フルクラムの一部のホイールには、ノーマルモデルのほかに【2WAY-FIT】というモデルがあります。
これの違いを理解していない人も多いので、解説します。
2WAY-FITの特徴
まずこちらが2WAY-FITです。
定価 86,927円⇒48,999円(43%オフ)
Fulcrum – Racing (レーシング) 3 2-Way Fit チューブレスホイールセット
次にノーマルモデルのレーシング3です。
定価 71,122円⇒49,999円(29%オフ)
Fulcrum – Racing (レーシング) 3 クリンチャーホイールセット
これらの違いですが、2WAY-FITはクリンチャータイヤとチューブレスタイヤの両方が使えるという意味です。
ノーマルモデルのレーシング3は、クリンチャータイヤ専用です。
これらの違いはリムの形状にあり、2WAY-FITはチューブレスタイヤ用にリムの中にハンプと呼ばれる構造があります。
ここにタイヤが引っ掛かる形です。
2WAY-FITのリムはどうしてもクリンチャー専用リムよりも重くなるため、総重量にも違いがあります。
ノーマル | 2WAY-FIT |
1555g | 1595g |
前後で40g重くなるのが2WAY-FITですが、重くなるのはリムだけなので、単純計算で片側20gリム重量が重くなると考えればいいです。
2WAY-FITはクリンチャーとチューブレス両方使えてお得??
よく、【もしかしたら今後チューブレスタイヤを使うかもしれないし、とりあえずクリンチャータイヤを使うけど2WAY-FITを買っておこう】と考える人がいるのですが、これについては慎重に判断してください。
というのも、2WAY-FITのリムにクリンチャータイヤを付けようとすると、かなり技術が要ります。
チューブレスリムはタイヤが嵌めにくいのです。
クリンチャーリムで慣れている人には、どうやったら2WAY-FITのリムにクリンチャータイヤが嵌まるのか、ワケわかんないくらいです。
中央にある窪みをうまく使えば簡単に嵌まるのですが、慣れるまではかなり難しいと言っておきましょう。
さらに、上にも書いたように2WAY-FITのリムは、ノーマルのレーシング3よりも重いのです。
リムの20gの違いは結構大きな違いになります。
なのでチューブレスタイヤを使う予定が全くないなら、ノーマルのレーシング3を買うべきです。
チューブレスタイヤは乗り心地もいいですが、どうしてもパンクしたときの対応などで難しい部分もあるため、どうしてもチューブレスタイヤを使いたくてしょうがない人以外は、ノーマルのレーシング3を買ったほうが無難です。
両方使える=お得、というほど単純ではなく、両方使える分だけ犠牲にしているものもあるということです。
2WAY-FITのほうが値引き率が高く安くなっていますが、これは単純に【ノーマルよりも売れにくいため】とみたほうがいいかもしれません。
レーシング3はいいホイールです
定価7万程度のホイールの中では、レーシング3は群を抜いていいホイールです。
フルクラムはカンパニョーロの関連会社ですが、似たようなグレードのホイールにゾンダがあります。
Campagnolo – Zonda (ゾンダ) C17 ホイールセット
ゾンダとレーシング3はほぼ同じグレードのホイールで、乗ってみても大きな違いは感じません。
よく、【ゾンダは振動吸収性が良く、レーシング3は剛性が高い】と言われますが、ほんのわずかな差です。
レーシング3が剛性が高いという情報を見て敬遠する人もいるようですが、ほかのホイールに比べて剛性がすごく高いわけでもないので、ゾンダに比べたらわずかに剛性が高いくらいに捉えたほうが正解でしょう。
強いて言うなら、ゾンダはワイドリム化して25c以上のタイヤしか使えませんが、レーシング3はワイドリム化してないため、23cタイヤを使用できます。
一本持っておけば満足いくホイールなので、完成車付属のホイールからのスペックアップならレーシング3をオススメします。
2WAY-FITにするかどうかは、チューブレスタイヤを本当に使うのかを良く考えて選びましょう。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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