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林道の話の続き。

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ちょっと前に林道を走る自転車と、法律上の規制の話を書いたのですが、

 

林道と自転車の通行。
ちょっと前に読者様から質問を受けていた件。遊歩道や登山道以下についてですが、これは管理者が自転車の通行を禁止しているかどうかなので、個別に聞くしかないと思います。河川敷の道ではない場所については、河川法による管理者次第なので、やはり管理者に...

 

簡単にいうと、公安委員会の車両通行止め規制が掛かっているところを通行すれば道路交通法違反。
それ以外のケースでは、立ち入り禁止と書いてあるなら軽犯罪法違反になりうるのですが、通行止めとか一般車両通行禁止の場合は、通行しても違法というわけでもありません(詳しくはちゃんと調べてから通りましょう)。

 

とはいえ、ゲートで封鎖されていて一般車両通行止めと書いてあるケースでは、通らないのが筋かなと・・・
これも違法なのかというとそういうわけでもないのでなかなか難しいですが。

 

あんまり詳しくは書かないと約束したのでアレなんですが、読者様が入っているサイクリング団体でも、定期的に林道の清掃をすることを条件に許可を貰っているという話もありました。
別に許可を貰わなくても違法なのかと聞かれるとそういうわけではないにしろ、お互いにウィンウィンの関係で気持ちよく使いたいという意味合いなのかと。

そもそも林道の役割

ちょっと話が自転車から逸れますが、林道は林業関係者が使う道路。
ただしそれだけの意味でもなくて、例えば神奈川県では林道を3つのパターンに分類している。

林業振興型林道 : 専ら林業活動に利用されている路線
地域振興型林道 : 専ら生活用道路等として市町村道的な役割を担っている路線
併用型林道 : 林業振興型と地域振興型の両方の役割を担っている路線

生活道路等、とありますが、中には自治体が観光目的で活用したいケースもある様子。
神奈川県だとどの林道がどの分類になっているかも公表していますが、イチイチ触れることでもないので割愛。

 

で、ある林道関係の方からも聞いているのですが、一般車両通行禁止としてゲートで封鎖する理由は、林道関係者が優先という意味合いもあるけど、どちらかというと事故が起きて時の道路管理者の責任を追及されるからという面が大きいらしい。
飛騨川バス転落事故で、道路管理者への国家賠償請求が認められた件が発端になり、林道と言えど事故が起きたときに道路管理責任を問われる。
ゲートで封鎖して一般車両通行禁止としているにもかかわらず突破された場合、入るなと言っているのに入った=道路管理責任は問われないという意味の様子。

 

あと、ゴミの不法投棄問題対策でゲートで封鎖もあるみたい。
夜中にコッソリと産業廃棄物とか捨てていくバカもいるんでしょうから・・・

 

とはいえ、ゲート封鎖を突破するのはマナーとしてはどうかなと思う面もあるので、そこは各自で考えていくしかないです。
公安委員会の車両通行止め規制が掛かっているところは違法になるのでダメですが、調べてみるとサイクリストがガンガン通っているところもあるし、あろうことか車両通行止めの道路標識の目の前で記念撮影していたりするので、さすがにどうなんですかねw

 

ただこの問題、ゲート突破すると不法侵入だと誤解されかねないのと、林道だから林業関係者以外は通行してはいけないと勘違いして謎の批判を繰り返す人とかもいるので、違法なこととマナー違反なことと何ら問題が無いことは区別した方がいいと思う。
そういうのも区別せずに林道を走るロードバイクを批判する人とかいるけど、何ら問題ない林道(ゲート封鎖無しなど)を走っている人を批判するのは流石に終わっている。
ちゃんと調べないことによる弊害なのかも。

 

ただまあ、読者様ともちょっとメールでやり取りしていて思ったのですが、元々は林道関係者の道路であるのだから、サイクリストが優先されるわけでもないし、感謝の意味を込めて清掃活動しているというのは素晴らしい。
好き放題走って荒らして帰るのは論外ですから。

 

ちょうどサイスポにも、一般開放されていない羽根林道を走ったという記事が出てましたが、これは林道の運営母体の秦野市が許可したイベントの様子。

 

南関東で有名なヤビツ峠でヒルクライム教室が開催|サイクルスポーツがお届けするスポーツ自転車総合情報サイト|cyclesports.jp
11月20日(土)、南関東のヒルクライムの聖地として知られる「ヤビツ峠」でヒルクライム教室が開催された。内容は湘南ベルマーレサイクリングチームを講師に迎え、参加者にヒルクライムのコツや走行マナーについての講習後、実際にヤ

