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ツールド北海道、第4回有識者会議の資料と、第3回会議の議事要旨が公表に。

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先日、ツールド北海道事故を受けて設置された有識者会議の第4回が開催されました。

ツールド北海道の第4回有識者会議。エスコートバイクは40台必要なのにたった7台…
今日、ツールド北海道の第4回有識者会議があったようなのですが、いつもならこのタイミングに合わせて前回(第3回)の議事要旨が公開され、第4回有識者会議の配布資料も公開されますが、今回はどちらも公開されていません。 週明けに公開するのだろうか?...

いつもはこのタイミングで前回会議(第3回)の議事要旨と今回(第4回)会議の配布資料が公表されてましたが、週明けの今日になって公表。

 

まず、前回(第3回)の議事要旨から見ていきます。

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第3回会議の議事要旨

まず第3回会議に関する報道からおさらい。

昨年9月に自転車ロードレース「ツール・ド・北海道」で起きた死亡事故をめぐり、警備態勢に不十分な点があったことが30日、分かった。主催協会が、事故当日に配置されていた警備員約100人や警備会社に行ったアンケートなどから明らかになった。

専門家でつくる第三者委員会「安全対策検討会」の第3回会合で共有された。アンケートの回答によると、事故当日の警備員の連絡手段は主に携帯電話で、全体の状況を複数が同時に把握するためには無線機が必要だったという意見があった。萩原亨座長=北大工学研究院教授=は「無線でやり取りできる環境が整っておらず、(連絡の)即時性という点において態勢が不十分だった」と指摘した。

その他にも、自転車レースなどの動くイベントの警備に慣れておらず難しかった、といった意見や、警備関係者全体で情報交換する機会がほしかった、といった意見が寄せられた。

レースの警備は複数の会社が担ったが、主催協会はその説明を代表の一社だけに行い、そこから各社に周知してもらっていた。協会の高松泰常務理事は「警備員への講習が足りなかった。具体的にどういったポイントを伝えるべきか、今後精査していきたい」と話した。

警備態勢が不十分の声も 自転車レースの死亡事故めぐる安全対策会で(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
昨年9月に自転車ロードレース「ツール・ド・北海道」で起きた死亡事故をめぐり、警備態勢に不十分な点があったことが30日、分かった。主催協会が、事故当日に配置されていた警備員約100人や警備会社に行っ

第3回会議の議事要旨はこちら。

2 検討会
事務局から「警備体制等」についての説明を受けた後の、各委員からの発言については以下のとおり。
○警備員(立哨)はカーブを見通せる位置であるピーク(カーブの先端)に配置すべき。
警備員の安全意識、役割や責任を代表会社から会社へ、会社から警備員に伝わっていなかった。どこかに目詰まりがあったと考えられる。
○警備を長く経験しているから警備内容をわかっているだろうではなく、主催者がどのような要請をして、どのような資料を渡し、その資料がどのように伝達されて末端まで行くのか、という伝達の仕組みを検証する必要がある。
〇経験があるから今回も大丈夫だと思うのはとても危険なこと。警備が緩んでしまう可能性がある。警備の質を高くすることが大事である。
〇今後、高齢化が一段と進み、労働力を確保することが更に困難になる。そのため警備関係者会議や業務説明というものを依頼内容に入れ、それらを業務として受け止めてもらう体制づくりが重要である。
協議内容やコースが変更にならなくても、警備員や社会環境の変化があるため、警備員や警備会社の管理者への研修や業務内容の伝達等をきちんと整備しておくということが重要なポイントになる。
〇警備員は選手やレースの安全を保障するためにいる。コース内の危険な箇所や重要な箇所と思われるところに、ロードレースを熟知している者を配置するべき。
〇警備員や交通整理員(自治体ボランティア)は、腕章や帽子だけでなく視認性の高いビブス(ベスト)を着用すべき。
〇待機しているドライバーにレースの位置情報や、待ち時間、迂回路情報などを説明できる警備員の質の向上が必要である。
〇警備員等との連絡体制の再整備
〇ツール・ド・北海道は参加選手に力の格差があるため、タイムギャップが大きい。隊列が広がることを考えて警備体制を作らなくてはならない。
コースで危険なところは観客を完全にシャットアウトする。迂回路が確保できないところは観戦場所を決め、そこに行くルートを決めるなど、警備員だけに頼らない仕組みの構築が必要である。
〇選手の安全を守る、地域住民の利便性を確保するなど公益性に触れている部分については、レースの主催者同士で情報交換、意見交換をすることで、ノウハウが共有され、大会の効率的な改善につながっていくのでは。
〇警備員の質を高めつつ、量の改善をすべき。他のレースからアクセスコントロールなどを学び、良いところはツール・ド・北海道の具体的な対策に盛り込んでいきたい。

https://2024.tour-de-hokkaido.or.jp/download.asp?id=318

前回会議での配布資料では無線がなかったことや警備員に対する伝達不備などが指摘されてました。
前回会議の配布資料はこちら。

https://2023.tour-de-hokkaido.or.jp/download.asp?id=315

議事要旨は毎回ざっくりしすぎている気がします。

第4回会議での内容

第4回有識者会議に関する報道から確認します。

去年、自転車のロードレース「ツール・ド・北海道」に出場した選手が死亡した事故。29日に4回目の安全対策検討会が開かれ、選手の前後を走るバイクなどの警備体制について話し合われました

