PVアクセスランキング にほんブログ村
スポンサーリンク

「歩行者は法で定義されてない。歩道通行の自転車は歩道を通行する者だから歩行者だ。」

blog
スポンサーリンク

人間って凄いよなと思ったりします。
ちょっと前にこちらにコメントを頂きました。

 

横断歩道で自転車に優先権はなくても、事故を起こせば有罪ですよ。
こちらについてご意見を頂いたのですが。 リンク先でも取り上げてますが、判例の意味が違いますよ… 「38条は横断歩道を横断する自転車には適用されない」で間違いありませんが、だからといって事故を起こしていい理由にはなりません。 平成22年5月2...

 

読者様
読者様
その人かは知らないけどコメント欄で「歩行者は法で定義されてない。歩道通行の自転車は歩道を通行する者だから歩行者だ。」って書いてる動画作成者が居てびっくりしました
その歩道通行の根拠の条文においてですら自転車は歩行者と別物として書かれているのによくそんな解釈がてきるなと

 

法どころか日本語すら捻じ曲げてまで嘘を流布したい原動力はなんなんでしょうね

こういうファンタスティックな法律解釈を真顔で語れる人って凄いなと。

スポンサーリンク

「歩行者は法で定義されてない。歩道通行の自転車は歩道を通行する者だから歩行者だ。」

そもそも。
「歩行者は法で定義されてない」という解釈自体にムリがあると言いますか。
道路交通法って簡単に言えば、車両と歩行者に対する規制なので、大雑把に言えばこう。

 

歩行者=車両以外

 

定義がないのではなくて、定義する必要もなければ定義することが不合理だからでしょうね。

 

現行の2条3項には「みなし歩行者」の規定がありますが、このルールは昭和46年道路交通法改正時に誕生したもの。
それ以前には「みなし歩行者」規定はありませんでした。

3 この法律の規定の適用については、次に掲げる者は、歩行者とする。
一 移動用小型車、身体障害者用の車、遠隔操作型小型車、小児用の車又は歩行補助車等を通行させている者(遠隔操作型小型車にあつては、遠隔操作により通行させている者を除く。)
二 次条の大型自動二輪車又は普通自動二輪車、二輪の原動機付自転車、二輪又は三輪の自転車その他車体の大きさ及び構造が他の歩行者の通行を妨げるおそれのないものとして内閣府令で定める基準に該当する車両(これらの車両で側車付きのもの及び他の車両を牽けん引しているものを除く。)を押して歩いている者

昭和46年以前は軽車両の定義がこのようになっていました。

 

○昭和35~40年

十一 軽車両 自転車、荷車その他人若しくは動物の力により、又は他の車両に牽引され、かつ、レールによらないで運転する車(そり及び牛馬を含む。)であつて、小児用の車以外のものをいう

 

○昭和40年~46年

十一 軽車両 自転車、荷車その他人若しくは動物の力により、又は他の車両に牽引され、かつ、レールによらないで運転する車(そり及び牛馬を含む。)であつて、身体障害者用の車いす及び小児用の車以外のものをいう

昭和46年以前については、軽車両の定義から車椅子と小児用の車を除外することで、これらは車両ではない(=歩行者)であることを明確にしてました。

 

ただし昭和46年以前には「自転車を押して歩いている者を歩行者とする」規定がなかったため、押して歩いている者も車両とみなされてました。
これが不合理な上、押して歩いている者は歩行者同然だから昭和46年に「押して歩いている者」を歩行者とする規定(2条3項2号)を新設し、ついでに車椅子や小児用の車を歩行者だと明確にした(2条3項1号)。

 

昭和46年改正時の、警察庁の解説を引用します。

自転車等を押して歩く場合の通行方法について、従来は、自転車等を押して歩くことは自転車等の運転とはいえないとしても、なお車両の通行とみるべきであるとして、車両の通行方法によるべきとされていた。しかし、二輪の車両を押して歩いている場合は、その通行の態様からみても、車両の通行というよりは歩行者の通行に近く、押して歩いている者の通行の安全を図るためには、これを歩行者と同様に扱うことが必要と考えられる

 

「道路交通法の一部を改正する法律」、月刊交通(1971年8月)、警察庁交通企画課、東京法令出版

 

身体障害者用の車いすまたは小児用の車を通行させている者についても、今回の改正で、道路交通法の規定の適用についてはこれを歩行者とすることが明記された。
身体障害者用の車いすおよび小児用の車は、これらの車を通行させている者は、現在も歩行者であるが
、今回の改正により、二輪の車両を押して歩いている者を歩行者とすることとあわせて、この点を明確にしたものである。

