先日これを書いたところ、
計画や施工に関わったと名乗る人からメールを頂き「批判ではなく建設的な意見を」と言われる始末。
利用者の談話
利用者のコメントです。
普通の専用レーンより気を遣う場面もおおいですね。
自転車の信号無視も多いし。それはどこでも同じか。
きっと現実的な選択肢は2つです。そこを走らないか。自転車レーンを無視して外を走るか。
建設的な意見は元に戻すことでしょう。
自分の場合は荷下ろし中の台車が自転車レーンを塞いできて事故りかけたことがあります。きな臭過ぎて速度を落としていましたが、白山駅前のゆるい下りだと速度を出す人もいるでしょう。
自動車側も相手が保険に入っているかわからない以上、ぶつかられたくないでしょう…
…あっ、ドライバーが自転車レーンを無視してふさいでも、今より安全になりますね。なんで気が付かないんだか。
テキトーに当該道路を通行している映像をみてもわかるように、自転車レーン走る自転車は皆無に等しく、歩道を走る自転車がいる始末。
で。
そりゃ中には当該自転車レーンについてマンセー、ハラーショ、ブラボーと叫ぶ人もいるでしょうよ。
みんな同じ感想になるわけじゃないのだから。
「自分の意見が正しい」なんて雑な意見を言いたいわけでもなく、控え目に言っても「それなりの人がクソ構造と評価した自転車レーン」としか思いませんけどね。
なお、ロードバイク基準ではなくママチャリ基準での話。
一度出来上がった自転車レーンに改良が加えられる可能性もほぼないし、それならリスクの啓蒙するのが建設的意見なのでは?
ところで
計画設計段階で様々な横槍が入ることは当然だし、法律との整合性を取らなければならないのは当たり前。
けど例えば、工作物により区切った「普通自転車専用通行帯」を作ることを禁じた法規はない。
まあ、これはこれで成功しているとは言い難いですが。
こっちについては、そもそも管轄署の交通規制課が把握していない笑。
批判よりも建設的な意見を、とのことですが、クソ構造を乱立させて一般利用者にしてみれば「使い方がわからない」現実があり、一般利用者からみて「危険だ」という意見が出ているのが実情。
要するに計画設計段階で出たイチャモンに対し、きちんと交渉できなかった結果について一般利用者に押し付けているだけでしょ。
たまたま見つけたツイートですが(今回メールしてきた方との関係は不明)、
質問にお答えします。スペースの制約と制度の問題両方になりますね。まず、ドアを開けるためのゾーンの法的な扱い(解釈)か難しいという点が1番ですね。
ゼブラゾーンは導流帯なので侵入禁止とはならないんです。— 道路設計屋さん (@vvvv00000vvvv) August 28, 2020
「ゼブラゾーンは導流帯なので侵入禁止とはならない」にしても、当該道路は車両通行帯(20条1項)であり、専用通行帯を設けて各種車両の通行帯を指定しているのだから(20条2項)、20条3項の除外事由に当てはまらない形で導流帯を通行すれば通行帯違反になるのは明白で、事実上の侵入禁止になるわな。
それでも横槍が入るなら、導流帯ではなく交通島にすることは何ら問題ないはず。
法律上、車両通行帯境界線のほかに交通島があってはならないこともない。
車両通行帯境界線として構造物の設置が違法なら、国立市の「普通自転車専用通行帯」が違法になるし、
このように、車両通行帯(進路変更禁止)上にあるポールが違法なのか?という問題になる。
ほかにも左折帯(車両通行帯、進行方向別通行区分)を分けるために交通島のような構造ある道路なんてあった気がします。
それでも警察が渋るなら、標識令は省令なんだし警察庁に検討させればよい。
ところで
上に挙げたような意見なんていくらでも過去に出ていると思いますが、計画・設計した立場からすれば
「それは検討したが横槍が…」
と感じるのは当然。
そもそも外部に公開されてない「計画・設計段階での検討や交渉」については一般人が知る由もないのだから、一般人は「完成後の結果のみ」であーだこーだと言うのは当然でしかない。
そりゃ計画・設計した立場とは情報量が違うのだし、知る由もない途中経過を省いて結果のみで批評される立場でしかない。
「批判ではなく建設的な意見を」と求められても、それを言うなら途中経過も含め開示しなよとしかならんでしょ。
で。
今回メール頂いた方にしても、いろいろ頑張って最大限いいものを作ろうとした結果なのは理解できます。
しかし途中経過を知る由もない一般人は、結果以外で判断できない。
元々違う立場、全く異なる情報量の前提なんですよ。
計画・設計した立場と、単に使うだけの立場では。
建設的な意見とやらを求めるなら、そもそも何を検討し、どんな横槍が入って今の形になったのかを明らかにしないと、建設的な意見になるわけもない。
それこそ車両通行帯境界線に構造物を設置することについて警察が渋るなら、上のような事例を見せて「これは違法なんすか?」と攻めるのも手だし。
既に完成したものを改良する計画があるのかは知りませんが、改良しそうな気配が見えない以上、利用者にリスクと対策を促すのが「建設的な意見」なんじゃないですかね。
直前横断の歩行者がいる可能性すら頭にない一般利用者なんてそれなりにいると思いますよ。
ということで、ドア開けと直前横断リスクを頭に入れて通行しましょう。
直す計画があるようには見えない以上、利用者が注意するしかないので。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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