PVアクセスランキング にほんブログ村 当サイトはAmazonアソシエイト等各種アフィリエイトプログラムに参加しています。
スポンサーリンク

なぜサイクリングロードは、歩行者・自転車を完全分離できないのだろう?ということで理由を考察してみた。

blog
スポンサーリンク

これはずっと前からですが、サイクリングロードを歩行者エリアと自転車エリアで完全に分離してほしいという声は結構あります。
実態として、完全分離構造のサイクリングロードってあるのか知りませんが、ほとんどのサイクリングロードは、歩行者自転車道、もしくは歩行者自転車専用道という形になってます。
自転車専用道路になっているところ、ほぼ無いと思っていいわけですが。

 

なぜなんだろう?とちょっと考えてみました。

法的な区分

まず、一般的に【サイクリングロード】と呼ばれる場所でも、おおまかに分けると以下の二つがあります。

 

・河川緊急道路

・都道府県道として指定されたサイクリングロード

 

河川緊急道路は、例えば荒川下流域など。
本来の目的は、災害時の物資運搬のために確保された道路だけど、平常時は一般人の通行のために開放してますよというのが河川緊急道路。

 

河川緊急道路の場合は、そもそもサイクリングロードではないので、歩車分離とかそういう概念すらないです。
そもそもは災害時の物資運搬目的で整備されているので、自転車が走りやすいようにとは1mmも考えられてないかと。

 

問題は都道府県道として整備されているサイクリングロードのほうですね。

広さにもよるでしょうけど

例えばこちらは、多摩川の川崎側、武蔵小杉付近です。

ロードバイク同士がすれ違うのがせいぜいなんで、歩行者と自転車でエリア区分できるような広さはない。
こういうところに歩行者と自転車の区分けを求めようにも、そんな広さが確保できないので無理。

 

かといって、堤防の下(川の方向)に自転車専用道を作ることも、ちょっと調べた範囲では無理です。
根本的には川が氾濫したことを想定していろいろ設計されるはずなので、水害時に沈没することが確実な道路なんて作るわけにもいかないでしょうし。

 

こちらはさがみグリーンライン自転車道。

まだほとんどが工事中で、走れる場所は3.4kmだけ。
ここ、画像で見ても分かると思いますが、メッチャ広いです。
イメージとしてはダンプカー同士がすれ違い可能なレベル。
しかし、このように真ん中に自転車、両サイドに歩行者のマークがあるように、歩行者と自転車で完全分離は出来ていません。

ここ、今年3月に視察してきた印象ですが、もしフル区間が完成し、ロードバイクがたくさん来るようになったときには、恐らくカオスです。
というのも無駄に広過ぎるので、逆に秩序が保ちづらいというか。

ここはやや狭いかなと思う場所ですが、車同士が注意すればすれ違い出来そうな感じです。
総延長距離が21キロとなってますが、一体いつ完成するのかは別として、歩行者と自転車のエリアを分離できるくらいの広さがあるなら、絶対に分離したほうがいいと思うのですが・・・

まあ、この広さのまま、全ての区間が完成するとは限りませんが、今既に使用可能な場所については、ホント広い。
この撮影を行った日、たまたまママチャリが並走しているところがありました。
ママチャリが4台並走していても、普通に私がすれ違い可能な広さですから・・・

 

広過ぎることで並走が生まれやすいし、歩行者も広がりやすい構造なんで、マジで分離したほうがいい。

 

相模川のサイクリングロード(さがみグリーンライン自転車道)を見てきました。
ちょっと前に、読者様から教えてもらった、相模川サイクリングロードがごく一部だけ開通した話。 開通しているのは、たった2.6キロです。 画像で見ると走りやすそうなサイクリングロードですが、実際にどうなのか見てきました。 全て開通すると21キロ...

