犯罪行為をYouTubeにアップしたら通報されることになりますが…
逮捕容疑は昨年5月3日、国道357号など横浜市～横須賀市の約10キロをバイクでウィリー走行したり、並んで走ったりを繰り返したというもの。
交通捜査課によると、暴走行為には、両容疑者や米国人男性ら男計13人が関わっており、帰国した米国人男性を除く12人が逮捕、書類送検された。12人は横浜市内でウィリー走行の練習をする仲間だったという。
米国人男性は登録者約100万人のバイク関連のユーチューブチャンネル「brian_636」を運営しているとみられ、12人のうちの1人と大阪府で開かれたイベントで知り合い、翌日に暴走行為に参加。その様子を撮影した動画が同チャンネルに投稿され、情報提供を受けた県警が捜査していた。
どうやらこのあたりの動画が原因らしい。
やりたい放題爆走してますが、肝心のYouTuberについては既に日本を出国済みのため、それ以外の12人をタイーホ&書類送検。
容疑は道路交通法違反(共同危険行為)。
第六十八条 二人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者は、道路において二台以上の自動車又は原動機付自転車を連ねて通行させ、又は並進させる場合において、共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる行為をしてはならない。
（罰則 第百十七条の三）
共同危険行為については青切符ではなく赤切符なので、めでたく刑事事件になります。
共同危険行為(68条)は昭和53年改正時に新設されたものですが、要は暴走族を取り締まるための根拠が乏しかったことが理由です。
現行法は、基本的には個々の車両等の通行方法等を定める規定を中心としており、車両等が集団で通行する場合の通行方法等を評価する規定は十分ではない。そのため、暴走族の通行方法等について現行規定を適用する場合は、たとえば道路一ぱいに広がって走行している自動車の集団については、右側部分を通行している自動車のみが通行区分違反となり、左側部分を通行している自動車は違反とならない。自動車の集団による蛇行運転についても同様のことが指摘され、右側部分を通行した場合に限り通行区分違反となるにすぎない。更に、自動車の集団がタクシー等を囲み、タクシー等の通行を妨害しつつ走行する行為については、タクシー等の側方又は前方にある自動車は安全運転義務違反行為をした者として問擬することはできるが、他の自動車の運転者を同様に問擬することは困難である。これらの問題は、暴走族の不法行為が集団行為としての特徴を有しているにもかかわらず、それらの行為を集団行為として全体を評価する合理的な規定がないところにある。
「道路交通法の一部を改正する法律について」(警察庁交通企画課)、警察学論集、立花書房、1978年7月
確かに、道路全体に広がって暴走する奴らがいても、昭和53年改正以前は右側通行車両のみに通行区分違反(青切符)が適用されるだけで、左側通行している暴走車両には何のお咎めもないという不思議な状況に陥る。
それらを集団として評価し刑罰を課すために考案されたのが共同危険行為違反。
「共同して」と規定している趣旨も、そういう理由です。
ちなみにウィリー自体が即座に違反と誤解しそうですが、あくまでも容疑は共同危険行為違反。
ウィリー単体だと場合によっては安全運転義務違反になりうるかと。
しかし、既に日本から出国したYouTuberとやらはどうするのですかね？
日本に入国したらタイーホなのか？
こういう行為が違法だという認識がないからYouTubeにアップするのでしょうけど、普通に通報されたら捜査対象ですから…
以前自転車で集団暴走行為をして動画をアップしていた方々も、
きっちり通報により安全運転義務違反で書類送検。
自転車の場合は共同危険行為の対象にはなりませんが、自ら犯罪行為をしたとアナウンスしているのでアホの極みとしか言いようがない。
共同危険行為違反って、要は集団としてアホなんだと認定できるわけですが、基本的に一般人が抵触することはありません。
元々は暴走族を取り締まる目的なので。
しかし、こうした危険プレイを普通にする奴らがいるのも驚きです。
日本を出国済みのYouTuberについてはどうするのかわかりませんが…
国外に逃げているので時効が停止して、日本に入国次第タイーホするという話なんですかね？
二度と入国しないのかも。
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