

私がよく使う駅には大きな駐輪場があるのですが、日曜日だけは無料です。
日曜日は管理人もいませんが、日曜日は違法駐輪の撤去をしてないこともあり、駐輪場に停めずに道端駐輪が大量発生します笑。

タダの日でも駐輪場に停めずに道端駐輪が横行しますが、ある意味スゴいなと思ってみてます。
撤去がない日は、すぐ隣にタダの駐輪場があっても使わない人が大量発生する。
逆に平日は駐輪場のスタッフが違法駐輪の撤去も兼ねているらしく、道端駐輪は皆無になります。
道端に駐輪すると駐輪場の管理人さんが注意するので、事実上できない。

無料の駐輪場があっても使わないで道端駐輪する現実を見るに、結局は「監視されているか」「撤去されるか」のみが行動原理の人も多いのかなと…

そして人類の普遍的な原理「誰かがやっていれば俺もやる」が発動する。
おかげさまで駐輪場が無料な日曜日のみ路上駐輪が大量発生しますが、無料か有料かが問題なのではなく、取り締まり&撤去しているかどうかだけの差でしかない。
取り締まり&撤去をせずに有料駐輪場のみなら、たぶんもっと酷くなるんだろうなと思ってみてますが、駐輪場の管理人&撤去作業員さんは月曜日の朝に大量の路上駐輪を撤去してます。

ところで、御堂筋の「普通自転車通行指定部分」は誤解を生むだけなので、柵で仕切りを作って自転車道に変えた方がマシなんじゃないかと思うのですが、あのように歩行者自転車が入り乱れた状況がベストと考えているのですかね？
特定小型原付なんかは普通自転車通行指定部分と自転車道ではモードすら違うし、分かりにくい構造がトラブルの原因にしか見えないのですが…

結局、好き勝手に駐輪したい勢が好き勝手に駐輪するだけなので、駐輪場があれば道端駐輪は減るとは思いますが、本質的には好き勝手にやりたい勢は好き勝手にやるだけなんだろうなと思ってみてます。