先日の記事で、ブレーキが左右逆なことをデメリットの一つとして取り上げたのですが、
このような質問がありましたので。
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左右逆
これ、ずいぶん前にも取り上げています。
一般に、日本で販売されているロードバイクのほぼ全ては、【右フロントブレーキ、左リアブレーキ】です。
これ、ヨーロッパとかでは逆です。
日本で完成車として販売されているロードバイクだと、ほぼ間違いなく右フロントブレーキです。
バラ完とかだと、【左前で】とお願いすればそうなるでしょうけど、特に指定しなければ右前で組まれるはず。
なぜ日本だと左右逆なのかについては、ハッキリとした理由があるわけでもありません。
強いて言うなら、日本はJISによって、右前ブレーキと決められています。
そのため、ママチャリは100%右前ブレーキ。
マウンテンバイクも右前ブレーキが多いはず。
日本のロードバイクがなぜ右前なのかについては、恐らくママチャリなどで右前に慣れているからという理由なんじゃないかと。
利き手が・・・という人もいますが、ヨーロッパ人が左利きが多いという話は聞いたこともないし。
右側通行と左側通行の違い・・・というのも、イギリスとか左側通行なんですよね笑。
ロードバイクのブレーキキャリパーの構造を見れば分かるのですが、
ワイヤー受けが右側についているので、ワイヤーは左レバーから来たほうが自然と言えば自然。
左前ブレーキにして乗っている方もいますが、ワイヤーの流れがスッキリして、引きが軽くなるというのが一つの理由だったりします。
左前ブレーキの人の意見
前に頂いた意見を集めてみました。
自転車暦はもう40年近くなるのですがここ10年くらいはトライアスロンメインでバイク使う場合が多いです。
わたしの場合は最初に買ったロードバイク店がママチャリと差別化するために左フロントにしたのがきっかけだったと思うのですがすっかりそれに慣れてしまっているので逆だと怖くて乗れません。
しかしわたしの周りのローディも左フロントは少数派ですね。
5人に一人ぐらいじゃないでしょうか?
ただ、独自の理論もあります。
フロントはただガツンと利かせればいいので大雑把なコントロール、リアはすぐロックするので微妙なコントロールが必要なので右手が必要と聞いたことがあります。
あとTTバイクだと圧倒的に右リアが便利になります。
TTポジションのままコーナーへ入ってちょっとだけ減速が必要な場合に利き腕の右手だけをブレーキレバーに戻すわけですがこれがフロンとブレーキだとガツンと効いてかなり怖い思いをする事になります。
まあ、最初のセッティングが皆さん大切でしょうから今更変えれないでしょうね。
ショップの方に聞いたらパニックブレーキ時には右手の方が握力が強いのでジャックナイフになってしまう、リヤをスライドさせて落車した方が大きな怪我になりにくい等等教えていただきました。
ちなみに右前は日本車が多いのはJIS規格で決まっているからと言うことですが、このJIS規格を決めた根拠は私見ですが、昔の着物は左前は死装束の着物の襟のイチ。それにちなんで商人は商売が左前になる(不景気、倒産)といわれています。縁起を担いで右前にブレーキを持って来たのでは無いでしょうか。
あえて左前ブレーキにしている方もいます。
ただし完成車で買った場合には、ほぼ間違いなく右前ブレーキなので、バラ完、もしくは何らかの理由で左右を変えた場合くらいしかないかと。
実は私も、一時期だけ左前にしたことがあります。
これの理由ですが、ずいぶん前の事故の影響で、左の握力が55キロくらいなのに対し、右は28キロくらいしかないからです。
普通に右利きですし、本人としては力が入りにくい感覚は実は無くて、測るとなぜかこのような数字が出るだけ。
私の場合は左前にしてみて、むしろコントロール性が落ちてダメだったのでまた戻してますが。
結局は慣れの問題かも
もし最初に買ったロードバイクが左前ブレーキだったなら、それが普通だと感じるでしょうから、違和感も何も無いかなと。
右前ブレーキで慣れている人が、左前ブレーキのロードバイクに乗った場合は、相当な違和感があると思います。
左前派の意見 | 右前派の意見 | |
右利きが多い | 握力が低い左手でフロントを操作するので、ホイールロックしにくい | 絶対的なパワーというよりも、利き手のほうがコントロールしやすいので、右手でフロントを操作したほうがホイールロックしにくい |
シフト操作 | 目の前が赤信号のときに、ブレーキングしながらリア変速を弄れるメリットがある | ←そんなプレイを必要としてない |
