PVアクセスランキング にほんブログ村
スポンサーリンク

なかなか一台目のロードバイクを決められない人へ。選び方の極意を。コスパという魔法は解除する。

blog
スポンサーリンク

このブログを始めて以来、オススメのロードバイクなどについて質問を受ける機会がかなり増えました。
それと同時に、何を選んだらいいのかわからないという声も良く聞きます。



一台目のロードバイク、何を買ったらいいのかわからないという人へ、私なりの考え方を書きます。

ネットの情報はあてにし過ぎない

ネット上では、【予算〇×万でコスパ最強のロードバイク】みたいな記事がたくさんあります。
これについてですが、とりあえずざっと見ること自体はいいと思いますが、鵜呑みにしないほうが賢明です。

というのも、これらの情報を鵜呑みにした結果、買いなおした事例をいくつか見ているからです。

こういうまとめサイトの問題点を説明する前に、まずは事例から。

ジャイアントのTCR0

ジャイアントのTCR0はアルミフレームにコンポは105を積んでいて、店にもよりますが実売14万程度で買えます。(既に廃版ですが)
フレームの質としてはレース向きのピュアレーサーという印象で、実質14万で105搭載バイクなので【コスパがいい】といってもいいのかもしれません。

 

私が相談を受けたケースですが、とにかく乗り心地が硬くてきついから、28cタイヤにしたら乗り心地は結構変わりますか?という相談でした。
これについてですが、ピュアレーサーのフレームですのでそもそも28cタイヤは入らないという話と、このフレームは振動吸収性よりも加速性を重視しているから、そういう方向性のバイクですよ、という話をさせていただきました。

お話を聞いていてかなり疑問に思ったのですが、この方の用途はあくまでもツーリング志向であって、マッタリと長距離を走りたいというのがロードバイクを買おうと思ったきっかけのようです。
初めてのロードバイクなのでコスパがいいものを、とネットで調べて選んだのがTCR0とのことでした。

どうやらショップに出向いてTCR0の指名買いだったようですが、コスパという観点しか見ずにフレームの性質を見ないのはよくないなと思います。

まあ、せっかくネットで調べたなら、TCRがレーシングバイクであることも知るべきでした。

 

タイヤの空気圧をやや下げること、ラテックスチューブを使ってみること、タイヤをミシュランのPRO4に変えてもらうことをやってもらいましたが、それでも乗り心地が悪いとのことでカーボン完成車に買い替えていました。

 

TCRはいいバイクだと思いますが、この人にとってはコスパは最悪だったという話になります。

ジャイアントのDEFY4

ジャイアントのDEFY4はアルミフレームにコンポはクラリスという構成で、店にもよりますが7万円台後半で買えたりします。
フレームの質としてはロングライド向きでアップライトなポジションで楽に乗れるのがウリの一台です。

私が相談を受けたケースですが、【かなり角度が付いているステムって何がありますか?】という質問でした。
最初、この方が何をしたいのかちょっと意味が分からなかったのですが、要はハンドルを思いっきり下げてもポジションが納得いかないから、ハンドルをベタ下げしたうえで角度がきついステムを逆付けしてハンドルを下げたいという話でした。

なんでDEFYを選んだかというと、レースには出る予定がなし、ロングライドしたいだけだったのと、8万ジャストくらいで買えてコスパが良かったから、という答えでした。
えーーーと、確かに安いですけど性能が気に入っていないのでコスパは最悪ですよね???

 

DEFYはアップライトなポジションがウリなので、ハンドルを下げてガンガン走りたいという人には全く向きません。
ロングライドだから必ずしもアップライトなポジションが楽というワケでもありません。

この方には正直なところでいうと、無理ですとしか言いようがない話でした。

 

 

これらの事例はちょっと極端なのですが、コスパという観点だけ見て選んでいるようにしか感じませんでした。

ロードバイクと一言で言っても、その中にはさらに分類があります。
ここで大雑把にまとめると、以下のようになります。

レーシングバイク コンフォートバイク(エンデュランス) エアロ
用途 レース ロングライド レース
得意 加速性 振動吸収性

姿勢がアップライト

平坦での加速性
苦手 振動吸収性 加速性 登り

凄く大雑把にまとめてたので、必ずしもこれが当てはまるわけではありません。

 

ロードバイクと言ってもフレームの性質によって分類があり、加速性が得意なフレーム、振動吸収性が得意なフレーム、平坦な道に特化して空気抵抗を減らしているフレームなど様々あります。
これらの意味を理解してロードバイクを選ばないと意味がありません。

 

用途というところで、【レース】、【ロングライド】の二つを挙げました。
これ自体は間違っていないと言えば間違っていないのですが、ロングライドしかしないからコンフォートバイク(エンデュランスバイク)を選ぶのかというと、そうでもありません。

