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前輪のみ外す輪行袋の、正しい3辺の計測方法について、主要鉄道会社に確認しました。

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前に、現役の駅員さん数名に、前輪のみ外すタイプの輪行袋について、どこを3辺として計測するか確認してますが、今回、主要鉄道会社の本部に、正確な計測方法について聞いてきました。

 

その結果について。

 

※撮影の都合上、サドル・シートポストは抜かずに行っていますが、抜いているという前提で見てください。

調査方法

メールで問い合わせフォームがある鉄道会社に、詳細を説明して、計測方法1もしくは2、どちらの計測方法が正解なのか、もしくはそれ以外の計測方法なのか調査しました。

 

まず、輪行袋の説明を行い、前後輪外すタイプと前輪のみ外すタイプがあることを、輪行袋メーカーの商品URLを添付して説明。
その上で、前輪のみ外すタイプの計測方法を知りたいことを伝えました。

 

構造的に、
・フレームに沿って、フレーム+後輪のラインが長くなること
・ハンドルを右に切るため、右前方が大きく出っ張っていること

 

これらを、状態がわかる画像が掲載されたURLを添付し、どのような状態かを説明しました。

 

どちらの計測方法が正しいのかについては、1と2の中から選択。
もしくはそれ以外であるなら提示してもらう形です。

 

なお、手荷物規定は問い合わせを行った各社でほぼ同じですので、JR東日本の旅客営業規則より引用します。

(手回り品及び持込禁制品)
第 307 条 旅客は、第 308 条から第 309 条までに規定するところにより、その携帯する物品を手回り品として車内に持ち込むことができる。ただし、次の各号の1に該当する物品は、車内に持ち込むことができない。
(1) 別表第4号に掲げるもの(以下「危険品」という。)及び他の旅客に危害を及ぼすおそれがあるもの
(中略)
(6) 不潔又は臭気のため、他の旅客に迷惑をかけるおそれがあるもの
(7) 車両を破損するおそれがあるもの
(注)別表第4号に定める適用除外の物品及び第3号に定める適用除外の物品は、不注意等により内容物が漏れ出ることなどがないよう措置することとする。
2 旅客が、手回り品中に危険品又は前項ただし書第2号の規定による物品を収納している疑があるときは、その旅客の立会いを求め、手回り品の内容を点検することがある。
3 前項の規定により手回り品の内容の点検を求めた場合、これに応じない旅客は、前途の乗車をすることができない。

 

(無料手回り品)
第 308 条 旅客は、第 309 条に規定する以外の携帯できる物品であって、列車の状況により、運輸上支障を生ずるおそれがないと認められるときに限り、3辺の最大の和が、250センチメートル以内のもので、その重量が 30 キログラム以内のものを無料で車内に2個まで持ち込むことができる。ただし、長さ2メートルを超える物品は車内に持ち込むことができない。
2 旅客は、前項に規定する制限内であっても、自転車及びサーフボードについては、次の各号の1に該当する場合に限り、無料で車内に持ち込むことができる。
(1) 自転車にあっては、解体して専用の袋に収納したもの又は折りたたみ式自転車であって、折りたたんで専用の袋に収納したもの

ちょっと長いのですが、メインの部分は、

第 308 条 旅客は、第 309 条に規定する以外の携帯できる物品であって、列車の状況により、運輸上支障を生ずるおそれがないと認められるときに限り、3辺の最大の和が、250センチメートル以内のもので、その重量が 30 キログラム以内のものを無料で車内に2個まで持ち込むことができる。ただし、長さ2メートルを超える物品は車内に持ち込むことができない。

3辺の最大の和が250センチ以内、長さが2mを超えないことが条件です。

 

<計測方法1>

前後でもっとも長く取れるところを長辺として計測する方法。

 

<計測方法2>

箱に斜めに入れることを想定し、斜めに入れることで小さく出来るのでそれの基準にして長辺を計測する方法。

 

