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トンネル内での被視認性を高めるために、青のライトを使っているという話を頂きました。

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先日のトンネル内でロードバイクは恐怖だと言う記事に対して、メールを頂きました。

 

読者様
読者様
僕はロード乗り始めて丁度1年の初心者ですが、稀にトンネル通る時はやっぱりこわいな、と思います。短いトンネルであっても。

 

で、トンネルでの被視認性向上策ですが、青の点滅でのシューズクリップを使ってます。これを前はヘッドチューブを挟んで、後ろはバックポケットに引っ掛けて、青く点滅させている感じです。必要なら着けた写真お送りしますよ、サイトに載せていただいても構いません。

 

実はトンネルだけではなくて薄暮から夜間走るときも普通に付けてます。明らかに車に追い越されるときも幅を取ってくれるようになりましたし、対向車線からの右折車両も待ってくれるようになりました。青のライトなので、道交法上も規制はないんじゃないかと思ってます(もし管理人さんの知見で問題ありそうならご指摘ください)。こちらが被視認・安全を強く意識しているアピールにもなっているかと思います。

 

というお話です。

どういうことかというと

ちょっと文面だけだとよくわからなかったので、画像の提供を頂きました。

 

製品自体はこちら。

こちらがバックポケットに引っ掛けている状態ですね。

結構よさげですね。
バイク自体の赤色灯はきちんと付いているようですし、赤色灯と青色灯のコンビネーションで被視認性が高そうな印象。

 

フロント側にも付けているようで、ヘッドチューブを挟んでというのがこちら。

商品自体はこちらのようです。

 

ほぅ、なるほど・・・と思ったのですが、一点不明な点があったので、警察に問い合わせしました。
不明な点というのは、青色ライト自体を付けることが違反になるのか?という点です。

道交法上では問題なのか?

青のライトを使うことが道交法での違反になるのかについては、警察に問い合わせしました。

 

ライトの色については、道路交通法では規定が無く、各都道府県の道路交通法施行細則で定められていまして、どの都道府県でもほぼ同じです。
神奈川県の道路交通法施行細則では、軽車両の灯火について以下のように定めがあります。

(軽車両の灯火)
第6条 政令第18条第1項第5号に規定する軽車両(牛馬を除く。以下この条において同じ。)がつけなければならない公安委員会が定める灯火は、前照灯及び尾灯とする。
2 自転車が、道路交通法施行規則(昭和35年総理府令第60号。以下「府令」という。)第9条の4の基準に適合する反射器材を備えているときは、前項の規定にかかわらず、尾灯をつけることを要しない。
3 自転車以外の軽車両が、前項の基準に準じた反射器材を当該軽車両の後部の両側に備えているときは、第1項の規定にかかわらず、尾灯をつけることを要しない。

前照灯の灯火の基準)
第7条 前条第1項の前照灯の灯火は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
(1) 白色又は淡黄色であること。
(2) 夜間において前方5メートルの距離にある交通上の障害物を確認できる光度を有すること。
(3) 発電装置のものにあつては、照射方向が下向きで、かつ、その主光軸の地面における照射点が前方5メートルをこえてはならないこと。

尾灯の灯火等の基準)
第8条 第6条第1項の尾灯の灯火は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
(1) 赤色であること
(2) 夜間において後方100メートルの距離から点灯を容易に確認できる光度を有するものであること。

前照灯は白もしくは淡黄色、尾灯は赤となっています。
で、フロントとリアに適切なライトがついている上で、補助的に違う色を用いること自体は違反ではないそうです。

 

ただしなんですが、警察の方からは、あまりオススメしないと言われてしまいました。
というのも、

その違う色のライトが、逆に車両であることを見逃してしまう要因になりかねない。
車両についている尾灯は赤なのが常識なので、青であることが逆に車両ではないと誤認させうる危険がある。
青のライトをつけている自転車に対し、後ろから来た車が【車両ではない】と誤認して事故に至った場合には、過失割合などで不利になることも考えられなくはないので、規定通りのほうが安全ではないか?