 

「道路交通法の一部を改正する法律」、月刊交通(1971年8月)、警察庁交通企画課、東京法令出版

もちろん、現行の2条3項2号の反対解釈から「押して歩いていない者」(車両に乗っている者)は車両として扱かわれることはイチイチ説明しなくても理解出来るし、下手に「歩行者の定義」を作ると「想定外の漏れ」が生じかねないのであえて定義するまでもないのでしょう。
歩行者の定義として「歩いている者」などと規定してしまうと、車椅子はどうなんだ?とかスケボーはどうなんだ?などとややこしくなるため、車両以外を歩行者と捉えるように条文を構成し、「押して歩いている者」など例外的に歩行者とみなす規定にしたほうが合理的。
歩行者の定義をしてしまうと、「当てはまらない状況」が生じかねないのであえて定義してないと見るべきかと。

 

なので車両の定義を厳密にし、車両に当てはまらないなら歩行者というのが道路交通法の基本構成。
車両以外なら歩行者なんだと読み取れるし、自転車などは押して歩いている者を歩行者なんだと規定しているので反対解釈から乗っている者は車両なんだと理解出来るし。

「歩行者は法で定義されてない」という人がいたら、かなり法律解釈が苦手な人なのではないかと思いますが、どういう読み方をするのですかね。

 

ところで。
これはどういうネタなのかセンスを疑うレベルです。
まさかこんなあり得ない解釈なんですかね?

歩道通行の自転車は道を通するだから歩行者

 

凄まじいデマとしか言えませんが、歩道を通行する自転車は自転車として扱われるから「歩行者の妨害禁止」や「徐行義務」(63条の4第2項)が課されるわけで、歩行者扱いされたら徐行義務すらなくなる。
そして歩行者扱いされたら、歩道上で「真の歩行者」と自転車が衝突したら「歩行者同士の事故扱い」になり、過失割合でも「真の歩行者」が不利益を被ることになってしまう。

 

道路交通法の古い解説書にも書いてありますが、「車両は」とか「車両等は」と規定しているのは、車両を擬人化しているもの。
そうすることで、車両自体の行動を規制しています。

 

例えば37条(右折劣後)を「車両の運転者は」などと規定してしまうと、クルマ自体の行動を制限しているのか、クルマの運転者を規制しているのか意味がわからなくなるので、車両を擬人化して規定しています。

 

そして115条以下の「罰則規定」にて「運転者は」とか「違反した者」などとすることで、車両自体に罰則を課すのではなく、「車両の運転者」や「車両を使い違反行為をした者」に罰則を課すことを明確にしている。
クルマ自体に刑罰を課したところで意味がわからないので。

 

ワケわからない解釈をする人が現れても、道路交通法上で矛盾が出るようになっているわけですね。

まあ

道路交通法38条の解釈を書くと必ず沸いてくるのがこれらの意見。

いろんな人
いろんな人
横断歩道は「横断者」が優先だから自転車も優先だ!
いろんな人
いろんな人
判例は関係ありません!
いろんな人
いろんな人
著者に
都合がいい判例のみ集めたに違いない!

断言しますが、デマを流したところで法律解釈は不変。
デマを流すことに何の意味があるのやら。

 

自転車と横断歩道の関係性。道路交通法38条の判例とケーススタディ。
この記事は過去に書いた判例など、まとめたものになります。 いろんな記事に散らかっている判例をまとめました。 横断歩道と自転車の関係をメインにします。 ○横断歩道を横断する自転車には38条による優先権はない。 ○横断歩道を横断しようとする自転...

 

世の中には正しい法律解釈よりも自分に都合がいい法律解釈を創作したい人たちがいて、そもそも議論する気がないのだとわかったのですが、

 

名無しさん→小島さん→新キャラの渡部さん登場w
もう、うっとおしい。 名無しさんという方に変わって別人キャラの小島さんが登場したのですが、名無しさんと小島さんは同一人物で確定しておりますw 次に渡部さんという方が登場されたのですが・・・ 名無しさん=小島さん=渡部さん どうでもいいのです...

