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自転車道とは、自転車を車道から追い出すためのモノ。

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こういうのに満足する人の心理はイマイチ理解し難いですが、

1.5m幅の自転車道ですかね。
道路構造令では、自転車道の幅員を1.5mまで縮小可能なのですが(自転車は道路交通法上、双方向通行可能)

(自転車道)
第十条
3 自転車道の幅員は、二メートル以上とするものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、一・五メートルまで縮小することができる。

仮に「自転車一方通行」の規制を掛けたとして。
多摩川スカイブリッチの自転車道も自転車一方通行の規制が掛かってますが、

現実的には普通に逆走自転車が来ます。
まあ、自転車なんてたいした速度も出ないし、仮に逆走自転車が来ても容易に避けることが可能だというのが判例の立場ですが、順走自転車と逆走自転車が衝突した場合の基本過失割合は50:50。

足踏み式自転車においては、左側通行が徹底されているとはいえない現状であること、足踏み式自転車においては通常速度がそれほど速くないことから、自己の進路上に対向する足踏み式自転車が存在したとしても、停止や回避の措置により衝突を回避することは極めて容易であることなどを考慮すると、本件道路のような狭路で自転車が正面衝突した場合、過失割合は、基本的には五分五分と考えるべきである。

 

大阪地裁 平成28年9月16日

仮に自転車一方通行の規制がされたとして、逆走自転車が来て注意してもそのまま逆走を続けます。
わざわざ戻って左側通行になるなんてことは期待できない。

 

仮に自転車一方通行の規制がされずに双方向通行にされたら、もう地獄ですよね。

 

こういうのって結局、自転車の安全確保のために自転車道を作るという建前の下、現実的には車道を通行する自転車が邪魔だから排除したいという意味合いのほうがむしろ強くなる。
狭い自転車道でもあるだけマシというよりも、むしろこういう狭い自転車道が行政側からすればある種の成功体験に変わってしまい、「これでいいのだ」として狭い自転車道が乱立することに繋がる。

 

自転車同士はどうせ遅いし、狭い空間でお互いに自衛しまくって事故防止するしかないよね。
そして「事故が起きていない」という数字のマジックにより、狭い自転車道が成功体験かのように乱立されていくという…

 

以前書いたこれにしても、

 

こんな自転車道が満足なんですかね。かなり危険にしか見えないけど。
先日の続きです。 かなり怖くね? こちらが激狭自転車道(双方向通行)。 双方向通行の自転車道(交通法2条1項3号の3)で、普通自転車は通行義務がありますが、第一車線を大型車が通行すると、こんなんですよ? 自転車道ではなく歩道を通行する自転車...

 

なんかこれ、「ここは自転車の通行量が少ないから問題ないんだ」みたいな意見を言ってきた人がいましたが、そんな小さな話はしてなくて、要はこの幅員が今後デフォルトになりかねないから危惧しているのよ。
視野が狭すぎとしか言いようがない。

 

まあ、こんな自転車道でも

クルマからすれば大喜びでしょうね。
車道から邪魔な自転車がいなくなり、減速したりする必要がなくなったのだと。

 

なお、多摩スカの自転車道(一方通行)はこれで幅員が2.0m。

自転車を狭いところに押し込めるには最適なのかもしれませんが、自転車道は特定小型原付が通行可能だし、非普通自転車のうち牽引車や側車がついてないものも通行可能。

 

自転車一方通行の規制が掛かればまだマシですが、仮に自転車一方通行になっても逆走自転車は普通に来るし、自転車同士が自衛しまくって事故防止に努めるしかありませんよね。

 

なお、自転車道で自転車同士が接触した事故の過失割合の実例としては60:40にしたものがあります。

 

「自転車道」ですれ違い際に接触した場合の過失割合。
道路交通法では、自転車道は原則として対面通行になりますが、相変わらずクソ狭い自転車道が乱立される今日この頃。 自転車道で自転車同士が接触や衝突した場合、過失割合はどうなるのでしょうか? 自転車道ですれ違い際に接触 自転車道で衝突や接触が起き...

 

縁石に引っ掛けて転倒しそうな恐怖もありますが、若干不思議なのは排水ってどこにあるんだ??
せめて自転車一方通行の規制が掛かることに期待するしかないけど、すぐ横をクルマが減速しないまま通行することのお墨付きみたいになるし、こういう狭い自転車道を喜ぶ人の心理はよくわからない。

 

海外なんてこのような広くない対面通行の自転車道でも、対向自転車が来ている中追い越しを掛けて爆死したりしているわけで、

こんなのに引っ掛けられたら…世も末です。


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