去年9月、「ツール・ド・北海道」に出場していた当時、中央大学4年生の五十嵐洸太さんが対向車線の乗用車と衝突し死亡しました。
29日の検討会で有識者らはレース中、先頭から最後尾までの距離が長くなっていることから、定点で制限時間を設け、遅れている選手はレースを中止させ収容するなどの措置や、ある一定の基準に満たない選手はレースに出場させないなどの措置をとるなど運営管理をしやすいようにするべきといった意見が出たということです。
さらに、去年のレースでは選手らの安全確保を行う「エスコートバイク」が7台だったことに対し、国際的な規則などに従い40台ほど必要であるといった指摘もあったということです。

「ツール・ド・北海道」選手死亡事故 「出場に一定の基準を」安全対策検討会で警備体制など議論
去年、自転車のロードレース「ツール・ド・北海道」に出場した選手が死亡した事故。29日に4回目の安全対策検討会が開かれ、選手の前後を走るバイクなどの警備体制について話し合われました。去年9月、「ツール…

今回の配布資料では、エスコートバイクの数が足りなかったことや、エスコートバイクのフォーメーションについての案が示されています。

主催者は難しいステージ(山岳ステージ)には特に注意を払う必要がある。このタイプのステージでは、ライダーはいくつかの小グループに分かれ、何キロにも渡って分散することがよくある。他の道路利用者は、最初のグループが通過した時点でレースが終わったと考え、後続のライダーを期待しないことがよくある。これは、後続のライダーの安全を確保する上で、モバイルエスコートが重要な役割を果たすことを意味する。レースの後方でエスコートなしでライダーを放っておくことは危険であり、何としてでも避けなければならない。

サーキットレースにおいて、道路が通行止めになっている場合、モバイルエスコートの重要性ははるかに低くなる。ルートは立哨により保護されているため、エスコートバイクの役割は、ライダーの前を走行してライダーの到着を警告することである。

https://2024.tour-de-hokkaido.or.jp/download.asp?id=320

エスコートバイクは40台必要だったところ、たった7台しかいなかったとなっていますが、レース中に選手のグループが分散した場合についてのフォーメーション案が4つ示されています。

オートバイエスコートで空白を埋める場合
【仮定条件】
① 通過速度は20km/h程度
② この先の下り勾配区間に備えて2台並走を想定
③ 車間距離として約45秒を想定
【試算結果】
必要台数 = 28台
但し、KOM2で15分でカットオフするなら
必要台数 = 20台
※ オートバイエスコート台数としては、上記に加えて、コンボイ前方で安全確保を行う台数、イエローフラッグオートバイ等の台数が必要。コンボイ長をコンパクトにした上で、全部で40台程度は必要

今回の配布資料は全59ページになってますが、そのほかにはレースコンボイと警備員等の連絡体制案や、エスコートバイクに実際に乗車した人のアンケート結果が示されています。
ツールド北海道2023のエスコートバイクは7台ですが、エスコートバイクの数が少ない(どちらかというと少ない+少ない)と感じていた人が100%、事前の打ち合わせについても不十分(どちらかというと不十分+不十分)が多数。
そして白バイとエスコートバイクの増強の必要性については必要と考える人が多数。

ところで、そもそもは2023年大会以前から危険性について警告されていたはずなのですが、警告を受けて改善した結果が2023年大会の有り様なのか、警告を受けても実質的にさほど変化がなかったのか?

「落車、事故の危険リスクを伴う」

「大幅な改善が必要」

A4判の内部資料には、強い文言が並ぶ。

資料をつくったのは、日本自転車競技連盟(JCF)の専門部会「ロード部会」。昨年6月「ツール・ド・北海道協会」に対してレースで事故が起きる危険性を指摘したものだ。

 

「事故起きるリスク伴う」ツール・ド・北海道、いかせなかった指摘:朝日新聞デジタル
「落車、事故の危険リスクを伴う」 「大幅な改善が必要」 A4判の内部資料には、強い文言が並ぶ。 資料をつくったのは、日本自転車競技連盟(JCF)の専門部会「ロード部会」。昨年6月、「ツール・ド・北海…

他の資料なども含めると、警告を受けてもほとんど改善されないまま開催して事故が起きたのかと。
最近はほとんど報道もされてないし注目度も低いですが、いろいろ案を出したとしてその通りにできるのかは疑わしい。

 

見通しが悪い山岳地帯では対向車も含めた全面的な交通規制をするしかないと思うのですが…
ちなみに警備員への伝達についてうまくいってなかったことは明らかですが、うまくいってなかった原因については判然としていません。
イメージはこうみたいだけど、主催者からどのような指示があったのか、主催者が指示していたならどこで伝達がうまくいかなかったのかはわからないまま。

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