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商店街自転車問題と、その本質。

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度々話題になる大阪の天神橋筋商店街の自転車問題。

日本一長い商店街の『危険な自転車』 走行禁止の時間帯もお構いなしで駆け抜ける..."あわや衝突事故"な場面も 記者の問いかけに「みんな乗ってるで!みんなに注意しいや!」 | TBS NEWS DIG (1ページ)
「何度も自転車にぶつかりそうになった」こういった内容のメールがMBSに届きました。場所は、大阪にある“日本一長い商店街”。危険な自転車の走行が後を絶たず、『自転車は乗らずに押して通行する』と決められ… (1ページ)

いわゆるアーケード街で時間帯により自転車の通行が禁止されてますが(もちろん自転車以外の車両も)、映像にあるように危険な自転車が普通に通過していく。

 

ところで、アーケード商店街は自転車の通行が禁止されているところはわりとありますが、他のアーケード商店街は自転車通行って見かけない。
仙台のアーケード街(かなり長い)なんかも自転車通行は禁止されているはずだけど、危険な自転車が問題になったなんて聞いたことがないし、うちの近所あるアーケード街でも見かけない。

 

不思議なんだよなあ。

 

ところで天神橋筋商店街について事実から確認します。

天神橋1~3丁目 天神橋4~6丁目 天神橋7丁目
幅員 7~8m 5~6m 7~8m
規制開始 平成26年 昭和47年 無し
規制時間 10~20 7~22
規制経緯 商店街から警察への陳情 元々幅員が狭く商店街であることを考慮

元々4~6丁目は幅員が狭く、商店街で通行人が多いことから昭和47年に公安委員会が規制。
1~3丁目は元々は規制されていなかったところ、商店街からの陳情で規制。

 

2013年の記事から。

 日本一長い商店街として知られる大阪市北区の天神橋筋商店街の大半で自転車の通行が規制される見通しになった。道幅の狭い天神橋四~六丁目商店街はすでに自転車の通行が禁止されているが、一~三丁目は規制がなかった。先月、二丁目で自転車同士が衝突する重傷事故が発生したため、天神橋筋商店連合会が協議した結果、二~三丁目で自転車を規制するよう、近く大阪府警天満署に陳情することを決めたという。同署は「時間帯規制から検討したい」としている。

同商店街は南北の市道約2・6キロに、雑貨や飲食店など約600の商店が並んでいる。一~七丁目に分かれ、大阪では最も活況を呈している商店街だ。

大阪府警によると、JR天満駅高架下から北側に伸びる四~六丁目は道路幅が約5~6メートルと狭く危険だとして、大阪府公安委員会が昭和47年から午前7時~午後10時の自転車通行を禁止している。一方、一~三、七丁目は道幅が約7~8メートルと比較的広いため規制はされていない。

しかし、同連合会が随時行っている買い物客アンケートには、「自転車とぶつかりそうで怖い」との内容が多いため、三丁目商店街は3月、「危ない 自転車は押して通りましょう」と書かれた標識を9個設置。他の商店街も事故防止を呼びかけていたが、4月10日深夜に自転車同士の重傷事故が起きたという。

これを受けて、同連合会が安全策などを協議。まず、自転車事故が起きた二丁目と三丁目の計約750メートルで通行を規制するよう天満署に陳情し、最終的には一丁目(約270メートル)も規制を目指す方針を決めた。アーケードのない七丁目は今後検討する。

同連合会の土居年樹会長(76)は「お客さんが減るという反対意見もあったが、安全第一で決断した。もし事故が続けば天神橋筋商店街のイメージダウンになる」と話している。

日本一長い天神橋筋商店街 自転車禁止へ 「まずは時間帯規制から」大阪府警(1/3ページ)
日本一長い商店街として知られる大阪市北区の天神橋筋商店街の大半で自転車の通行が規制される見通しになった。道幅の狭い天神橋四~六丁目商店街はすでに自転車の通行…

要は元々規制されていた4~6丁目については、幅員の問題から危険なので昭和の時代に規制した。
1~3丁目については、公安委員会的には規制の必要はないと考えていたものと考えられますが、商店街の判断で規制を陳情。
その結果、4~6丁目までの区間よりも時間帯を緩くして規制した経緯がある。

午前7時を過ぎた時間帯に大量の自転車が通過する様子が出てますが、この時間帯は商店街も開いておらず、単なる通勤通学で「通過」する自転車。
要はこの人たちってショートカット目的や、並行する一般道が自転車で通行しにくいから商店街を通行している。

