何度か昨年まで訴訟をしていた話を書いたと思うのですが。
実は・・・
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終わり
1審、2審と勝訴していたわけですが、実はそれだけでは終わらず。
最高裁に上告されていましたw
こちらは弁護士も立てていない素人です。
相手は行政です。
えーと、最高裁ですか・・・
確かに彼らの権利ですが、勝ち目がない最高裁に上告というのもいかがなものか。
そして今年の6月に、最高裁も終了しました。
日本の裁判は制度上では三審制ですが、実質的に二審制と言われます。
というのも最高裁は、上告と上告受理申立てという制度があるのですが、それぞれ使える理由は限られています。
上告 | 上告受理申立 |
高裁判決が憲法に違反する
判決に理由を付せず、又は理由に食い違いがある |
法令解釈に重要な事項を含む場合
判例違反 |
基本はこれだけです。
単に高裁判決が不服というだけでは上告できないシステム。
しかも最高裁は事実認定をしない法律審なので、高裁までに確定している事実について不満があっても話を聞いてもくれない。
上告と上告受理申立ては同時に出来るのですが、それぞれに理由書がある。
受理申立については、最高裁が受理するかは最高裁の一存。
実際の流れはこんな感じでした。
・高裁判決が出る
・高裁から、相手方から上告&上告受理申立てがあったという通知が来る
・数ヶ月後、最高裁から【事件記録を受理しました】とだけ通知が来る
・さらに数ヶ月後、何の前触れもなくいきなり決定調書が送られてくる
・決定調書には【上告を棄却する、本件を上告審として受理しない】とだけ書いてある
以上で終了です。
反論の機会すら与えられないまま判決が確定する。
これが最高裁でした。
最高裁って、判決をひっくり返すときだけ口頭弁論を開廷する必要があるのですが、判決をひっくり返さない場合は口頭弁論すらしない。
判決をひっくり返さないときは、判決ではなく決定調書という扱いで棄却と不受理を出せるのが最高裁。
そのため、相手方の上告理由書すら送られてきません。
口頭弁論をするときだけ送られてきて、答弁書を提出せよと言われるらしい。
けどまあ、相手方が何を主張しているのか気にはなるじゃないですか。
なので最高裁に事件記録が到着した通知が来たあとに、最高裁の担当書記官に電話して送ってほしいと言えば、必要な切手代を教えてくれるので切手を送る。
上告理由書も上告受理申立て理由書も、今更感でいっぱいの内容。
最初、迷ったんですよ。
求められていないけど自主的に答弁書を提出するという方法もなくはない。
けどネットでいろいろ見ていると、大した内容でもないなら放置しておいた方がいい的なものも多く、答弁書を作成する手間もかかるしやめた。
もちろん、最高裁から答弁書を提出せよと指令が来た時のためには備えてましたが。
で、勝訴で確定したので相手方に訴訟費用を請求したんです。
訴訟費用額確定処分申立というのですが、事件記録は1審に戻った後に、1審の書記官に申立てをする。
けど訴訟費用って殆どの人は請求しないのが慣例らしく、書記官に聞いてもわからないという。
例えば自主的に取り寄せた上告理由書の送達費用も請求していいのか?と聞いても、【分かりません】。
旅費交通費の計算も、【わかりません】。
訴訟費用の確定処分は裁判官ではなく書記官が正本を出すのですが、プロである書記官すらわからないとなると結構困る。
とりあえず最高裁の送達費用も計算書に載せてみたら、普通に通った。
まあ、訴訟費用確定処分申立ては自分で全て計算する必要があるのですが、地裁に申立てしてから数ヶ月かかりました。
それが先日、やっと終わったという話。
あまり知られていないと思いますが、訴訟費用の中に【日当】というのがあります。
口頭弁論に出廷した回数×3950円を相手方に請求できる。
計算したら口頭弁論を9回もしているので、まあまあお小遣いにはなった。
まあ、所得扱いなので課税対象なんですが・・・
民事訴訟って、判決言い渡しの出廷義務がありません。