そもそもロードバイク人口は多いですが、レースに参加している人ってロードバイク人口から見たらかなり少ないはずです。

 

私がロードバイク一台目を買いたいという人に聞くのですが、【どんな走りをしたいですか?】と聞きます。
とにかく速くかっ飛ばしたいのか、長距離を乗るのに快適性が重視なのか、何が優先なのかをまず明確にします。

時々、【加速性も良くて爆速で、乗り心地も最高のロードバイクを予算10万円で】と真顔で言われたりしますが、そんなものはないと明確に否定します。
というのも、予算が50万くらいになれば、加速性と振動吸収性を高い次元で両立しているバイクは確かにあります。
なんですが、それ以下の予算だとだいたいはどっちかの性能に振った作りです。

 

二兎を追うものは一兎をも得ず、じゃないですが、予算50万のバイクですら、基本的にはレーシーなのかコンフォートなのか、どちらかに振った作りです。
なので両方求める気持ちはわかりますが、一番優先していることは何なのかを明確にします。

そういう質問をしていくと、【レースには出なくてロングライドしかしないけど、とにかく加速性が高いものがいい】とか、【体力には自信がないので、とにかく乗り心地優先で】などとバイクの方向性が見えてきます。

 

エアロフレームについてはちょっと特殊で、これは平坦で最速を目指す人用と考えればいいでしょう。
あと見た目がほかのバイクとは明確に違うので、用途よりも見た目優先という人にもいいでしょう。
その代わり、買ってから登りがキツイとか言われても知りません。
そういう方向性のバイクです。


【先行予約受付中】FELT(フェルト) 2018年モデル AR5[カーボンフレーム][ロードバイク・ロードレーサー]

 

フレーム UHC Performance カーボン、スレッドBBシェル
フォーク UHC Advanced カーボンモノコック、カーボンコラム
クランク 105
FD 105
RD 105 ショートケージ
スプロケ 105 12-25T
ブレーキ 105 (F) ノーマル

(R) ダイレクトマウント

リム Devox 30 aluminum
タイヤ Continental Grand Sport Race folding、700x23c
重量

 

こういうバイクの方向性も無視してコスパうんぬんで選ぶと、バイク選びに失敗する確率が上がります。
他のサイトで、オールラウンドなレーシングバイクと、エアロフレームのバイクの性能の比較をしているところもありますが、個人的には全く違う方向性のバイクを比較して性能がどうこう言っていること自体が不思議でなりません。



なので優先順位を決める

初めての一台でどれを選んだらいいかわからない、という声は最もだと思います。
私はクロスバイクやロードバイクに乗り始めて6年ちょっと経ちましたが、10年くらい前から何となくですが【乗りたいな】という思いは持っていました。
一度、たくさんのロードバイクが並ぶプロショップに行ったことが10年くらい前にあるのですが、値段もバラバラ、何を選んだらいいのかわかんない、店員さんに話しかけづらい雰囲気が出ているということで20分くらい眺めて退散したことがありますw

そのころと違い、今はネットでも情報があふれていますし、接客を重視する自転車屋も増えてきた感があります。
逆に情報過多になって、何を選べばいいか分からなくなっている人も増えているような気もしますが。

 

初めての一台は、まずはあなたがロードバイクにかけてもいいと思う【予算】から決まります。
20万しか出せない人に、【このバイクは最高だから】と100万のバイクをごり押しされても困るだけでしょう。
予算がまずは第一です。

 

次に決めるのは、レーシングバイク、エンデュランスバイク、エアロバイクなどどの種類のバイクにしたいかです。
ここでポイントになるのは、どんな性能を優先したいか、見た目などです。
加速性が欲しいのか、乗り心地優先なのか?
ロングライドしかしないという人にレーシングバイクをオススメすることもあります。

メリダのスクルトゥーラはレーシングバイクですね。

MERIDA(メリダ) 2017年モデル スクルトゥーラ 700 / SCULTURA 700【ロードバイク/ROAD】【運動/健康/美容】

ビアンキのセンプレもレーシングバイクです。

Bianchi(ビアンキ) 2018年モデル SEMPREPRO105 (センプレプロ105)[カーボンフレーム][ロードバイク・ロードレーサー]

 

近年増えているエアロフレームについては、私の知る限りでは一台目にエアロを選ぶ人たちは【見た目】で選んでいる気がします。
これ自体、何ら間違っていない選び方です。
私自身、見た目で気に入っているから大切にすると思っているので、見た目が気に入るかは最も重要なポイントです。

 

見た目で選ぶのはいいことですが、同時に弱点も知ることです。
例えばエアロフレームの場合、どうしてもフレームが重いです。
そのため、登坂では不利です。

ビアンキの新作バイク、ARIAはエアロフレームですね。
チェレステがカッコいい。

Bianchi(ビアンキ) 2018年モデル ARIA105 (アリア105)[エアロロード][ロードバイク・ロードレーサー]