 

デマを創作したところで、法律解釈は変わらないのね。
法律を改正したいのならそういう活動をすればいいのに、デマにデマを重ねるからどんどん整合性が取れなくなるのだと思うけど、

読者様
読者様
その人かは知らないけどコメント欄で「歩行者は法で定義されてない。歩道通行の自転車は歩道を通行する者だから歩行者だ。」って書いてる動画作成者が居てびっくりしました
その歩道通行の根拠の条文においてですら自転車は歩行者と別物として書かれているのによくそんな解釈がてきるなと

 

法どころか日本語すら捻じ曲げてまで嘘を流布したい原動力はなんなんでしょうね

どうしようもない人が意外といる…としか。
以前、YouTuberを名乗る方から判例を教えろとメールが来たことがありますが、イヤな予感がしたのでお断りしました。
そのYouTuberの方について様々な情報が多数の方から寄せられていますが、ついには判決文に全く書いてないことを「創作」し出したとか。

 

そういう名誉の毀損が起きる予感がしたのでお断りしましたが、人としてやってはいけないことなんだと自覚されたほうがいいのではないでしょうか。

 

ちなみにですが、こちらで挙げた多数の判例。

 

自転車と横断歩道の関係性。道路交通法38条の判例とケーススタディ。
この記事は過去に書いた判例など、まとめたものになります。 いろんな記事に散らかっている判例をまとめました。 横断歩道と自転車の関係をメインにします。 ○横断歩道を横断する自転車には38条による優先権はない。 ○横断歩道を横断しようとする自転...

 

これらは全て意味がある説示をしてますが、結局のところ、日本の法律では非優先側が飛び出してくることが予見可能な以上、予見可能な事故は回避する義務を負う。
その意味を理解した人が多数だと捉えてますが、分かりやすく説示しているのは東京高裁昭和56年判決と平成22年判決でしょうか。
非優先側になる自転車が横断歩道を横断することは「予見可能」。

 

私がこれらの判例を統合して言いたいのは、「減速接近義務」の大事さなんですけどね。
ワケわからんデマを流す暇があるなら、正しく捉えて減速接近義務の重要性を広めたほうがいい。

 

なお、読者様から頂いた冒頭の件にしてもどうせあの人の件でしょうけど、あの人の件については定期的に様々な苦情が来ます。
「歩道を横切る前に一時停止しなくても違反じゃない!」などとデタラメ流す人の件ですよね…
交通安全よりも自己都合解釈の人に感じますし、単なる炎上狙いなんだと思いますけど。



コメント

  1. ちゃふてら より:

    こういう人居るんですね(笑)
    例えば刑法
    第百九十九条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する
    「殺す」の定義は無い、刺して心臓を停止させたが殺すの定義は無いのだから「殺した」にならない。
    とか主張できるとでも思っているんだろうか。
    国語、日本語として周知、常識、一般通念で解釈できるものはいちいち定義せんよ、無駄だから
    ってのが法律文書の基本ってだけの話なのにね。
    常識で判断せぇ、って話んだが、そもそも常識がない人には通じないww

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      意味不明な法律解釈をしてしまう人こそ、取締りして欲しいです笑

  2. noName より:

    あの人は自分の自転車動画で違反指摘されると自転車の日常だから問題ない的なことを平気で書いて順法意識も無いのに横断歩道だけ噛みついてるから、自分が運転する自転車を優先させるためだけに動画作ってんじゃないかな。
    「歩道を自転車で通行するときも歩行者様のお通りじゃ!どけどけ」とか思ってそう

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      「あの人」だと通じてしまうあたりが残念です笑

      • noName より:

        >「あの人」だと通じてしまうあたりが残念です笑
        本当に・・・

        認知できないぐらいだったら放っておけばいいんだけど、youtubeの検索で「横断歩道 自転車」で検索すると比較的上位に出るのが厄介なんだよな
        あれを真に受けた自転車がノンストップで横断歩道へ特攻して事故が起きないのを願うばかり

        • roadbikenavi より:

          コメントありがとうございます。

          あの人は何をしたいのかわかりませんが、ある意味では強いメンタルで凄いですよね。

  3. ナナシ より:

    その人の解釈だと、歩道を走行する自動車を運転する者も歩行者になってしまうし、
    自転車だろうが自動車だろうが、ライトを連続で点滅させていれば無灯火では無いことになってしまう。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      結局はそこで、歩行者になるなら無灯火がOKになったりして支離滅裂にしかなりませんが、屁理屈を言う人はそもそも整合性を取るつもりがないからメチャクチャなんだと思います。

タイトルとURLをコピーしました