なお、1と2で計測結果を比べた場合、1のほうが3辺の和が長くなることも伝えています。

正しい計測方法

まずですが、回答を得た全社について、メールの【転載不可】の条件がついているため、メール本文を出すことは当然ですができません。
また数社については、メールの一部引用と会社名を出すことの許可を申請しましたが、あくまでもその会社内での適用であり、他社の状況を把握していないことから誤解を招く恐れがあるとのことで、引用は許可されませんでした。

 

問い合わせ先は、全て大手鉄道会社で、結果的に13社分です。
結果的に、というのは、ある会社からグループ内は全て同じ運用だと明言されたからです。
(グループ会社にも念のため確認を取っていますが、同じでした)

 

会社名を出すことは好ましくないので、営業キロ数ベースで比率を出しました。

 

計測方法など 会社数 営業キロ数ベースの比率
1の計測方法 約77%
2の計測方法 約1.7%
解体して専用の袋に入れれば問題視しない 約0.3%
未回答 約4%
質問してない 約17%

ということで、8割近い路線では、1の計測方法が正解であると回答しています。

もちろん、日本全国の鉄道会社が同じ方式とは限りませんので、問い合わせを行っていない鉄道会社についてはわかりません。
しかし、ほとんどの路線では、計測方式は1であるとのことです。

 

大雑把にまとめると、規則では【3辺の最大の和】とあることから、なるべく小さく見ようという話ではないことと、現場レベルでは、以下のケースで不都合が生じるからと言われています。

この棒、長さが2m超えているので規則上は持ち込めませんが、このように主張されてしまうと、

規則内に収まってしまいます。
当然これはNGです。

 

解体して専用の袋に入れてあるなら計測しないと受け取れる回答を回答してきたところもありましたが、まあ、ある意味では正直というか(笑)。

 

3辺の【最大】で計測する理由を推測

ここからは私の推測です。
なぜ、3辺の【最大】の和で見るのかについて。

 

前輪しか外さない輪行袋は、このような複雑な形状になります(シートポスト抜いてませんが、本来は抜きます)。

規則では、【三辺の最大】で計測するというルールですが、こう置けるから、小さくなるという理論もあるんでしょうけど、

そもそも必ずこのように置ける保証はなくて、新幹線や特急だと、むしろこっちでしょうし。

在来線であっても、人がどこに立っているのか次第では、このように縦に置くしかない場合は普通にあります。
一般的に、横に長いものを普通の電車に載せるときは、このように運転席のところ(車両の最前・最後尾)だと思いますが、

そこに人がいたら、当然置けません。

間違っても、立っている人に移動してくれなんていうバカはいないと思いますが。

 

で、運転席に繋がるところに車内ドアがありますが、ここを塞ぐのはNGです。
(ずいぶん昔に一度注意されてしまいました)

そういうときにどうするかというと、こういうところに縦にして置くしかないこともあります。

横のまんまだと、マジで邪魔ですし。
そのほかにも、複数台の輪行袋がある場合でも、縦に固定するしかない場合も普通にあります。

 

どのような置き方されるかも不明だし、ケースバイケースで縦にしないといけないこともあるのが、複雑な形状をした荷物も想定して、このような【三辺の最大】で見る理由ではないかと思われます。

 

また、置くだけでなく運んでいる時間も当然あります。
運んでいるときの向きとか持ち方とか言い出すと、先ほど挙げた物干し竿と同じレベルの屁理屈になってしまいます。

正式な計測方法

 

・前後でもっとも長く取れるところ
・左右でもっとも長く取れるところ
・高さ

 

この3辺の最大の和が250センチ以内が条件です。

全鉄道会社について調べるのは現実的ではないのですが、ほとんどの路線は1の計測方法を用いるのが正解だとしています。
当初私が示した計測方法であっているとのことです。

疑義がある方もいるでしょうけど

あくまでも箱に入れたことを想定して、このような角度で計測すべきと考える人もいると思います。

ルールを決める側が、この計測方式ではないと明言していますので、ルールは守りましょう。
現場判断で、このように計測される可能性がゼロとは言いませんが、それが本来の計測方式ではありません。
【2】でも構わないとした鉄道会社もありますが、調べた範囲では全路線の2%程度です。

 

