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ヤマハが開発した電動アシストロードバイク(YPJ-R)ってどうなのよ?

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ちょっと前から、ヤマハが販売を始めた電動アシストロードバイク、YPJ-Rが話題になっています。
ママチャリとしての電動アシスト自転車は、ヤマハは非常に評判がよく、子供連れのお母さんなどを中心にヤマハの電動アシスト自転車はよく見かけます。



そんなヤマハがリリースしてきた、電動アシストロードバイク、YPJ-Rについて語ります。

なんでロードバイクに電動アシスト?

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ロードバイクで電動というと、ほとんどの人が【電動アルテグラ】とか、【電動デュラエース】などの電動変速システム(Di2)をイメージすると思います。
Di2については非常に秀逸にできており、予算が許すならDi2化は本当にオススメです。
特にフロント変速の軽さと速さときたら、一度使ったらワイヤー式には戻せなくなるほどです。

ところがどっこい!
ヤマハがリリースしてきたのは、電動といっても変速ではなくアシストのほうです
電気の力で、ペダリングをモーターが後押ししてくれるというものですね。

ロードバイク乗りとしては、「なんで電気の力を借りなければならないのか、意味が分かんない」と感じる人がほとんどでしょう。
ロードバイクに乗る人は、ロードバイクとしての軽快さや加速性を楽しんでいるわけですし、乗っていく上で自分の力や技術が向上することに喜びを感じると思います。
ところが電動アシストなら、電気がアシストしてくれるので自分の力や技術の向上がわかりづらく、楽しみが半減どころじゃないと感じてしまうのも事実。

そんな電動アシストロードバイクをリリースしてきた理由から考えてみましょう。

極端に脚力が弱い人とか、街乗り目的ならアリなのかも

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電動アシストロードバイクが向く人は、極端に脚力が弱くて登坂で仲間についていくのが困難な人や、街乗り目的の人かなと思います。
平坦で仲間から千切れてしまう人には向きません。

この理由ですが、電動アシストは法律上の制限があり、速度が24キロまでしかアシストされません。
0キロ付近、つまり漕ぎ出しで最も強くアシスト力が発揮され、速度が上がるにつれてアシスト力は弱くなり、24キロに達するとアシストはゼロになります。

ロードバイクで速度が24キロというと、かなり控えめに流して走っている状態です。
無風の平坦道なら、ほとんどの人は軽く流しているだけのパワーで容易に24キロは出ます。
なので平坦なところで仲間から千切れてしまうからアシストを・・・と考える人には全く向きません。

登坂ではどうやっても速度が上がりませんから、そういう場面ではアシスト力が威力を発揮します。
激坂、例えば10%の勾配では、プロとかハイエンドアマチュアでない限り、ノーマルなロードバイクでは速度は10キロ程度しか出ません。
しかもものすごく呼吸が荒くなって、まともに会話できないくらいです。

ところが電動アシストがあれば、10%の勾配なんて余裕すぎます
鼻歌交じりに呼吸を乱すことなく登り切れます。
なので極端に登りが苦手な人には、アリですね。

あとは街乗り目的の人。
街乗りでは速度が上がりませんから、Max24キロまでというアシスト制限でもその威力を十分に堪能できるかと思います。

YJP-Rのスペック

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フレーム:アルミ
フォーク:アルミ
コンポ:シマノ105(2×11)

これが基本線です。
で、2.4mAの小型バッテリー搭載で、アシストレベルは3段階。ハイモードで14キロ、STDモードで22キロ、ECOモードで48キロの距離が走れるとされています。
USB接続で、バッテリーがモバイルバッテリーとして使えるのもメリットかもしれません。

index_photo_004
あと、サイクルコンピューターが付属されてます
これは走行距離や速度、ケイデンス、消費カロリーなどの一般的な機能から、バッテリー残量、パワーメーター、バッテリー残量から見た残りの走行可能距離なども表示できるタイプです。
このサイクルコンピューター単独でもそれなりに高そうですね。

それ以外としては、クイックリリースでホイールが脱着できます。
タイヤは25cが装備。
アルミフォークなので25cタイヤのように太目なほうがいいと思います。

フレームのジオメトリで気になることが一つ。
リアセンター(チェーンステイ長)が445mmと極端に長いです。
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リアセンターというのは、図の【C】の部分です。

リアセンターが短いと、加速性がよくなる一方、振動吸収性は悪くなります。
レーシングバイクだと、リアセンターは405mm程度。
リアセンター445mmというのは、クロスバイク並みの長さですし、クロスバイクの中でも長めな印象です。

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あと、バッテリーがフレームについている都合上、ボトルケージがサドル後方になってしまいます。
TTバイクっぽい形にならざるを得ません。



注目のインプレ!実際の走行感

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自転車屋で乗らせてもらっただけですが、簡単にインプレを。
まず、重量が15キロちょっとあるので、私の予想ではアシストなしの場合、かなり重たい走りになると想像していました。
実際にアシストなしで平坦を走った印象ですが、正直言うと意外なほどよく走る感じがしました。
ただし、スピードに乗った時には意外なほど走る印象です。
ゼロスタートでアシストなしだと、重い感じがします。
これは重量の問題から来るのか、リアセンター445mmという長さからくるのかはイマイチ判別できませんでしたが、ヤマハの狙いとしてはアシストを使ってもらえばゼロスタートは問題ないという判断なのでしょうか?
普通のロードバイクに比べてしまうと重たさはありますが、想像していたよりは普通にロードバイクとして走れます。

あと、ある程度は想像していましたが、変速がいいです。
皆さんは、変速性能というとコンポのグレードに依存すると思うでしょうけど、同じ105でもフレームによって変速性能は変わります。
なぜ同じ105でも変速性能が変わるかというと、上に書いたリアセンターの長さが関係するからです。
geometry_xr2_xr1
【C】をリアセンターといいますが、リアセンターが長いと例えばアウター×ローなどのたすき掛けになるギアを選んだ時、リアセンターが長い分だけたすき掛けの角度が緩くなるからです。
ちょっとしたことですが、これって意外と知られていません。

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次にアシストを入れてみた感触。
平坦なところでは、どのアシストレベルでもロケットスタートになります。
これは電動アシスト自転車に乗ったことがある人ならわかると思いますが、電動アシストママチャリでもゼロスタートはロケット加速です。
キュイン!と進みますが、電動アシストママチャリよりも車重が軽い分、さらにロケット感がありますね。

登りではどうなのかですが、7パーセント程度の勾配でアシストを入れてみます。
まず、HIGHモードでは笑いしか出ません。
息切れすることも汗をかくこともなく、誰かと会話しながら登れます。
ECOモードで激坂だと、正直あってもなくても大差ない感じがしました。
わずかにアシスト感がありますが、これならなくてもいいかなくらいの感じ。

ヒルクライムが苦手な人にはいいのかもしれませんが、これを長距離乗った場合に疲労感がどうなのかと、バッテリーの持ち具合がどうなのか次第です。
HIGHモードは平坦で14キロまでの距離しかバッテリーが持ちませんから、ロングライドでは致命的な感じもします。
なのでこれに乗る場合、困ったとき以外はアシストを使わないという選択肢かなと思いますね。
予備バッテリーを持ち歩くというのも一つでしょうけど、重さを考えたら現実的ではありません。

このバイクが向く人は、やはり極端に脚力が弱くて登りに自信がない人や、街乗り的な使い方をする人でしょうか。

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