 

とはいえ、ネットで調べるとそれなりにゲート突破して走っているサイクリストもいるようで・・・
マナー的にはいかがなものかと思いますが。

 

車両通行禁止の道路標識がある、警察署の名前が入った一般車両通行禁止の表示があるところは、勝手に入って走ると道路交通法違反なのでやめましょう。
それ以外はマナーの問題になってしまうので価値観は分かれるのかもしれないけど、個人的にはゲート突破はさすがに違うと思う。

法律論とそれ以外は分けて考えないと

よく、自転車関係で危険な走行とか、車の幅寄せがどうのこうのという映像が出ますが、法律論と自己防衛論を分けずに語り出すから意味不明になるのかなと思ってまして。
法律上はこうだよね、というところをまずは確定させた上で、じゃあその事故はどういう防ぎ方があるのかなと考えるのが自己防衛論。

 

やたらいろんな方に読んでいただいたこの記事でもそうなんですが、

 

自転車は第1車線からしか直進できないことを知らないドライバーも多い。
これは昔からアルアル話なのかもしれませんが、多車線交差点において、自転車は最左車線からしか直進できないことを知らないドライバーはそれなりにいる。最も左端の車線が左折専用レーンだったとしても、自転車は左折レーンから直進するしかない規定です。(...

 

全然わかっていない人だと、左折レーンから直進したロードバイクが違反だと思い込んでいる。
いやいや、この動画ではロードバイクは違反と言えるようなことは無くて、第2通行帯から左折可能だった大型車の徐行義務と捉えることができる。

 

法律関係をまずは確認した上で、自転車のルールは必ずしもドライバーに周知されていないことから考えれば、サイクリスト側の自己防衛はどうしましょうか?という話になるのであれば健全な議論だけど、いきなりこんなんだと・・・

 

いろんな人
いろんな人
左折レーンから直進した自転車は違反だよね。

 

いろんな人
いろんな人
なんで自転車は車道走っているの?
歩道走れば安全でしょ。

 

自己防衛として、やばそうな交差点を見つけたら一旦左折してしまうとか、一旦歩道に上がって考えるとかはあるにせよ、法律論は法律論で抑えておくべきこと。

 

現状の道路交通法の周知率を考えれば、死なないためにはサイクリスト側が自己防衛を考えていないと、法律を守ったところで爆死すると思われるので、当サイトでは法律論を抑えた上での自己防衛論の話をすることにしてますが。

 

ちょっと前にバスと自転車の事故があったときも、ヤフコメみていると自転車側が悪いみたいな謎ムードになってましたもんね。
バス会社が否定するコメントを出すという異例の展開でしたが、逆にいえばそれだけ自転車の違反は日常茶飯事で嫌悪の視点で見ている人も多いんだろうなと・・・
けど事実無根のムードを作るのはやっぱ違う。

2021 年 8 月 28 日(土)、弊社が運行する一般路線バスが死亡事故を発生させました。
あらためて、この事故によりお亡くなりになりました方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様に心よりお詫び申し上げます。
弊社としては、今回の事故の原因は、当該乗務員の前方不注意によるものであり、自転車の走行には全く問題なかったと考えております。一部インターネット上で被害者の方に原因がある旨の投稿が多数見られますが、事実と異なる
内容であると認識しております。

今回の事故を厳粛に受け止め、このような事故を二度と起こさないよう、再発防止に全力で取り組んでまいります。

 

https://nishitetsu-ktq.jp/wp-content/uploads/2021/08/018d29ea727fb9df8499b2bcf4979c1b-1.pdf

林道サイクリングについても、違法ではないのに糾弾している人とかもいるので・・・
違法だから糾弾しているのと、マナー違反だから糾弾するのでは全く意味が違う上に、マナーというのは人それぞれ曖昧な要素なのでなおさら難しい。

 

まあ、林道サイクリングについては特にオフロード系自転車の方にとっては重要だと思うのですが、好き勝手なことをすれば走れる場所が減るだけなので、ちゃんとやっている人たちは林道管理者と一定の関係性を築いていることもある、ということでしょうかね。
サイクリストがゴミ拾い活動とか時々聞きますし。
けどそういう事情も知らずに糾弾し出す人もいるので、ちゃんと調べないことって本当に悪そのもの。

 




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