納得いかないという人もいるかと思いますが、これがルールなので・・・
箱に入れることを想定して斜めに・・・とか、壁にビッチリ立てかければ小さくなる・・・という計測をして欲しい場合は、そういう箱に入れてきてくださいとのことです。

 

ちなみに何名かからも話を頂きましたが、宅急便でも同じような計測をするそうです。

 

あと、この記事を読んで、【本当に問い合わせいたのかどうか疑わしい】と疑義をもたれる方もいると思います。
転載・引用不可になっていますので、メール本文もそうですし、会社名も出せません。
そこまで疑問に思うようでしたら、ご自身でお確かめください。
一番よくないのは、直接鉄道会社に聞きもしないであーだこーだと議論することだと思います。
鉄道会社に質問する際に、当サイトの画像を使うことは、他サイトに載せる目的ではないなら問題視しませんので、使ってください。

実態としてですが

現実的な話として、このタイプの輪行袋を使って、実際に計測されたことがある人はほぼいないと思います。
取材した限りでは、全員が【そもそも計測しないからね・・・】と言葉を濁します。

 

何件かメールもいただいてますが、お1人だけ、計測はされてないようですが注意されたという方もいました。

 

今回きちんと確認したのには理由があります。
もし万が一計測された場合に、正規の計測方法でオーバー、自己流の計測法法ではクリアしていると仮定します。
駅員さんから咎められた際に、揉めますよね。
なので駅員さんを保護するため、というのが一つの理由です。
(これは逆にいうと、現場レベルでイチイチ計測しない理由でもあります。揉めて、クレーム入れられて・・・となるのは、接客業としては避けたいのが本音。クレームがあったというだけでも、上司から呼び出されて面倒ですし)

 

もう一つは、既に始まった東海道新幹線などでの、大型荷物ルール。
自転車はこのルールの除外ですが、非サイクリストが計測されてルールを守るのだから、サイクリストも自主規制すべきとの考えからです。
こういうの、非サイクリストから不満が出る可能性もあるわけで、それがあらぬ方向に転がっていく可能性もゼロとはいえない。

 

なんでもそうですが、例えば信号無視した人が、全て捕まるわけでもない。
誰かに迷惑かけないならそれでいいという考えなら、誰も通ってない交差点で、赤信号無視しても迷惑は掛かってない。
だからといって、やっていいという理屈は成り立たない。
ルールはルールなんで、それをサイクリストとしてはまず知りましょうという意味で書いています。

 

それに対し、バレなきゃいいと考える人もいる。
どうせ計測しないから事実上の黙認と捉える人もいる。
ルールは遵守すべきと考える人もいる。

 

どう捉えるかはお任せしますが、ルールはこうだということです。

 

私のLOOK765のサイズMで、メーカーの推奨方法に近い形、袋の中で安定する形でセットして計測すると、おおよそ259センチです。
水平トップ551.7mm、リーチ375mm、タイヤは23cという条件。

 

シートポストを抜くのは条件としても、どんだけフレームサイズやハンドル幅、ステム長が短くなっても、メーカー推奨の方法では達成することは不可能と思っていいレベルです。
もし250センチ以内を達成するとしたら、

 

・ハンドル外す
・ペダルを外す

 

などなどすれば、もしかしたら250センチ以内に収まる可能性もあります。
ただ・・・そんな面倒なことをするくらいなら、最初から前後輪は外すほうがラクだと思います。
最近のロードは、ほとんどがワイヤー内蔵式ということもあり、ハンドルを外してもフリーにならないですし。

私も知らずに過去、コクーンを使っていたことがありますが、後輪を外さないというのはある意味ではラク。
だけど、デカイので車内ではかなり気を遣います。

 

前後輪外すことも別に難しいことではないですし、前後輪外すタイプを選びましょう。





コメント

  1. ななし より:

    例のブログ、相変わらず間違った計測方法で書いてますよ。

    • roadbikenavi roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      うーん・・・
      この問題ですが、ちゃんと調べれば分かる程度の話なんで、独自説であーだこーだと言われても、デマ流すことになってしまうんですけどね。
      調べる・問い合わせるという基本能力の問題なんで、能力については私のほうでも何ともしようがないので・・・

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