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マグネシウムフレームの今。かつてはピナレロ ドグマもマグネシウムフレームでした。

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ロードバイクのフレーム素材は、カーボン、アルミ、クロモリ、チタン、木など様々あります。
現状での主流はもちろんカーボンであったりアルミなのですが、かつてはピナレロのドグマはマグネシウムフレームでした。

 

マグネシウムフレームといっても、ピンと来ない人も多いのではないでしょうか?



マグネシウムフレームのメリット

現在もあるピナレロのドグマですが、初代が登場したのは2002年、このときはマグネシウムフレームでした。
2004年にはダブルバテッドチューブのドグマFPとなり、2007年にはトリプルバテッドチューブのドグマFPXと進化していきました。
この間、ずっとマグネシウムフレームです。
2009年にドグマ60.1に進化してマグネシウムフレームの時代は終わりを告げました。

 

マグネシウムフレームですが、純マグネシウムではなく、マグネシウム合金です。
アルミなどを添加した合金ですが、アルミフレームよりもずっと軽く出来ることや(アルミフレームの2/3程度)、振動減衰能力はカーボンと同等と言われ、ある種この時代のロードバイクフレームとしては理想的な素材とも言えました。
軽くて強度も高く、剛性も高く、振動減衰能力も高いというある種理想的な素材だったわけです。

 

しかし、マグネシウムフレームには問題もあったわけです。

マグネシウムフレームの弱点

マグネシウムフレームの弱点ですが、腐食しやすいという点がありました。
純マグネシウムだと腐食にかなり弱いのですが、合金にすることである程度は腐食に強いフレーム素材に仕上げることも出来たわけです。

 

この時代のドグマのチューブですが、チューブメーカーのデダチャイとの共同開発で生まれたAK-61というマグネシウム合金を使っています。

 

他社がマグネシウム合金フレームに手を出していたかですが、ほぼなかったようです。
腐食の問題や加工の難しさなど、クリアすべき課題が多かったものと思いますが、時代はカーボンに移行していたため、簡単に作れるカーボンフレームのほうが好まれたのでしょう。

 

カーボンフレームは高い、というイメージを持つ人も多いと思うのですが、原材料のカーボン自体が高価なわけではありません。
高いのは金型と、人件費です。
設計の自由度もカーボンのほうが高いわけで、金属フレームでは出せない剛性コントロールのしやすさなどもあって、マグネシウムフレームは姿を消したわけです。

マグネシウムフレームの今後

私の知る限り、2019モデルではマグネシウムフレームのロードバイクはありません。
メタルフレームというとデローザも得意としていますが、チタンはあってもマグネシウムフレームはありません。

 

なぜかミニベロにはマグネシウムフレームのものがいくつかあります。


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ほかにもそこそこのお値段のマグネシウムフレームのミニベロや折りたたみ自転車はあるようですが、勝手な予想としては、ロードバイクでマグネシウムフレームというのは、大手メーカーはもう出してこないだろうと思っています。

 

マグネシウムフレームの長所は、アルミよりも軽量であり、剛性も高く、カーボンに近いレベルの振動減弱性能を持つということです。
しかしながら、それならばカーボンでいいわけであり、カーボンより安価な素材だとしても性能でカーボンを超えるのは難しいのではないでしょうか?

 

ネットで調べると、スーパーマグネシウム合金というものを使ったロードバイクのフレーム開発を行っている会社があるとありました。
こちらですね。

 

確かに素材としては魅力的なんですが、製造原価はアルミよりも高く、腐食性などの問題もあるわけで、カーボンを超えることは困難なのではないでしょうか?
カーボンフレームの場合、高いのは金型です。
カーボン自体が高価なわけではありません。

 

カーボンフレームの製造は金型にカーボンシートを貼り付けていくのですが、製造工程により剛性コントロールがしやすいわけです。
金属でも、最近はトリプルバテッドなど場所によって厚みを持たせたり薄くしたりなどの工程が可能ですが、カーボンのほうがより剛性コントロールはしやすいわけです。
そうなった場合に、メーカーがわざわざ開発費を掛けてまで金属であるマグネシウム合金フレームの開発に励むとは考えづらく、今後も既存のアルミフレーム、カーボンフレーム、クロモリフレームが主で、デローザのチタンフレームなどがマニア的な要素で販売されるだけなのではないでしょうか?

 

よく、【このフレームはカーボンに近い乗り味だ】と言う人がいますが、極論するとそれならカーボンフレームに乗ればいいだけの話だと思うんですね。
金属フレームが超えられない壁は、カーボンでしょう。
なので金属フレームが今後魅力的に見えるとしたら、カーボンとはまた違った個性を出していくしかないと思うんです。
カーボンに近づけるのではなくて、カーボンでは出せない何かをアピールしたフレームじゃないと、商売上は売れないと思うんですが。
アルミフレームの場合は製造法も確立していて安価で作れますので、需要は多いと思います。
チタンやマグネシウムの場合は、カーボンやアルミとはまた違った個性を出さないと、利益を出すような売り物にはなりづらい気がします。

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しかしながら、伝統的なクロモリフレーム、アルミフレーム、チタンフレームなどにはカーボンにはない魅力もあるのは確かです。
それはルックスかもしれませんし、値段かもしれませんし、ステイタス性かもしれませんが、現状ではハイエンドモデルを作ろうとした場合に、素材については検討されるまでもなくカーボン一択でしょう。

 

マグネシウムフレームも素材としては面白いところではありますが、今後普及する可能性については低いのではないでしょうか?




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