これはだいぶ前にも書いたことがあると思いますが、知人の知人(つまり無関係の人)で、何回もロードバイクで事故る人がいます。
私が知っている限り、その事故のほとんどはオーバースピードによるものです。
よく死なないなとある意味では感心しますが、酷いときは入院するレベルの事故を起こします。
ただまあ、反省も特に無いようで、年に一回は確実に事故るようです。
常識
一般的な常識でいうと、事故のような強い体験をした場合、その人はその後、慎重になる・・・と思いがち。
どれくらいの割合なのかはわかりませんが、何度も同じような事故を繰り返す人もいる。
前にツイッターで大落車事故を起こして非難されていた人も、さらにその1週間後くらいにも事故を起こしているのをみて、さすがに笑った。
事故のような体験をすると、【常識的に】その人は行動を改めるものと思い込んでしまうけど、それが通用しない人もいる。
こういうのって会社でも同じで、かなり強く叱責されたにもかかわらず、何ら行動が変わらない人もいる。
私の場合、高校時代に友人を事故で亡くしている。
大学時代の先輩は、大学の目の前で事故死している。
身内でも事故死した者がいるし、自分自身も事故に遭った経験がある。
だから。
【だから】より慎重に捉えているという面は自分自身の中ではあるけど、世の中には何度も同じような事故を繰り返す人も普通にいて、事故の経験談なんてあんまり関係ないのかなと思うことも。
要は事故に遭った経験があるとして、その人のその後の言動のほうが大切なんだろうなと。
そもそもなんですが【常識的に】という部分がなかなか厄介だと思っていて、自分の中での常識が世間の常識と違う場合もある。
時代時代によって常識が変化する側面もあるので、世間とズレていないかも慎重に検討する必要がある。
まあ、【世間】というのもどこを指すのかで変わるのでなおさらややこしい。
その後の言動
例えば事故にあって以降、交通安全についてシビアに捉えていると公言する人がいたとして。
明確に危険行為になるような行動を平然と述べているとか、法律を理解しない言動を繰り返していたら、いくら口で【事故の経験ガー】といっても信憑性も無くなる。
前に何かで見てドン引きしたのですが、ロードバイクに吹き流しみたいなのをつけて走る・・・みたいな。
車輪に絡まったら爆死するし、外れて後続車の車輪に絡まっても、後続車が爆死する恐れがある。
いわゆる誘因事故なわけで、当然不法行為責任を負う。
これらは誰でも理解出来そうなことですが、そういう危険行為を平然と書きながら、安全を重視しているなどという人がいたら、なんという自己矛盾なんだろうと思うわけです。
【事故の経験から安全には気を付けている】などと言うことは誰でもできる。
大切なのは、その後の言動が伴っているかというだけのこと。
どんだけ強く叱責されても響かない人も世間にはいるし、経験を活かしていると語るだけなら誰でもできること。
そんな抽象的なことよりも、実際の言動が伴っているかのほうが、本当に安全性を考えているのかの指標になる。
右直事故の事例
右直事故防止のためにハイビームを使う、という人の話は何件か聞いています。

対向車が二輪車の場合、相手からすると距離感がわかりづらいという特性があるわけですが、


よく右直事故の右折車側の言い分として、

こういう供述を始めるケースってそれなりにあるようです。
私なりにこの話を分析すると、実際に見えていたのかどうかは果てしなく謎で、単なる言い訳も含んでいることが多いと思ってます。
例えば、【見えていたけど行けると思った】というのであれば、明らかに過失が大きい。
【対向車が見えないほどライトが暗かった】という供述だと、相手側にも過失があることを含ませて自己弁護している。
自転車と言えど、ハイビームが法律上で許されているわけでもないので、一度事故った、事故りそうになった経験があるのだったら、

本当に事故を避けたいなら、むしろこっち。
ハイビームという違反行為をして、対向車に迷惑を掛けてもいいと考えるのは違うと思う。

車両通行帯ではない道路で、左側端ではない場所を走り続ける人の気持ちも正直よくわからないのですが、

至近距離での追越しをされて危険な体験をした、という事象に対し、違反でもいいからブロッキングするというのは法の趣旨に反する。
まあ、痛々しいことに違反であることを理解できないようですが・・・
人間、どうしたらいいのかについては違反ではない行為の中から知恵を絞るもので、例えばリアライトを複数使って注意喚起するというのも一つでしょうし。
それこそ、危険性がある道路を避けて迂回するというのも一つの方法。
違反をしてでも防ぐという方法を選べば、そこには対立構造しか生まれないんですね。
何のためにルールが存在しているのかすらわからなくなる。
知恵を絞る
何か問題が起きたときに、それに対して解決法を考えるのが人間だと思いますが、それが全ての人に当てはまるとも限らない。
解決法を考えることもなく、相変わらず同じ行動を繰り返すような人もいれば、浅い考えから危険行為であることに気が付かないような斬新な人もいるのが現実。
法律解釈を間違えて、自己の行為を正当化するような人もいる。
いろいろ考えることは大切なんですが、こういう道路上には危険思想を持った人もいると思ってロードに乗ることも重要だと思う。
よくもまあ、そんな危険行為を考え付くなぁと呆れるようなこともありますし。
口先では気を付けているんだ!と言っていても、一方では矛盾するようなことを平然と述べているような人間を信用すると痛い目に遭う。
危険行為だということに気が付かないような人が一番面倒。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント