安くホイールを買えることで有名な海外通販。
ただ、海外通販は心配だという話も聞きます。
ただ、日本国内のプロショップでホイールを買うと、だいたいの場合定価販売です。
海外通販とショップ購入、どちらにもメリットとデメリットがあります。
そんな話を。
Contents
海外通販でホイールを買うことのメリット・デメリット
メリット
海外通販で買うことのメリットというと、とにかく安いの一点に尽きます。
というより、メリットはこれだけです。
安く買えるということが最大のメリットで、なおかつ唯一のメリットでしょう。
モノにもよりますが、例えば人気が高いカンパニョーロのゾンダの日本での定価は、65,000円(税別)です。
ところが海外通販だと、今は4万円台前半です。
Campagnolo – Zonda (ゾンダ) C17 ホイールセット
重量 | 1596g(ペア) |
リムハイト | F25mm、R30mm |
対応タイヤ | クリンチャー |
23cタイヤ | ×(25C以上) |
スポーク数 | 16/21 |
対応スピード | シマノ8-11s |
シマノのデュラエースC24の場合、定価は約15万です。
これが海外通販だと9万円台だったりするわけです。
重量 | F585g、R804g1389g(ペア) |
リムハイト | 24mm |
対応タイヤ | クリンチャー |
23cタイヤ | 〇 |
スポーク数 | 16/21 |
対応スピード | シマノ8-11s |
さすがに数万円単位で安いとなると、海外通販に行きたくなるのが人の心ですよね。
さてそんな海外通販ですが、デメリットにはどんなものがあるでしょうか?
デメリット
まず海外通販のデメリットですが、梱包が雑だということが挙げられます。
場合によっては商品に傷があることもあります。
これについては日本人が細かいところまでうるさ過ぎるという話も聞きますが、傷物を送り付けられたら嫌な気分にはなりますよね。
私も何度かパーツを買っていますが、だいたいの場合郵便局から【梱包が壊れていたので補修していきました】みたいな但し書きが付いてきます。
あと海外から発送されるため、欲しいと思ってから届くまでが時間がかかります。
台湾のサイクリングエクスプレスは早いようですが、それ以外は結構時間がかかるかと。
最短でも1週間とか10日くらいでしょうか。
最大のデメリットですが、何かトラブルが発生した場合に、きちんと対応してくれる海外通販とテキトーな対応をしてくる海外通販があるということです。
私も今年、TIMEのペダルを買って2ヶ月で壊れましたが、ウイグルでの購入だったので返品&返金対応となりました。
本来は新品と交換のようですが、在庫切れのために返金という話です。
http://roadbike-navi.xyz/archives/5476
日本の企業みたいな対応を期待すると、痛い目に遭います。
あと後述しますが、海外通販で買った場合は振れ取りやセンター出しなどの作業をしてくれず、メーカー出荷時の状態のままです。
またショップによってはメンテナンスを受け付けてくれないようです。
リコールや初期不良時も、一度海外通販会社を通しての作業となるため、送ったりするのが面倒だったりします。
国内ショップでホイールを買うメリット・デメリット
メリット
まず言えることですが、国内のショップで買えば当たり前ですが国内正規品です。
なので偽物である可能性はゼロでしょう。
またプロショップによっては、メーカー出荷時のホイールをさらに振れ取りやセンター出し、ベアリングの調整などを行ってから売ってくれます。
これについてはやらないショップもあるようなので必ずしもメリットではないのですが、細かいことを気にする日本人としてはうれしいサービスですよね。
あとホイール交換に伴う工賃が発生しないことが普通だと思います。
これもショップによって違うかもしれませんが、私がよく行くショップだとホイールを買って交換工賃は発生しないようです。
最後にメンテナンスですね。
買ったお店ですから、ホイールのメンテナンスをしてくれます。
これも有料のショップと無料のショップがあるようです。
ホイールのメンテ方法も聞けば教えてくれるでしょう。
海外通販で買ったホイールをショップに持ちこんで【メンテ教えて】というのはなかなか言いづらいですよね。
リコールなどの時や初期不良の時も、ショップ経由で手配してくれますのでラクチンです。
デメリット
デメリットというと、多くのショップでは定価販売です。
なのでお金がかかるということが最大のデメリットかもしれません。
ただし安心感やそのあとのメンテナンスも含めて払っていると考えれば、そこまで高いというわけでもありませんし、この辺りは考え方次第かと。
国内通販も要注意
ここ最近増えてきているようですが、国内のホイール通販の中には、海外通販で買ったものを転売するだけの業者もいるようです。
どこがどうとは書きませんし書けませんが、日本国内にある通販だから安心だろうと思っていると、大きな間違いを起こします。
これのロジックはこんな感じです。
お客さんがその通販に注文します。
注文を受けた通販会社は、海外通販の在庫や値段を確認し、一番安い海外通販に発注します。
なので在庫を持っていない状況になるので、これもかなり時間がかかりますね。
そもそもこんなことをするくらいなら、最初から海外通販で買うのと何ら変わりません。
間に入っている通販会社が検品、振れ取りなどをしているならまだ話はわかりますが、実態としては海外通販で買ったものをそのまま売るだけの商売のようです。
こういう国内通販は、やっていることとしてはただの転売屋さんです。
正規取扱ショップでもないので、個人輸入したものの転売になります。
ホイールによっては保証が効くのはファーストオーナーだけの場合もありますが、この場合ファーストオーナーになるのは国内通販になってしまうので、保証を受けることも難しいだろうと思っています。
もちろん、国内正規取扱店がやっている通販は問題ありません。
ホイールは海外通販、国内ショップどっちがいい??