基本は誰も聞きに行かないもので、言い渡し時間を過ぎてから書記官に電話すると、主文だけ教えてもらえます。
1審は興味本位で聞きに行ったのですが、言い渡しは15秒くらいで終わりました。
ここで痛恨のミスをしていたのですが、当事者席で判決を聞くと出廷日当が付くけど、傍聴席で聞くと出廷回数に含まれないらしい。
傍聴席で優雅に聞いていたけど、3950円を取り損ねた。
まあ、こういうところが素人なのかもしれませんw
そもそもプロの弁護士さんの場合は、民事の判決なんて聞きに行かないと思うし、訴訟費用の取り立てもしないだろうからプロだとか素人だとか関係ないんですが。
そういえばちょっと前に、判例の一次ソースが・・・と言っていた方がいましたが、
最高裁判例集に120か所の間違いだそうです。
判例検索ソフトを使っていると、明らかにおかしいと思う記載が時々あります。
前にも書いたように、通算二回見かけた誤記は、【自転軍】。
車両ではなく軍隊扱いされているというw
なので判例の一次ソースって、裁判所で閲覧謄写する以外にはないですよ。
そういうこともわかってないから一次ソースが!とか意味不明なことを言いだすわけで。
二度としたくはない
まあ、全部自分で訴状を書いて、準備書面を書いて、証拠を探して・・・とやったわけですが。
もしこの作業に誰かが報酬をくれるというならば、100万程度では話にならないレベルでの労力でした。
なので二度としたくはないですね。
ずいぶん前に名誉毀損だとか弁護士を立てたとか言っている人がいた気がしますが、その節はいろんな方から心配のメールを頂きありがとうございました。
数ヶ月前から、この話のその後についてやたらとメールで質問を受けるのですが、現状では何も来ていませんよ。
一度気になってサーバー屋にも聞いてみたのですが、情報開示請求すら来てません。
あれ、結構誤解されるんですが、私としてはむしろ来てほしいんです。
せっかく法廷で決着がつくなら、そのほうがいいですし、せっかく弁護士を立てたようなので待ちの姿勢です。
内容を見ればわかるように、既に委任契約をしているのは明らかですから。
これも詳しく解説してもいいんですが、それはまた今度気が向いたら。
早く来ないかなぁと思いますし、面白そうな内容であれば任意開示でもいいかなと思っているんですけどね。
けどあれ、ほんと不思議なんだよなぁ。
専門家であれば、成立する余地が無いことは分かりそうなものなんですが。
情報開示請求段階で棄却されるようなレベルなのに、弁護士が頑張るという・・・
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
高はしです
お疲れ様〜という感じでしょうか。
専門家、もそれぞれだとは思いますww
代理人がどこまで入り込んで依頼者に「具申」できるか・・・は、けっこう難しい問題かも、と思いました。
コメントありがとうございます。
まあ、経験という面では悪くないのかもしれませんが、好き好んでやるものではないですね。
棄却される案件でも仕事であればお金は貰えますし、行政とのパイプは出来るので損することもない気がします。畑違いなので全く根拠もないですが(笑)
それより、明らかに負けるって分かっていて裁判をするのは、税金を不正に使ってるのと実質変わらないような気が…
コメントありがとうございます。
一番儲かったのは相手方の弁護士だと思うのですが、勝っても負けてもそれぞれ100万程度貰えるっぽいです。
つまりは1審、2審、最高裁とそれぞれに100万。
お疲れさまでした。
最高裁!?とビックリしましたが棄却されたんですね
どんな内容で裁判になったのかそちらはそちらで気になりますが、一連のやり取りは素人目でも面白かったです。(言い方は悪いですが)
また他にネタ事などありましたら見たいですw
コメントありがとうございます。
ちょっとややこしいですが、上告棄却と上告不受理の両方の決定が出ました。
最高裁って、上告という手続きと、上告受理申立てという手続きの両方をすることができるのですが、上告は棄却、上告受理申立ては不受理です。
二度とやりたくはないですw