プロ選手の中にはエアロフレームで登りをこなす人もいますが、あれはちょっと例外的な理由から来ています。
というのもプロ選手のロードバイクは、重量が6.9キロ以上ないとレースに参加できません。
プロ選手が使う機材は軽いので、正直言えばプロ選手が使うクラスのフレームやパーツでロードバイクを組むと、容易に6.8キロ以下になってしまいます。
そのため、わざわざフレームに重りを付けることすらあります。

そこでエアロフレームです。
エアロフレームはレーシングバイクのフレームよりも重いので、エアロフレームで組めば重量制限をクリアできることもあるわけです。
そうすれば変な重りをつけてバランスが崩れることもないので、エアロフレームので登るというワケですね。

一般人が使う分には、エアロフレームで登りは不利です。

エンデュランスバイクの弱点は、ハンドルが下まで下げられないということです。
そのため、どうしても重心が高くなります。

ビアンキのインプルーソはエンデュランスバイクですね。

ビアンキ 2017年モデル インプルーソ ティアグラ / IMPULSO Tiagra【ロードバイク/ROAD】【Bianchi】【運動/健康/美容】

レーシングバイクは速く走ることを目的としているため、乗り味がゴツゴツしているものもあります。

こういう長所と短所をしっかりと知った上で、一台目を選んだほうがいいでしょう。

どうしてもイメージが湧きづらいなら、試乗車に乗ってみるのも一つです。
どこの店でも、試乗車くらいあるはずです。
レーシング系とかエンデュランス系とか、バイクの方向性を聞いたうえで試乗してみます。

体験に勝るものなしです。

方向性が決まっても決められないなら、最後は見た目


【送料無料】【パーツ4点プレゼント】FUJI(フジ) RUBAIX 1.3 ルーベ1.3 2017モデル ロードバイク

バイクの方向性が決まってもなかなか絞り込めないなら、最後は見た目のインパクトです。

 

私が受ける相談の中で多いのは、【A社のバイクは105が付いていて、B社のバイクはティアグラが付いていて、値段はほぼ同じです。コスパはA社がよくて105もいいなと思うけど見た目が気に入っているのはB社のほうだし、決められません】というものがあります。
これがクラリスとソラの場合もありますし、105とアルテグラの場合もあります。

 

私がこういう質問の時に私が答えていることですが、それならB社にした方がいいですよ、ということです。
コンポの違いなんて、ワンランク差ならあまり気にしなくていいです。
そんな小さいことよりも、見た目で気に入るかどうかのほうが、ロードバイクを楽しめると思うからです。

 

あと、フレームを変えようと思うとかなりお金がかかります。
コンポを変えるほうがそれに比べたら低予算でできます。
これもコンポよりもフレームを重視したほうがいいという理由です。

 

いつも思うのですが、コスパがいいって何なのでしょうか?
コスパ=コストパフォーマンス、つまりは費用対効果です。
要はかけたお金に対して効果があるかないかという話です。

 

初心者さんがコスパというセリフを使うとき、要は【値段の割にはいいコンポが付いている】もしくは【このコンポが付いているのにこんなに安い】、このどちらかであることがほとんどです。
この二つは意味合いとしては全く同じなのですが、例えば【A社のアルミフレーム&105完成車は17万するのに、B社のアルミフレーム&105完成車は13万だからB社のほうがコスパがいい】という使い方をします。

 

なんですが、私はこのコスパという部分は無視したほうがいいと思っています。
そんなことよりも気に入るかどうかのほうが、はるかに大きな要素です。

 

例えばですが、トレックって人気がありますよね。
トレックの製造をしているのはジャイアントです。(高級車は自社製造ですが)

これはOEMといって製造委託しているわけですが、当然製造委託している分、同じものを作らせたらこの場合だとジャイアントのほうが販売価格は安くなります。
だけど、トレックって人気が高いですよね?
コスパなんて観点でいったら、トレックはコスパは高いと思いません。

 

でも人気なんです。
フレームのデザインとか、性能とか、トレックはいいバイクを作っています。
【ジャイアントが製造しているから、性能はジャイアントと同じ】と言っている人に出会ったことがありますが、同じアルミふれーうという括りでもジオメトリなど全く違うバイクを作っていますし、製造元が同じだから同じ性能というのはあまりにも乱暴な話です。

ロードバイク選びで迷ったときは、まずはどんな性能が欲しいのかをきちんと確認してください。
イメージしにくいなら、試乗車があるショップで何台か乗ってみてください。

 

最後に決めるのは見た目です。
コンポのグレードとかは二の次でいいと思います。
ロードバイクで大切なのは、あくまでもフレームです。
コンポがどうとかは二の次です。




コメント

タイトルとURLをコピーしました