クルマの信号無視ですね。
信号無視であります。。。。
pic.twitter.com/kjlBdPSBqK— 進撃のWorld (@roketdan4) November 26, 2023
これについて恐ろしいことに、「追いつかれた車両の義務を守らなかった自転車にも過失があるヨ!」と主張する人がいたりする…
人間の発想って恐ろしいですね。
因果関係がないでしょ…
自転車には「追いつかれた車両の義務」がない、ということもそうなんですが、
仮に「自転車にも追いつかれた車両の義務が課されている」という前提に立ったとして。
左側端を通行した自転車は追いつかれた車両の義務を果たしていると評価できることもそうなんですが、そもそもの話。
事故の原因はクルマの信号無視ですね。
クルマが信号無視したことと、クルマが追い越した自転車の挙動に因果関係がないでしょ…
「自転車が一時停止したらクルマが信号無視してない」という話にはならないので、追い越された自転車に過失がつくことはあり得ません。
なんでもかんでも自転車のせいにし過ぎではなかろうか。
事故の「過失」って事故発生と因果関係がないと成り立たないわけですが、例えばこちら。
横断歩行者とクルマの衝突について、クルマの無過失を認定。
クルマは法定速度から10キロ程度の速度超過がありますが無過失。
なぜ速度超過という違反行為が過失にならないのかというと、この事故においては速度超過と事故発生の間に因果関係がないから。
法定速度で通行していても回避不可能と判断されたわけで、速度超過が違反として非難されることは当然ですが事故発生とは因果関係がない以上過失にはならない。
追いつかれた車両の義務に夢を見すぎでは?
ちょっと面白いものを見つけたのですが、昭和36年の解説書。
テーマは「追いつかれた車両の義務」です。
まず、当時のルールから確認します。
第二十七条
車両(道路運送法第三条第二項第一号に掲げる一般乗合旅客自動車運送事業又は同条第三項第一号に掲げる特定旅客自動車運送事業の用に供する自動車(以下「乗合自動車」という。)及びトロリーバスを除く。)は、車両通行区分帯の設けられた道路を通行する場合を除き、第十八条に規定する通行の優先順位(以下「優先順位」という。)が先である車両に追いつかれ、かつ、道路の中央との間にその追いついた車両が通行するのに十分な余地がない場合においては、道路の左側に寄つてこれに進路を譲らなければならない。優先順位が同じであるか又は後である車両に追いつかれ、かつ、道路の中央との間にその追いついた車両が通行するのに十分な余地がない場合において、その追いついた車両の速度よりもおそい速度で引き続き進行しようとするときも、同様とする。
第十八条
車両相互の間の通行の優先順位は、次の順序による。
一 自動車(自動二輪車及び軽自動車を除く。)及びトロリーバス
二 自動二輪車及び軽自動車
三 原動機付自転車
四 軽車両
昭和36年当時は現在とは異なり、優先順位(旧18条)
により進路避譲義務が定められていました。
昭和39年改正で「政令で定める最高速度」に変更。
さて、以下の質問で正しいのはどれ?
軽自動車を運転中、普通自動車が追い越そうとしていることを知った場合はどうしますか?
①そのままの位置で徐行する
②進路をゆずるために左側に寄る
③追い越されないように速度を増す
④道路の左側端に一時停止する
「早わかり自動車交通法規 運転免許受験用」、ナツメ社、1961(昭和36年)
追い越しの定義はこちら。
以前も書きましたが、追いつかれた車両の義務を理解するには道路交通取締法時代から検討しないとまあまあ意味不明。
このルールは何のためにあり、昭和39年になぜ「政令の最高速度」に変更されたか、なぜ加速禁止義務を新設したかなどは通行区分の変更なども合わせて考えないと意味がわからない。
なお、昭和36年時点の通行区分(現在の18条1項相当)はこちら。
第十九条
当該道路の左側部分の幅員が三メートルをこえる道路においては、自動車(自動二輪車及び軽自動車を除く。)及びトロリーバスは当該道路の中央寄り又は左側部分の中央を、自動二輪車、転自動車及び原動機付自転車は当該道路の左側部分の中央を、軽車両は当該道路の左側端寄りを、それぞれ通行しなければならない。ただし、追越しをするとき、第二十七条若しくは第四十条第二項の規定により一時進路を譲るとき、第三十四条第一項、第二項若しくは第三項の規定により道路の左側若しくは中央に寄るとき、又は第四十条第一項の規定により道路の左側に寄るときは、この限りでない。
現在とは異なりますが、現在の通行区分に変更されたのも昭和39年です。
さて、正解は何番なのか?になりますが、②です。
追いつかれた車両の義務について調べていくとわかりますが、旧法(道路交通取締法)の解説書を見ても一時停止なんて書いてあるものは全く見当たらない。
このルールは「進路を」譲るなので、「進路」とはなんなのか定義から考えないと意味がわからない。
当時の警察庁の解説書でも一時停止なんて一言も出てきませんが、いろいろ不思議ですよね。
けどまあ、
信号無視であります。。。。
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追い越されただけの自転車に過失があると考える人がいるのは、凄まじいな。
呼吸をしていたから過失だ!と言われる程度の珍事。
コメント
車の運転手目線だと、バスとの車間距離を詰めすぎて、
信号が見えないのに、「青だろう」と突っ込んだ車が確実に悪いですね。
車間距離をもっと取らないと駄目なやつ。
バスはまだマシで、ハイコンテナとか車間めちゃくちゃ取らないと見えないんですよね。
自転車も信号無視してるけど、バイクや車や自転車に横から突っ込まれなくてよかったねぇ。
# 今日も赤信号を無視する無灯火ロードに遭遇。
# 前走自転車を抜くために自転車レーンから車道にノールック進路変更とノールック横断で逆走決めていきました。
# 周りが気を使って近づかないから事故ってないだけだぞ。
コメントありがとうございます。
信号無視が原因なのに、ワケわからんところに過失を付けたがる人がいてびっくりします。
そう、車間距離がおかしいから信号無視になるだけなんですよね。
車間距離と言うと、一車線道路でバスやトラックと車間距離をあけて走ってると(巡航速度程度で車両も進行)、気の利かない車両が、追い越して間に入ってくることが偶にありますね。前が自転車だと、車間距離があきすぎてるように見えるのかもですが、結局追い越した車も同じ位のが車間距離をとろうとするので、個人的には何だかな、と思うことがあります。
コメントありがとうございます。
車間距離保持義務ってなぜか軽視されますよね。
誰かを迎え入れるために空けているわけではないのに…