左側通行だから | オマエは何を言っているんだ?樹木も避ける事が出来ないのか⇒ | 左側通行=左に樹木など障害物があるケースがあるので、大切なフロントブレーキが左側にあるなんて危険だ。何かに引っ掛けてフロントブレーキが操作できなくなる恐れ |
JIS規格 | お疲れ様でしたw⇒ | ジャパンだからJISに従うべき |
手信号 | 赤信号で減速するときの手信号で、右手で手信号を出して、左手でフロントブレーキが使えるのできちんと止まれる | 左前ブレーキだと、右手で手信号+左手でフロントブレーキなので容易にロックしてしまう |
手信号の件ですが、こういうことです。(8:15あたりから)
左手で手信号を出すと同時に、フロントブレーキ握ってホイールロックさせたんでしょう。
一瞬で落車。
こんなことになるくらいなら、無理して手信号なんか出さんでもいいわけで。
手信号を出すのが難しいときは、大声でも代用可能。
法的にも手信号を出す必要もない。
で、左前ブレーキ、右前ブレーキとあって、ジャパンでの定番は右前ブレーキです。
先日書いた記事では、
ブレーキの左右が逆なのも一つのデメリットとして挙げてますが、まあ、直すことも可能ですし、最初から左前で慣れてしまえばそれがデメリットとも言えません。
個人的感覚では、利き手でフロントブレーキを操ったほうがコントロール性は高いように感じます。
ただこれも、真逆の意見を出す人もいるので、統一されたものがあるわけではなく、もはや好みの問題です。
ちなみに左右は思想とは一切関係ありませんw
必ず右前のほうが優れているとも言えないので、必ずしもデメリットでもないのですが、多くのジャパニーズなら右前のほうが操作しやすいかなと・・・
あくまでもロードバイクの話です。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
いつも興味深く拝見しています。
ブレーキの右前/左後ろの件ですが、イギリスのfairlightというメーカーさんを見ると
組み立て時のブレーキの設定の欄は
・UK/AUS/NZ/JPNは右前/左後ろ
・EU/US/その他は左前/右後ろの設定
という選択が表示されていました。
1社だけなのでこれで判断するのは危険ですが、少なくともこういう選択が設定されているので
イギリス、オーストラリア、ニュージーランド(一部ですが、イギリス連邦ですね)は
右前/左後ろの設定が一般的なのかな、と思っています。
今後も更新楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
なるほど、そうなると左側通行だからという説が濃厚になりそうな・・・
もうちょっと調べてみます。
ありがとうございました。
左前ブレーキですが、停車中に後輪を浮かせて変速しやすいのはメリットかなと思います。ただ仰る通りコントロール性に難を感じたので私も右前派です。
コメントありがとうございます。
まあ、停車中に変速というのは相当限られた場面ですし、コントロール性を重視したほうがよさそうですね。
前半の文章を打ち間違いされているようなので。
>一般に、日本で販売されているロードバイクのほぼ全ては、【左フロントブレーキ、右リアブレーキ】です。
となっていますが逆ですよね。
コメントありがとうございます。
すみません、誤記でした。
ご指摘ありがとうございます。
確か…、日本が「右前/左後」になったのは、最初に英国から輸入した自転車が「左利き用」だったからと聞きました。
当時の自転車は後ろブレーキしか無く、利き手でそのブレーキを制御してた訳ですね。
ま、鉄道の「狭軌」同様、余り物を押し付けられたっぽい…
その後、自転車もモトやクルマ同様、前ブレーキが主ブレーキとなり、結果として右前が道理に適った方法となりました。
’60年代に日本製モトが世界に広まった為か、モトも大事な前ブレーキはアクセル同様に右手操作ですね。
未だに世界的には「左前」のロードバイクが多いですが、理由の一つはRD用シフターが右側ってのもあるかと?
しかしその責任はヘタレな日本のパーツメーカーにもあると思います。
昔のシマノ600等のキャリパーブレーキは「右前」用だったのに…
今後はディスクがより一般化するし、そうなると右前の方がセットアップもしやすくなるし、Wレバー時代と違いリヤシフターを左にしてもイイんだし(古いヴェスパみたく)、モトと両方乗る人も誤操作しない右前がより一般的になるかと思います。
長々と失礼致しました。
コメントありがとうございます。
日本が右前の理由は諸説ありますが、JISが右前を基準にしている以上は右前が主流にならざるを得ない気がします。
右左は思想的な偏りなんじゃないか?という暴論すら聞いたことがありますが笑、全く関係ありません。