先日、ティアグラにも油圧ディスクブレーキコンポが登場したことを書きましたが、
http://roadbike-navi.xyz/archives/9119
記事中にも書いていますが、ティアグラ油圧ディスクは去年からあります。
RS405という品番になってますが、シマノサイトでは普通にティアグラグレードとして書いてあります。
なので大手メディアが【ティアグラにも待望の油圧ディスク!】というのは間違いなんですが。
さて、読者様の中から、2020年モデルではティアグラ油圧ディスク完成車が増えそうですかね?という質問を頂きました。
正確なことは発表にならないとわかりませんが、持論がありまして。
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たぶんですが、微増程度かと
私の予想なんですが、恐らくですが油圧ディスクのティアグラ完成車については、やや増える程度でさほど大きなムーブメントにはならないだろうと思って見ています。
せっかく新型のコンポで、しかもティアグラグレードに油圧ディスクなんだから増えるに決まっているだろ!と思う人もいるかと思いますが、たぶんそういう問題ではありません。
主な理由は、費用だと思っています。
油圧ディスク完成車は、同グレードのリムブレーキ車よりもかなり高くなる
まずですが、同じグレードのリムブレーキ車に比べると、油圧ディスク完成車は定価がどうしても高くなります。
例えばなんですが、アルミフレーム&105の完成車、メリダのスクルトゥーラ400を見てみます。
リムブレーキモデルだと149900円(税別)、ディスクブレーキモデルだと199000円(税別)と、結構な差になってしまうのです。
ティアグラというコンポの特性を考えた場合、アッセンブルされるのは
・アルミフレーム
・エントリーグレードのカーボンフレーム
こんな感じです。
間違っても、ハイエンドカーボンフレームにティアグラの完成車なんてありません。
世の中には【コンポは105以上にしておいたほうが後悔が少ない】という格言みたいなものもあるのですが、これは多くのショップ等でも105以上をオススメする傾向があるようです。
これは主に互換性の問題を意識しているから、105以上がオススメなんだと思いますが。
しかし、そういわれても予算的に・・・ということでティアグラ完成車を選ぶ人も多いわけです。
性能的に言えば、ティアグラでも十分な性能はあります。
ティアグラ完成車を選ぶ人の多くは、予算的な制約がかかっていることが多い気がしています。
そんな中、ディスク完成車はどうしてもリムブレーキ完成車よりも定価が高くなってしまうわけで、言い方は大変失礼ながら、【中途半端に高くて、それでいてティアグラだから売れにくい】と各メーカーは見るだろうと予想しています。
105とティアグラの価格差が大きくない
105とティアグラの価格差を見ていきましょう。
105(R7020) | ティアグラ(4720) | |
STI | 43,498 | 36,624 |
クランク | 15,576 | 12,444 |
FD | 3,942 | 3,443 |
RD | 5,335 | 4,306 |
スプロケ(11-28) | 4,862 | 3,178 |
ブレーキ | 11,704 | 11,015 |
BB | 共通 | 共通 |
チェーン | 3,641 | 2,554 |
合計 | 88,558 | 73,564 |
定価ベース(税別)だと15000円くらいの差ですが、105のほうは完成車の場合、だいたいはクランクをFC-RS510にしてケチるので、定価ベースだと12000円程度の差しかありません。
完成車メーカーはかなり安くコンポを仕入れていますので、実際のところもっと差は小さいですし、完成車ベースで見ても、完成車の定価はティアグラと105ではそこまで大きな差にならないんですね。
そうすると、まだディスクブレーキ車全盛とも言えないし、とりあえず105完成車だけにしておくか、という感じになるかと。
もう少し安い完成車を出したいなら、ティアグラ完成車だと105完成車と価格帯が被ってきてしまうんですね。
ソラとかクラリスにして、機械式ディスクブレーキにしてコストダウンしようか、などと完成車メーカーも考えるのではないでしょうか?
RS405完成車は、あまりなかった
今回、ティアグラにも待望の油圧ディスク登場!みたいな雰囲気になってますが、実際にはティアグラグレードでRS405という油圧ディスクは前からありました。
RS405を積んだ完成車・・・頭に思い浮かぶものがありません。
というより、油圧ディスクのSTIって、かなり高いですよね。
105で4万円台って・・・
世間では105信仰が根強い
ティアグラと105だとコンポ自体の価格差も少なく、それでいて世間では105信仰が結構高いので、メーカー側も【1,2万程度の差なら、ティアグラにするよりも105にしたほうが売れる】と思っている可能性はあります。
メリダのアルミスクルトゥーラを見ると、105完成車はあるのに、ティアグラ完成車とソラ完成車はないんですよね。
105かクラリスかの選択になります。
なぜかスクルトゥーラ400と700、どちらも105完成車となるのですが(細部が異なります)、ティアグラ完成車よりもパーツスペックを下げてでも105にしたほうが売れると思っているのでしょう。
そしてティアグラとソラを無くし、クラリスまでコストダウンしているというのも面白いところです。
そんなわけで
勝手な予想ですが、油圧ディスクティアグラ完成車というのは、2020年モデルでそこまで増えないような気がします。
実際、今までもティアグラグレードにはRS405という油圧ディスクコンポがあったのに、ほとんど普及してない気がします。
グラベルロードのほうは、新型コンポのGRXを積んだものがそこそこ出てきそうな予感です。
GRXにはティアグラグレード、105グレード、アルテグラグレードとあるわけですが、ティアグラグレードのみフロントシングルの設定がありません。
http://roadbike-navi.xyz/archives/9124
ティアグラグレードにフロントシングルがあれば、GRX油圧ティアグラを積んだグラベルロードが低価格帯n主力になった可能性もあるのですが、おそらくはグラベルロードの低価格帯は、2019モデルと同様に【クラリス+機械式ディスク】もしくは【ソラ+機械式ディスク】が出てくるでしょう。
ちなみにソラやクラリスグレードで油圧ディスクが出てくるかですが、これはかなり微妙な話になってきました。
というのも、油圧ディスク対応のSTIがクソ高いわけで、クラリスグレードで作ってもそこそこの値段になるのではないでしょうか?
そうなると完成車としても売れにくくなるだけなので、ソラやクラリスまで油圧ディスク化するかは結構疑問です。
※この記事はあくまでも推測なので、実際にどうなるかはわかりません。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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