よく、アルミフレームはクラックが入っても修理不可能と言われます。
これは正直なところ、半分正解で半分間違いです。
ケースバイケースですが、修理自体は可能なこともあります。
しかしながら、アルミフレームにクラックが入った場合、修理はオススメしていません。
その理由なども含めて説明していきます。
アルミフレームでも修理は可能
程度問題になりますが、場所と程度によってはアルミフレームでも修理は可能です。
よく、アルミの溶接は出来ないと言われたりしますが、アルミの溶接をやっている業者もいます。
しかしクロモリなどのスチールフレームが溶接は容易なのに対し、アルミの溶接を行っている業者は少なく、また難易度も高いというのも事実です。
例えば調べた範囲では、アルミフレームの修理を行っている業者もいます。
http://www.yousetuya.com/contents/naosi.html
こちらの業者様はアルミフレームの修理の場合、15000~20000円程度と書かれています。
これだけ見ると安いと思いますよね。
こちらはカーボンとアルミのハイブリッドフレームのようですが、一度塗装を剥がして再塗装していますね。
出来上がったものを見ると、新品のような輝きを取り戻していますね。
ヤフオクで新品と言ってもバレないかも。
カーボンフレームでも修理可能なことは知られていますが、アルミでもカーボンでも、クラックなどがあればフレーム交換が一般的だと思いますし、ショップでもそう勧められるのは確実です。
修理で対応できる場合もありますし、新品にしたほうがいい場合もあります。
アルミフレームの修理は、軽度である場合や特別な思い入れがあるフレーム以外、新品に交換したほうがいいのでは?というのが私の意見です。
実は様々なお金がかかる
例えば最初の業者様だと、アルミフレームの修理は15000~20000円と書かれています。
この値段で直せるならぜひ、と思う人もいるかもしれません。
ですが、これはあくまでもフレームの修理費用だけになります。
アルミフレームでもカーボンフレームでも、修理に出すときはフレーム単体で送らないといけません。
自力でバラシて組み立てることができる人はいいですが、全てのパーツを外していくにも工具が必要ですし、ショップに依頼してバラバラにする解体作業と、フレーム修理完了後に組み立てるための工賃がかかります。
この工賃の目安ですが、2万~3万程度です。
これくらいが相場。
そしてフレームを修理業者に送る往復送料がかかります。
これはサイズにもよりますが、数千円とかでしょうか。
フレーム修理業者が出している金額は、あくまでもクラック部などの修理費用です。
塗装しないと腐食が進む可能性もありますし、塗装費用は別途かかります。
そうすると、なんだかんだ総額で10万とかかかってくる可能性があるわけです。
クラックなどの破損が起こるフレームの場合、一般的にはそれなりの期間乗っていたフレームでしょう。
アルミの場合、金蔵疲労で経年劣化していくので、お古のフレームにそこそこ金額をつぎ込むよりも、新品のフレームに交換してもさほどお金が変わらない場合も出てきます。
なのでよっぽど思い入れがあるフレームだとか、そういう事情がない限りはオススメしません。
また破損個所によっては修理だと怖いので、新品にしたほうがいい場合もあります。
ロードバイクではリア三角に大きな負担がかかりますが、リア三角の中で最も負担が大きい場所は右チェーンステイだと言われます。
右チェーンステイが壊れた場合は、修理するよりも安全面も考慮して新品フレームに変えたほうがいいでしょう。
フレームセットでも、探せば安いものもある
例えばですが、有名どころですがTNI MK2というアルミフレームがあります。
【TNI】(ティーエヌアイ)7005MK2 ロードアルミフレームセット【フレーム】(自転車) 7005MK2
フレーム重量1520gなのでエントリーグレードのアルミですし、ロゴなども何もない超シンプルなフレームですが、価格は4万以下です。
カーボンフォークが付いてます。
コーダブルームの軽量アルミフレームのFARNA SLは、フレームセットの販売もあります。
価格は10万を超えてきますが、フレーム&フォークで1550gと軽量です。
Khodaa Bloom(コーダブルーム) 2019年モデル FARNA SL (ファーナSL)フレームセット[ロードバイク][フレーム・フォーク]
カレラのカーボンフレームセットは、ER-01のフレームセットが定価で108,000円です。
http://www.podium.co.jp/carrera/bike/er-01-frame-set-1.html
ジオスは10万円台からカーボンフレームを出しています。
GIOS(ジオス) 2018年モデル GRESS FRAME & FORK SET / グレス【フレームセット】【ロードフレーム】
GIOS ジオス 2019年モデル TORNADO トルナード フレームセット ロードバイク
GIOS ジオス 2019年モデル AERO LITE エアロライト フレームセット ロードバイク
クラックが入ったアルミフレームでも修理可能な場合もあるので、どうしても修理してでも使いたいというのであればそれも一つの考えです。
しかしアルミは劣化していきますので、それなりの期間乗ったフレームならば、この際に買い替えるほうがベターだと思います。
修理は思っていたよりも費用が掛かります。
修理費用よりも塗装のほうが高くつくことも多いですし、それよりも分解と組み立てで費用がかかります。
送料なども含めて考えた場合に、修理が必ずしもお得というわけではないので、どれくらいかかるかきちんと計算することも大切です。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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