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ロードバイクが下り坂の見通しが悪いカーブで対向車と衝突。過失割合はどうなるか?

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ロードバイクに関係する判例を、とリクエストがあったので探しました。
事案はセンターラインがない道路の下り坂を走行していたロードバイクが、見通しが悪い左カーブで対向車がきていることを発見し、急ブレーキ等をかけたことから制御困難に陥り対向車と衝突したものです。

 

では判例を。
判例は、東京高裁 令和6年9月24日(二審)、横浜地裁 令和6年4月18日(一審)。
なお最高裁は令和7年4月23日に上告不受理決定をし、高裁判決が確定している。

 

概要です。
ロードバイクがセンターラインがない下り坂を走行中に、対向方向から上ってきた被告車と衝突。
現場は原告ロードバイクからみて左カーブで、その左側には高さ1mの笹が群生しており見通しが悪いカーブになっていた。
ロードバイクが走行する道路の幅員は約6.5mだが、衝突地点にかけて狭くなっており衝突地点付近の幅員は約3.7m。

 

被告車は見通しが悪いカーブ地点において道路の左側に沿って通行していた。
原告ロードバイクは被告車と衝突する前に本件事故目撃者のAの自転車を道路中央から追い抜いた。
原告ロードバイクは時速20~25キロ程度で見通しが悪いカーブに進入する際に、前方に被告車を発見し、急ブレーキを掛けるなどしたため制御困難に陥り被告車と正面衝突した。

 

これについて、ロードバイク側は損害賠償請求訴訟を提起。
なおクルマは無過失を主張している。

 

では一審判決文から引用。

原告自転車を運転していた原告は、原告自転車を進行させるにあたり、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転する義務を負っていたにもかかわらず、見通しの悪いカーブに進入するに当たり、対向車が確認できた場合に即座に衝突を回避できるような速度に減じることなく進行し、急ブレーキをかけることなどによって原告自転車の制御を失って被告自動車に衝突したのであるから、本件事故における直接の原因は原告の極めて大きな過失にあるというほかない。
もっとも、被告自動車を運転していた被告においても、被告自動車を進行させるにあたり、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転する義務を負っていたものと認められるところ、被告自動車がより低速で走行していれば、原告自転車を運転していた原告において、被告自動車に気付いた時点で余裕をもってブレーキをかけて被告自動車との衝突を回避できた可能性が否定できず、被告の過失も否定できない。
そうすると、本件事故における過失割合は、原告自転車を運転していた原告が90%、被告自動車を運転していた被告が10%と認めるのが相当である。

横浜地裁 令和6年4月18日

双方ともに見通しが悪いカーブでは徐行する義務があり、カーブでは道路幅員が狭くなっていることからもそれは強く要請される。
理屈の上ではこの場合、人損についてはクルマ側が無過失の立証をしない限り賠償責任を免れませんが(自賠法3条但し書き)、判決では人損(自賠法)と物損(民法)を分けて過失割合を認定していないので、トータルでの過失割合になっている。

 

なお東京高裁は原判決を支持し控訴棄却、最高裁は上告不受理の決定をし判決は確定している。
上告不受理というのは、上告とは異なり「法令解釈に重要な事項を含む場合」にできる上告受理申立制度のことで、受理して審議するかは最高裁の一存になる。

 

さて。
ヤビツなんかも上のほうはセンターラインがなく見通しが悪いカーブはありますが、わりとロードバイクがビュンビュン下ってくる。
今回の判例をみると、結局は原告ロードバイクがもう少し速度を抑えていれば急ブレーキで制御困難に陥ることはなかったと考えられるので、見通しが悪く狭いカーブは要注意なのよね。

 

ちなみにロードバイクがかっ飛ばしていたわけでもない。
時速20~25キロと認定されてますし。

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