というご意見でした。

 

口ぶりでは、ホンキで乗り気ではなさそうな回答されてしまいましてw
一応、自転車の交通安全についてサイトでまとめている者です、と名乗ったので、【そんなもん、流行らすなよ】という謎の雰囲気は感じました。
言葉にはしていませんでしたが。

 

正直なところこの警察の意見については疑問があります。
【青のライトという、法令とは違う色のライトが見えたことから自転車だとは気が付かなかった】ということも成り立つのか??という疑問はありますし、不明な色のライトが見えたなら、むしろ警戒して速度を落とすなど安全確保の義務がありそうな気がします。

 

ですが、警察にこのように言われてしまうと、当サイトとしてはちょっとオススメしづらい・・・

 

しかしながら、このライトは青だけでなく赤もあるようなので、赤を買えば問題ないはずです。
ただし、フロントに赤がついていると違反を取られかねないので、ここの位置には

赤色のライトはやめましょう。

赤色尾灯で、地面を照らしたほうがよいかと

色彩学としてですが、信号が赤、青、黄色の理由は、波長が長く見やすいからという理由がまずあります。
その上で、赤が示すイメージは、活力だったり、危険性だったりします。
赤信号が止まれである理由は、危険性を知らせているともいえるでしょう。

 

青は、信号で言えば進めになるわけですが、青のイメージとしては【安全】です。
青信号が進めであることは誰もが知っていることでしょう。

読者様のお話ですと、青のライトを使うことで追い越し時の車の距離が広がったということですが、これは偶然なのか、色彩学的にはどうなのか?についてはやや疑問符が付きます。
前方で青が見えると、もしかしたら後続車の速度が上がりやすい可能性も否定できません(安全に進めると誤認する可能性⇒こじつけレベルの話です)。
ただし逆の可能性もあって、自転車であることを気づいた上で青ならば、青というイメージは安心感を与えるので、後続車のドライバーが冷静な気持ちで追い越そうとするのかもしれませんし。
このあたりは正直なところ、全くわかりません。

 

とはいえ、青ライトをメインの尾灯にしているわけではなくて、赤色灯をメインで使いながらの話なので、問題が起こるとは考えづらいところです。
というよりも、視認性が上がったからいいんじゃね?ということになりそうな気がしますし・・・
赤色灯をメインで使っている事実には変わらないので、むしろコントラストで被視認性が高まりそうな気がします。

 

赤というイメージは活力だったり攻撃性も高めるので、赤のライトだと後続車のドライバーが興奮する(?)という効果ももしかしたらあるかも・・・というのは、かなりこじつけ感がありますがw

 

トンネル内では、いかにロードバイクの存在をアピールできるかが勝負です。
存在を知らせることがまず必須です。

 

ちなみになんですが、そもそも論でいうと、トンネル内というのは基本的には追い越し禁止です。

(追越しを禁止する場所)
第三十条 車両は、道路標識等により追越しが禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、他の車両(軽車両を除く。)を追い越すため、進路を変更し、又は前車の側方を通過してはならない。
一 道路のまがりかど附近、上り坂の頂上附近又は勾こう配の急な下り坂
二 トンネル(車両通行帯の設けられた道路以外の道路の部分に限る。)
三 交差点(当該車両が第三十六条第二項に規定する優先道路を通行している場合における当該優先道路にある交差点を除く。)、踏切、横断歩道又は自転車横断帯及びこれらの手前の側端から前に三十メートル以内の部分

ところが、軽車両を除く、とあるので、トンネル内でも自転車に対して追い越しすることは違反ではありません。

 

トンネルって、基本的には路肩もほとんど無いような狭い構造になっているので、どうしてもロードバイクが走るには向かない場所です。
なので理想としては、トンネルは徹底的に避ける、もしくは迂回路があるなら迂回路で進むほうが安全だし安心です。
しかし、トンネル内を通行せざるを得ない場合もありますし、トンネル内を通らないと行けない場合には、赤の尾灯をダブル、しかも一つは点滅とかのほうが後続車から見て被視認性は高いかと・・・

 

そういう意味で、ダブルリアライトの一つとしてバックポケットに引っ掛けて使うには、むしろこれは良さそうですね。
ダブルリアライトにしたくても、ロードバイクのフレームに二つ付ける場所が確保しづらいこともあるでしょうし。

 

