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事実認定が一番大事。

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以前に何度も取り上げた、苫小牧時速118キロ白バイに右折車が衝突した事故について、回想録のような記事が配信されてますが、

時速120キロの白バイ警官(当時32)死亡、右折トラック運転手の有罪確定「接近を予見し、回避するのは不可能」と無罪主張するも…最高裁が上告棄却【2025年度 話題の記事】 | TBS NEWS DIG
2025年度にHBC北海道放送が配信したニュースの中から、反響が大きかった記事を振り返ります。以下は、2025年8月に配信した記事を再構成し、掲載したものです。 2021年9月、北海道苫小牧市の交差点で、白バイと衝…

個人的にはこの事故は、自らへの反省も込めて事実認定の大事さと、報道の偏り、世論のリスクを再認識させられたものでして。

 

というのもこの事故については北海道放送が詳しく報道してましたが、「一般道で時速118キロの白バイ」「緊急走行の要件を満たしてなかった可能性」「道警内規の「100キロまで」を越えた理由を説明していない」に加え、被告人が遠くにいる物体を認識していたみたいな報道から

 

「被告人が十分な安全確認をしてから右折開始したのに、想定外な著しい高速度で白バイが突っ込んできた信頼の原則が適用される事案」

 

だと思っていた。

 

しかし判決文にある事実認定(なお、基本的な事実認定については被告人と検察官の間で争いはない)をみて「全然違う事案」だと知る。

 

被告人が対向車を確認したのは右折の6秒前(その際の位置関係は下記の通り)で、

右折開始した際の位置関係はこちら。

被告人車は大型車だから、対向車の進路を横切るのに時間がかかる。
つまり白バイが仮に法定速度であったとしても、この距離では本来なら「右折を差し控える」ことになる。

 

要するに、「被告人が十分な安全確認をしてから右折したのに対向車が著しい高速度で突っ込んできた」のではなく、「ほとんど安全確認をしなかったことにより至近距離に迫っていた白バイを見落とし、たまたまその白バイが著しい高速度だった」が正解なのよ。

 

これを理解するには、被告人が右折開始した際の距離が必要になりますが、

 

それはほとんど報道されない。
報道を見た人の多くは「右折開始時に150mなど十分な距離があった事案」だと思い込むでしょ。

 

あとになって考えると、北海道放送の報道内容は「被告人は悪くない(のではないか)」というスタンスで報道したと言われてもおかしくはない。
これは中立性の問題なのか、それとも過失運転致死傷罪を「どっちが悪いか?」という比較考量で決まるものと勘違いしているかになりますが(過失運転致死傷罪は被害者に落ち度があったとしても、被告人に過失があるなら有罪になる)、そこはわからない。

 

そしてメディアのみならず、きちんと理解してない人が「高知白バイ事故」と結びつけて陰謀論を語るところも問題。
高知白バイ事故は、被告人車が停止していたか動いていたかの「事実認定」に冤罪疑惑があり、事実認定がどうなるか次第で有罪か無罪か変わる。
一方の苫小牧白バイ事故については、基本的な事実関係は被告人側も認めており、その事実が十分に報道されてないことから冤罪疑惑に結びつけてしまう。
被告人側が争っていたのは、事実関係を認めた上での法律解釈であって、事実関係を争ったわけではないし、この事実関係の下では過失が認められるのは当然。

 

全く関係ない高知白バイ事故と結びつけて語るYouTuberがいたり、メチャクチャなのよね。

 

この事故について自分自身の反省点は、当初の報道内容から「十分な距離があり右折を開始し、著しい高速度で白バイが突っ込んだ事故」というイメージを持ってしまったこと。
事実認定が一番大事なのだから、事実が明らかになるまではどちらとも言えないという立場に立つべきだった。

 

事実認定について推測してはいけないのに、推測イメージを持ってしまったのは一番のミスであり反省しなければならない。

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