運転レベル向上委員会のガセネタシリーズは相変わらずですが、
飲酒運転発覚免脱罪について、単なる飲酒運転では足りず、フラフラ走行していたなどの状況が必要であるかのような解説をする。
第四条 アルコール又は薬物の影響によりその走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転した者が、運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合において、その運転の時のアルコール又は薬物の影響の有無又は程度が発覚することを免れる目的で、更にアルコール又は薬物を摂取すること、その場を離れて身体に保有するアルコール又は薬物の濃度を減少させることその他その影響の有無又は程度が発覚することを免れるべき行為をしたときは、十二年以下の拘禁刑に処する。
しかし、これは誤りでして。
「アルコールによりその走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転した者」というのは、あくまでも「おそれ」で足りるのだから正常な運転に困難な状態にあると具現化している必要はなく、法解釈としては「酒気帯び運転罪に相当するアルコール濃度だと考えられれば足りる」。
ちょっと考えて欲しいんだけど、これは刑法(自動車運転処罰法)の規定ですよね。
刑事事件では被告人の犯罪を検察官が立証する必要がありますが、発覚免脱目的で逃走した場合、事故当時のアルコール濃度は計測できないことになる。
では、事故当時のアルコール濃度が不明なことから同罪が成立しないとすると、そもそもこの規定の意義を失う。
したがって実際の捜査では、事故以前の「いつ」「どれくらい」飲酒したかがポイントになる。
それらから事故当時のアルコール濃度は推定されるのでして。
そして酒気帯び運転罪に相当するアルコール濃度だと考えられれば、同罪の要件は満たす。
「その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」という要件について,アルコール,薬物の場合と一定の病気との場合に分けて,御説明させていただきたいと思います。
まず,アルコールですとか薬物の影響の場合,この今申し上げた状態といいますのは,実行行為時点の運転者の心身の状態をいうと考えております。その状態といいますのは,危険運転致死傷罪の「正常な運転が困難な状態」すなわち,道路及び交通の状況等に応じた運転操作を行うことが困難な心身の状態であるということになりますが,そこまでは必要がないものの,自動車を運転するのに必要な注意力,判断能力あるいは操作能力が,そうでないときの状態と比べて相当程度減退して,危険性のある状態にあるということが必要であると考えております。
更に具体的に言いますと,アルコールの影響による場合を例にとりますと,道路交通法の酒酔い運転罪の構成要件にある「正常な運転ができないおそれがある状態」ということにまで至る必要はないものの,酒気帯び運転罪に該当する程度のアルコールを身体に保有している状態であることが必要なんだろうと考えております。この「正常な運転に支障を及ぼすおそれがある状態」といいますのは,要件にございますように,アルコール又は薬物の影響によるものであることが必要でございます。もっとも,この点は,専らアルコール又は薬物の影響によるということを要求するものではございませんで,危険運転致死傷罪の「アルコール又は薬物の影響により」という要件と同様に,アルコール又は薬物とほかの要因が競合した場合も,これは含まれると考えております。「その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれのある状態」に関する認識につきましては,アルコールの影響を例にしますと,具体的なアルコールの保有量についてまでの認識を必要とするというわけではございませんが,その実行行為時点での運転者の状態を基礎としまして,自動車を運転するのに必要な注意力や判断能力あるいは操作能力が相当程度減退して,危険性のある状態にあるという認識が必要であると考えております。
なお,具体的に言いますと,通常の一般人を基準とした認識としまして,自動車を運転するために必要な注意力等がそうでないときの状態と比べて相当程度減退する程度の,すなわち酒気帯び運転罪に該当する程度のアルコールを身体に保有しているということの認識が必要になろうと考えております。 https://www.moj.go.jp/content/000108873.txt
「おそれ」については3条にも規定がありますが、同じ文言を使いながら別の解釈になるとは考えない。
運転レベル向上委員会の問題点は、自身がわからないことであっても調べずに決めつけたがるところにありますが、期待するだけムダなのよね。
世の中に間違いを振り撒くという点では明確に悪ですが、本人に自覚がない限りは変わりようがない。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。


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