名前がよくないと思う話。

今更ながら、フレームの生涯保証の話をします。

これ、何度か過去にも書いた気がしますが、

ロードバイクのメーカーの中には、【フレーム生涯保証】を謳っているところがあります。 私が知る限り、ジャイアントやトレックですね。 ...

ロードバイク選びについて質問を受けましたのでご回答いたします。 今回はご質問いただいた内容とはちょっと違う部分での回答になります。 ...

別に生涯保証があろうとなかろうと、それほど大きな意味はありません。

落車・事故は対象外

上で挙げた記事でも書いていますが、生涯保証を謳うメーカーの規約を読むと、

事故は保証の対象外

これが一般的です。
つまり、単独落車しようと、事故に巻き込まれようと、割れたフレームが【生涯保証】によってタダで新品化するわけもないです。

基本的にフレームの生涯保証って、製造ミスによる不具合とか、リコール相当の出来事くらいしか保証していません。

ただしこれ、ショップの記事とか読むと、意図的なのかは不明ですが、

いろんな人
いろんな人
生涯保証がついているので、フレームが割れても安心ですよ

こういうことを書いているショップも正直言うとあります。
これ、決して間違いではないんです。
間違いというよりも不完全な説明と言ったほうがいい。

より正確に書くならば、

管理人
管理人
フレーム生涯保証がついているので、落車や事故などが原因ではなく、自然に割れたときには保証の対象になる可能性があります。
つまり製造のミスとかリコール対象のときです。

落車した、事故に遭った、オーバートルクで割れた、バイクを倒して割れたなどのケースではフレームの生涯保証は効きません。

一部メーカーだと、落車などでフレームが破損した場合に、20-30%オフで同等のフレームを購入できることもあります。
まあ、それほど安くも無いけど、新車買うよりはいいかと思う程度の割引で、フレーム交換の工賃は別です。

意図的に誤解させるように書いているのか、ショップが正しく理解していないのかは不明。
けど、

いろんな人
いろんな人
生涯保証がついているので、安心ですよ

こういう説明を受けて購入している人って結構多いんですよね。
どうも好きになれない。

知らぬ間に

いつの間にかLOOKも、フレーム生涯保証とHPに書いてありました。
LOOKの場合、ジャイアントやトレックのような長い規約は見つかりませんでしたが、ある意味ではわかりやすいなと思いまして。

フレーム保証期間

フレーム、フォーク本体の製造上欠陥に対する製品保証期間は生涯保証、塗装は1年(最初のご購入者様に限定されます)。

https://www.eurosports.co.jp/guarantee_system.html

製造上の欠陥に対する保証だと明記してあります。
落車して割れた場合、製造上の欠陥ではなくて乗り手の運転ミスですので、当然ながら生涯保証の対象ではない。

たぶん、フレームの生涯保証を謳い出したのって、トレックとジャイアントだと思います。
調べてみると、ジャイアントが2011年に発表してますね。
トレックも似たような時期だったと思いますが、記憶ではトレックが先だったような気もするけどよくわかりません。

生涯保証という言葉が独り歩きして、大きな誤解を生んでいるような気がするんです。
製造上の欠陥に対する保証なので、単に当たり前の話だとしか思わないのですが。

キャノンデールは生涯保証という言葉を使っていないようで、【特定保証】となっています。
中身は同じようなものです。

キャノンデールバイクは素材や製造上の欠陥における保証を提供しています。通常の使用で欠陥があるとされた製品を、ほぼ同等のモデルや部品を使用し、修理又は交換いたします。

https://www.cannondale.com/ja-jp/warranty

特定保証のほうが、むしろわかりやすいというか誤認されにくいような気がしますが。
生涯ではなく特定。
イチイチ説明書とか規約を全部読むユーザーのほうが少数派ですから、生涯という言葉の響きは大きな誤解を招いているようにすら思う。

製造上の欠陥があれば、新品に交換することを保証しているわけです。
これって、単に当たり前の話を書いているだけにしか思わないのですが。

【うちは製造ミスがあっても新品に交換なんてしません!】なんてメーカーが、どこにあるんだという話ですよ。
より厳密に言うと、製造物責任法(PL法)により、メーカーが責任を持つのは10年となっていますので、それ以上の期間であっても保証の対象にしているという点では評価できるポイントになります。
ただし、10年使ったフレームにそれ以降製造上の欠陥が見つかるケースなんてほぼありえない上に、多くのサイクリストは一つのフレームを10年も使わずに新しいフレームに移行する。

転売した場合、セカンドオーナーには生涯保証が適用外になっているので、この時点でメーカーの責務は終わるとも言える。

なので実質的に、あってもなくてもさほど関係ないのがフレームの生涯保証です。

何かイヤだなと

別に騙すつもりで謳っているものでもないでしょうけど、言葉の響きと宣伝方法については、もうちょっと考えたほうがいいように思ってます。
生涯保証という言葉の響きで、大きな勘違いをしているロード乗りの話は、実は今まで数え切れないほど経験してます。

知人があるロードバイクを買った時も、

読者様
読者様
生涯保証がついているから、転んで壊しても安心なんだよね

間違いですから・・・

もし転んで壊してもタダで新品にしてくれるなら、全国で詐欺が横行するでしょ。
もうそろそろ新しいフレームにしたいなと思う人が、わざとバイクを倒して破壊する。
そして【生涯保証っす!】と申告する・・・みたいな。

なのでフレームメーカーが謳う生涯保証って、単に当たり前の話をもっともらしく語っているだけだと思っていたほうがいいですよ。
キャノンデールの特定保証という響き、むしろこっちのほうがいいと思うんですが。
それか、【製造ミス保証】とかに変えたほうがいいと思う。
生涯保証!生涯保証!と他社よりも優れているかのように誤解を生みかねないわけで・・・