FSAのクランク「Gossamer Pro AGX+」が接着問題からリコールに。

クランクが剥がれたという話は昨年のシマノ11速デュラエース/アルテグラクランク問題が有名ですが、FSAの「Gossamer Pro AGX+」についてリコールが発表されました。

https://www.fullspeedahead.com/sites/default/files/recall/CK6037%20Recall%20-%20Website%20posting%2020240325.pdf

クランクアームがグラグラ緩んだり、クランクアームが外れる等のトラブル報告が277件あり、アメリカで販売された約12,300台とカナダで販売された約250台がリコールの対象。
ドライブサイドのクランクアームが接着不良から外れるらしいですが、約12550台のうち277件のトラブル報告なので約2.2％になりますね。

なお、シマノクランクの問題はアメリカで約68万台+カナダで約8万台のうちトラブル報告が4,519件。
比率でいうと0.6％なので(ただしアメリカとカナダの分のみの数値)、FSAのほうがトラブル報告比率は高い。

なお、FSAのリコールについては対象クランクは全数交換になるそうな。

説明：
このリコールには、Full Speed Ahead の Gossamer Pro AGX+ 自転車クランクセット、モデル CK-6037 が含まれます。これらは、キャノンデール、キャニオン、マリン、ハロ、フジ、ピナレログラベルブランドなどの自転車に個別に販売されていました。クランクアームの前面には「FSA Gossamer Pro」の刻印があります。モデルとシリアル番号は、自転車のクランクアームの裏側、ペダルのネジ山の横に記載されています。このリコールには、B1、B2、または B3 で始まるシリアル番号のみが含まれます。

療法：
消費者は、リコール対象のクランクセットを搭載した自転車の使用を直ちに中止し、フルスピードアヘッドに問い合わせて、ディーラーによる新しい交換用クランクセットの無料取り付けを受ける方法について問い合わせる必要があります。

Full Speed Ahead Recalls Gossamer Pro AGX+ Cranksets Sold on Bicycles Due to Fall and Injury Hazards
Consumers should immediately stop using the bicycles with the recalled cranksets, and contact Full Speed Ahead for instr...
www.cpsc.gov

主に完成車用クランクなので、日本ではどうなるのかわかりませんが、約12550台のうちトラブル報告が277件と多いので全数交換なのでしょうか？
総数が少ない分、全数交換に踏み切りやすいのかも。
FSAの資料には「報告を受ける前に、クランクセットはすべての国際ISOテスト基準に合格していました。」と記載されています。

なお、このクランク問題による負傷者は報告されていません。

シマノは全世界で「点検後に異常があれば交換」という対応ですが、先日には「点検で異常がなかったけど割れた」との報告がイギリスのショップからありました。