これについては人それぞれ考え方次第だと思っています。
安いほうがいいという人もいれば、安心感を重視したい人もいます。
一応、海外通販で買ったホイールでも、お金を出せばメンテナンスしてくれるショップもあります。
一方で、ショップでホイールを買った場合、メンテナンスは無料というショップもあります。
この二者で比較する場合、トータルでどっちが安いのかはわかりませんね。
メンテするたびにお金がかかる海外通販と、メンテ無料のショップだと。
ただショップによっても違うというか、私がよく行くショップだとホイールも結構安いのですが、メンテナンスもお金を取られたことがありません。
正確なシステムがどうなっているのかは知りませんが・・・
ただ目先の安さにつられて海外通販でホイールを買ったけど、自力でホイール交換も出来ないというのはどうかと思います。
http://roadbike-navi.xyz/archives/5792
あと最近、通販で買ったホイールのメンテナンス方法についてのメールがよく来ます。
これについてですが、言葉で説明するのが難しいものもあります。
ショップ購入なら、お願いすればメンテ方法くらい教えてくれるでしょうから、実際に見て教えてもらうのと、言葉の羅列では理解度が違うわけです。
特に、最近のカンパニョーロやフルクラムのホイールは、フロントハブに罠が仕掛けられています。
これを知らずに作業すると、一瞬でシャフトが壊れるように出来ています。
これをやらかしてしまう人は結構いるようですが、自力でやって壊した時に、ショップ購入なら泣きつけるショップがいるわけです。
海外通販購入だと泣きつく場所がなくなります。
またこの罠は、ワイドリム化以降のモデルに搭載されているので、それより前のネット上の記事を読んで作業すると、失敗する可能性があるわけです。
なので【どこかショップにお願いしてメンテ方法見せてもらったほうがいいですよ。壊すんで】と必ずお伝えするようにしています。
私自身、海外通販でホイールを買うことは否定しません。
やはり安いというのは大きなメリットですからね。
ただし、海外通販で買った場合には一定のリスクを伴うというか、メンテナンスを受けてくれるショップがあるかどうかということや、保証の問題は付きまといます。
なので国内の正規販売店(ショップ)で買うのがリスクが少なく、また初期調整済みであれば性能もバッチリと言えます。
カーボンリムのホイールだと、最近はクラッシュしてリム破損した場合に、安く買えるシステムを持っているメーカーもあります。
こういうのは国内の正規販売店で買っていればスムーズに行きますが、海外通販で買っていると海外と外国語でやり取りするはめになります。
逆に絶対に手を出さないほうがいいのは、国内の【非正規】通販です。
国内の非正規通販で買うくらいなら、海外通販で買ったほうが安いですし、品質自体は海外通販で買うのと何ら変わりません。
ただの輸入代行で中間手数料を持っていかれているだけなので、関わらないほうが無難です。
あと意外と盲点なのが、ヤフオクに出ている新品ホイールです。
ヤフオクに出ている新品ホイールの中にはやたらと納期が遅いものがあるのですが、こういうものは手元に商品がない状態で出品し、落札者が出てから海外通販に発注するというものもあるようです。
完組は自分で振れ取りしないほうがいい
自力でホイールを組めるだけの実力がある人は別にして、ユーチューブなどをマネて自力で振れ取りはしないほうがいいです。
ああいうのを見てやると、一見振れが取れたように見えて、悪化していることもあります。
プロショップの店員でも、【カンパニョーロのG3組の振れ取りは出来ない】という人もいるようです。
それくらい難しいというか、技術力が必要な作業なんですね。
素人の振れ取りでメチャクチャになったものをショップに依頼すると、工賃が高くつきます。
http://roadbike-navi.xyz/archives/3075

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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