 

7時からという時間帯にしている理由はわかりませんが、おそらくは同じく通勤通学目的で「通過」する歩行者が増えることや、商店街に納品する車両が動く時間帯などを考慮したのではないかと。
車両通行禁止でも、納品目的など許可車両は通行可能ですし。
そういう軽トラがあるなかで自転車、歩行者が入り交じり、しかも幅員が狭いとなるとリスクが大きい。

 

一つの考え方としては、並行する道路を自転車が走りやすくするという方法もあるのですが、商店街を通行する自転車って「信号がないこと」や「ショートカット目的」も含まれるはずで、代替路を用意したら必ずそっちに行くわけでもないのよね。
人間がいかに怠惰なのかわかる話でもありますが…

 

ただまあこの商店街については、自転車通行がダメなんだという雰囲気にはなってないのが他の商店街との差なのかも。
うちから近いところに1キロ超のアーケード商店街があるけど、自転車で通行する人なんて見たことないなあ。
逆にアーケード商店街ではないけど、

新杉田(横浜)の商店街は一部が「自転車も除かない一方通行」で、大半は「時間帯指定の自転車も含む車両通行禁止」。
わずかの距離に自転車が通行可能な代替路があるけど、誰も代替路を使わず車両通行禁止の商店街を大量の自転車が走り抜けるわけで、代替路を用意したらそっちに行くわけでもないのよね。

 

そもそも自転車も通行禁止なんだと理解している人がほとんどいない雰囲気を感じましたが…
代替路がわずかの位置にあっても使われない現実を見ると、仮に天神橋筋商店街に並行する道路を整備して自転車が通行しやすいようにしても変わらない気がするけど、残念ながらすでに「自転車が通行することを黙認するムード」が形成されていて、1人やれば次から次へと追従する状況なので、なにがなんでも規制時間内に通らせたくないなら取り締まりしかないと思われますが。

 

商店街や公安委員会の意思として規制時間を見直すことも考えられますが、それも意味があるわけじゃないのよね。

 

ちなみに商店街から自転車を排除しても、商店街の活気が落ちるわけではないらしい。

商店街での自転車事故をなくそうと、自転車専用レーンの設置や時間帯規制を行うといった取り組みは全国でも広がっている。

香川県高松市の高松丸亀町商店街では平成18年、道路幅を8メートルから11メートルに拡幅し、中央の幅約3メートルを自転車専用レーンにした。それでも、買い物客から「自転車が通ると危ない」との要望が多かったという。

このため、商店街側が香川県警に規制を要請。24年7月から全面通行禁止になった同商店街振興組合の川野洋事務局長は「規制後も商店街の活気は変わらない」と効果を実感する。

日本一長い天神橋筋商店街 自転車禁止へ 「まずは時間帯規制から」大阪府警(3/3ページ)
日本一長い商店街として知られる大阪市北区の天神橋筋商店街の大半で自転車の通行が規制される見通しになった。道幅の狭い天神橋四~六丁目商店街はすでに自転車の通行…

あくまで道路の主体は歩行者ですし、商店街ならなおさら。
けど人間って怠惰ですよね…

コメント

  1. 山中和彦 より:

    天神橋筋商店街は、南から1丁目・2丁目という付け方ですが、JR「天満駅」がある4丁目あたりから地下鉄の駅がある6丁目くらいまでが、駅の乗降客が多く、店も多いため混雑します。
    ムービーにもあるように、店も、道にはみ出したワゴンに商品を置いているので、よけいに狭い。しかも、飲食店などの前は、商品を置く代わりに、自転車客が停めるので、やはり狭い。
    すぐ50m東に道路はありますが、「あんなところ走って、車に当てられたら、にぃちゃん、責任取ってくれるんか」とか言われます。彼らにとっては、一番安全に快適に走れる道が、あの商店街なのです。
    あれこそ、今だったら青切符切って良いでしょう。
    このニュースでは、電動キックボードは出てきませんでしたが、走ってますし、同じようにすり抜けます。さすがに商店街アーケードで、違法電動もペットは見たことないですが、いてもおかしくない。
    あの感じで、歩行者が多い普通の歩道もすり抜けていきます。大阪らしいと言えばらしいですが。

    • roadbikenavi roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      結局のところ、代替路がないからこうなるのですが、代替路がかなりいいものじゃないと使わないだけなんですよね…

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