 

ちなみに私が走ったときは、まだ2.6キロしか完成してませんでした。
私が見たときも、工事中のエリアはもう走れそうなくらい完成してましたので、今現在は3.4キロの区間であれば走行可能です。

サイクリングロードの法的制約

河川緊急道路ではないサイクリングロードですが、さがみグリーンライン自転車道の場合、正式名称は神奈川県道409号相模川自転車道線となっています。

 

これは自転車道の整備等に関する法律に基づいて作られた道路で、道路法48条による自転車専用道等になります。

 

道路関係の法律ってすごく分かりづらくて、いわゆる取り締まり関係(警察関係)は道路交通法。
道路の構造とか指定については、道路構造令とか道路法。
そのほかに、自転車道整備に関する法律とかがまた別にあります。

 

さらに国土交通省が示している自転車道等の設計基準というのがあって、

A 種の自転車道  B 種の自転車道以外の自転車道等をいう。
B 種の自転車道  自転車道等のうち、屋外レクリエーションを主たる目的として設置されるものをいう。

A種とB種の自転車道があり、サイクリングロードはB種の自転車道。

 

設計基準もあります。

設計速度 地形ややむを得ない状況のときの設計速度
A種 15キロ 10キロ
B種 30キロ 10キロ

で、なんで歩行者エリアと自転車エリアを完全分離して設計しないのか?という疑問なんですが、例えば、さがみグリーンライン自転車道についていうと、現状はこうなっています。

これ、単に道路交通法の歩行者の右寄り通行と、自転車の左寄り通行を描いているだけなんだと思うのですが、これだと無秩序になりやすい。
広すぎるので。

 

ただ、もし完全分離となると、歩行者が安易に自転車エリアに飛び越えられないような、何らかの構造物がないと危険かも。

いろいろ法律を見ていったときに、恐らくですが、壁や縁石など構造物で仕切らないと、県道でかつ自転車エリア・歩行者エリアを区分するのは問題があるのかもしれません。
別に何でもいいと思うんですけどね。

 

例えば、歩行者エリアを、一般道の歩道のように、一段高くなっている構造とか。

いろいろ調べてみましたが、あえて何らかの構造により歩行者エリアと自転車エリアを明確に区分しない理由は、単なる予算上の問題かもしれません。
こういうのも、

やろうと思えば、白線でこのように描いて、

歩行者は外側、自転車は真ん中ですよと全体に描いてあったほうが事故も少なそうな気がしますが、実態としては、

時々マークが出てくる程度で、道路全体に描かれているわけではない。

 

道路整備って結構お金が掛かっているのだと思うので、単に予算上の問題から分離構造にしてないだけなのかなと思うのですが。

 

あと、既に完成した区間の相模川についてはとにかく広いですが、未完成区域ではもしかしたらそれほど広さを確保できないなどもあるのかもしれません。
新しいサイクリングロードなので舗装状態もバッチリですし、広いのでかっ飛ばしやすい構造になってますが、相模川については分離しても問題ないくらいの広さがあるので、絶対に分離したほうがいいと思うんですけどね。
ママチャリが4台並走してきても、普通にすれ違える広さは、一歩間違うと事故多発地帯になりかねないので。

 

忘れてはいけないのは、サイクリングロードの設計速度は、最高でも30キロということのほうかもしれません。
根本的に想定されている自転車が、シティサイクルなんですよね。
ロードバイクがビュンビュン飛ばすなんて、そんなことは想定してない。

 

世界最強の自転車専用コースとも言われる、タイのスカイレーンでも、

タイ在住の読者様情報では、知名度が上がって自転車が増えて来たにつれ、事故やトラブルもみかけるようになったとか。
4月頭にはコロナで施設が閉鎖中と伺ってますが、まだやはり閉鎖中ですかね?

 

スカイレーンは速い人レーン、普通レーンと計4車線もあり、24キロ近い周回コースになっているので秩序さえ守ればかなり安全に楽しめそうですが、バカが現れると秩序を乱すというところでしょうか。

 

日本のサイクリングロードは、根本的にロードバイクが飛ばすような場所ではないというところですね。
山中湖の周囲にもサイクリングロードがありますが、行ってみるとわかります。
ロードバイクは場違い感がハンパナイ。

 

大学生の男女が、イチャついてサイクリングするようなイメージの場所です(やや偏見込み)。
山中湖周辺にはいろんな大学の合宿所がありますが、いろんな合宿して楽しいのはやはり青春ですね(意味深)。




コメント

タイトルとURLをコピーしました