車の前をふらついている自転車に、ドライバーが怒って暴行を加えたというニュースが入ってきました。
ふらついている自転車については、なぜふらついていたのか報道がないのでわかりませんが、ネット上は案の定・・・
車の前をふらつく自転車へ暴行
先月29日午後11時半ごろ、江東区猿江の路上で35歳の男性を殴って顔の骨を折るなどの重傷を負わせた疑いが持たれています。警視庁によりますと、〇×容疑者は自分が運転する車の前を男性が自転車でふらつきながら走っていたことなどに腹を立て、車を止めて暴行を加えたということです。
というニュースです。
映像のほうでは事件現場と思わしき道路が写っていますが、恐らくは一方通行なのかな?と思うような道路です。
時間帯的に深夜ですし、なぜこのような狭い道路でふらついて自転車が走行していたのかは不明ですが。
自転車乗りとしての立場で言いますと、自転車側の走行状況も報道してもらいたいなと思うところですが、事件はあくまでも暴行ですので、そこは関係ないといえば関係ない扱いなんでしょう。
なぜふらついていたのかは不明ですが
いろいろと考えられることはありますが、狭い道路ですので、自転車が左寄り走行していない限りはものすごく邪魔でしょう。
で、言い方は悪いですが、もし自転車側が悪意を持って車の進行を邪魔していたとしても、手を出したら負けです。
イラッとしても、手を出せば犯罪になります。
ふらついていたという時点で、道路交通法70条の安全運転義務違反に該当する可能性はあります。
第七十条 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。
もしくは左寄り走行の違反に問われる可能性も。
第十八条 車両(トロリーバスを除く。)は、車両通行帯の設けられた道路を通行する場合を除き、自動車及び原動機付自転車にあつては道路の左側に寄つて、軽車両にあつては道路の左側端に寄つて、それぞれ当該道路を通行しなければならない。ただし、追越しをするとき、第二十五条第二項若しくは第三十四条第二項若しくは第四項の規定により道路の中央若しくは右側端に寄るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、この限りでない。
2 車両は、前項の規定により歩道と車道の区別のない道路を通行する場合その他の場合において、歩行者の側方を通過するときは、これとの間に安全な間隔を保ち、又は徐行しなければならない。
しかしながら、何度も繰り返しているなど悪質性がない限り、自転車がふらついているくらいで警察は動かないのも現実です。
そして、イラっとしても、手を出してしまうとダメですね。
気持ちはわからなくもないところですが。
ネット上の声を見ると、やはり自転車に対する不満を出す会場となっています。
自転車による、片手傘運転、スマホ見ながら運転、2列や3列運転、フラフラ運転、渋滞車の間からの飛び出し、一時停止無視。
ただ口は出しても手は出してはいけない。この方はイライラしても、グッと堪えられなかった時点でいつか事故や事件を起こしてたでしょ。だって同じ状況でも大勢の人は何もしないのですから。
私は、年寄りはフラフラしても避けられるから気にならないけど、飛び出してくる子供は本当に怖い。一度ぶつかられて怪我したけど、逃げられた。
多くの方は、やはり自転車に対していい印象を持ってないということですね。
まあ、この場合の自転車は、主にママチャリを指していると思われますが、ロードバイクも自転車ですので。
こういう意見もあります。
免許返納した大半の高齢者は電動アシスト自転車に乗るらしく
重くて操作が難しくフラフラしているので、新たな問題になりつつあるそうです。
高齢者の免許返納が社会問題になっていますが、そういう方々がママチャリに乗り出すと、フラフラして危険です。
電動アシストの自転車は、漕ぎ出しでビュンと加速するので、ふらつきづらい構造ともいえるのですが、高齢者にとってはむしろ思い分だけ操作が難しいのかもしれません。
電動アシストのママチャリって、重量が30キロ近くあります。
(普通のママチャリだと18キロくらい。ロードバイクと比較したらクソ重いですよねw)
私も駅までは電動アシストのママチャリを使ってますが、電動アシストのママチャリには問題もあり、車重が重い&アシスト力で加速するということから、人にぶつかったときは大怪我させます。
何年か前にも、女子大生が低速で乗っていた電動アシストのママチャリがお年寄りに突っ込んで死亡事故を起こしてますが、時速10キロでも殺傷力が高いのが電動アシストのママチャリですから。
そもそも、運転に不安を感じた高齢者が免許返納したなら、自転車もご遠慮願いたいところです。
自転車も車両です。
軽車両とはいえ、お年寄りが低速で走る電動アシストのママチャリでも普通に人は死にますので、免許返納して自転車へ、という考え自体がどうかと思うのですが、このあたりは代替手段、無料でバスに乗れるなど自治体ごとの政策は必須でしょう。
ここ最近は、いわゆる敬老パス、つまり一定以上の年齢で地下鉄やらバスやらが無料になるという政策は縮小傾向で、お年寄りからもお金を取る方向性なんですが、車や自転車の運転を諦めてくれる、お得な政策がないと動かないでしょうし。
まあ、これはいろんな問題が絡むので難しいですね。
ロードバイクも注意
世間のドライバーは、ロードバイクを邪魔だと思っている人もいます。
昨今、キレやすい方々もいて、暴行加えられるかもしれない時代になってます。
普通に、みんなで正しく道路を使えば、譲り合って走ればトラブルなんぞ起こらないもんですが、例えばこのように、車線の中央を走るとか、
車線の中央を走ったり、併走したりとか、
第二車線から車を追越するとか、
こちらも狭い道路でロードバイクが併走してますが、
こういうのは全部自転車側の違反です。
片側一車線の道路で中央を走るのは、左寄り通行義務の違反ですし、併走はそのまんま違反、第二車線を走って追い越しは通行区分違反と全部自転車側の違反です。
ですが実態としては、こんなもんで取り締まりに合うことはないでしょう。
でも普通に邪魔なんで、マナーとして法律守って走ってもらえれば。
ロードバイクだって、怒ったドライバーから暴行を受ける可能性もあるし。
よく、幅寄せされたとか、怒鳴られたみたいなロードバイクの話を聞くのですが、そういうのってロードバイク側にもイラッとさせた原因はあるんじゃないかと思うのですが。
イラッとしたから幅寄せが許されるわけでもないんですけどね。
教訓としては、
自分の安全は、自分の行動、自分の走り方で守りましょう。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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