あともう一つ。
個人的には集団走行自体を否定的なんですが、トンネル内では適度にバラけたほうがいいと思います。
というのも、集団走行のロードバイクを追い抜きするときって、ドライバーからすればかなりリスクがあります。
一台だと安全に追い越しできるものが、5台連なっていたら、追い越し自体しづらい。

 

ドライバー目線で言うなら、トンネル内の集団走行はマジ勘弁だと思うので、安全性重視ならやめましょう。

 

こういう地面にレーザービームを飛ばせるライトだと、

右側のレーザービームよりもさらに右側を走ろうとする気持ちが後続車に働くのではないかと思うのですが、これ自体は既に売っていません。
強いて言うならこっちでしょうか。

 


 

トンネル内で被視認性を高めることは大切ですが、青のライトについては、どっちの可能性も出てくるかもしれません。
個人的には、補助灯として青を使う分ならむしろアリな気がしますが、どうでしょうか?

 

しかしこの同じライトで赤もあるようなので、赤をバックポケットに引っ掛けて使う分には何ら問題ないですし、ロードバイク自体についているリアライトの補助灯としては悪くない選択肢だなと思いました。

 

 

シューズ用のライトというのもあります。
これって、よく夜にジョギングしている人がつけている印象があります。

 

通常のリアライト、赤色灯を付けた上で、こういう青のライトを使う分には、

むしろ後方からの被視認性が上がりそうな気もするのですが、警察に言われてしまうとどうなんでしょうかね?
もし何か違うものと誤認したとして、ライトに突っ込むバカもいないと思いますし。

 

なのでリアライトとして、赤色灯を付けることは当然ですが、それ以外の色については自己責任で、被視認性が上がりそうなものを考えるしかないのかもしれません。
警察が言うことも、完全には納得しないですが一理ありますし、この方のように被視認性が上がって車が距離を取ってくれたとという体験を持つ人もいますし。
これについては、私なりに相当考えたのですが、どっちがベストとは答えが出せませんでした。
警察の言うことも加味すると、青よりも赤のほうがよさそうな気がします(くどいですが、もちろん赤色灯をメインで使っている前提です)。

 

ここ最近、警察に道交法の適用について問い合わせることが多かったのですが、ぶっちゃけて言いますと、ここまでかったるそうに回答されたのは初めてで、困惑しました。笑
先日のウーバーイーツの件の時なんて、かなり親身に対応していただいて、むしろ恐縮だったくらいなんですが・・・

ウーバーイーツとバスの幅寄せトラブル問題、当サイトなりのまとめとトラブル回避の対策を。【警察からも法適用の助言あり】
もう何度か、ウーバーイーツの配達員が、バスに幅寄せされたという件を取り上げています。 この件、法の適用という観点で不明確な部分があり、ネット上では間違った意見も続出しています。 警察にも法の適用を確認したうえで、当サイトなりのまとめをします...

 

当たり前ですが、赤色灯なしで青ライトだけ使うのは違反なのでダメです。
前の記事でも書きましたが、白色尾灯も違反なのでやめてください。

 

※画像の提供、ありがとうございました。
わざわざサイクルジャージに着替えて撮影してくださったのかなと思うと、大変ありがたいです。




コメント

  1. 高はし より:

    高はしです。
     シューズクリップはなかなかよさげですね。本来の用途のジョギングで使ってみたくてチェックしてたのですけど、取れちゃったりしないのかしらん?と思って、様子見してました。片方失くしても使い途があるなら、ハードル下がった、と。

     警察のコメント確認、お疲れ様です。対応は、なんだかなァですね。ま、警察は、必ずしも法律の専門家としての意見が得られないので…。(ホントはそれじゃ困るのだけど)
     尾灯の色もそうだけど、LED点滅させて前照灯と思っているのをなんとかしてほしいですねぇ。

    • roadbikenavi roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      警察の手前あまり本音で書きづらいのですが、今回頂いたアイディアはなかなかいいのではないかと思ってます。
      私もちょっと試してみたいなと。

      警察は、まあ、彼らが言いたいことの意味も分かるんですが、今回の赤色灯+青ライトというのは、ある意味では公的機関に実験してもらいたいんですよね。
      もしこれで自転車の被視認性が上がるなら、むしろスタンダードにしても良さそうな話ですし。
      これを付けることで、もし追越し時の距離が広がるというなら、むしろ歓迎すべきことですよね。

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