11速用のスプロケには、シマノでいうとデュラエース、アルテグラ、105とあります。
デュラエースのスプロケについては別格で高いのですが、そもそもグレード間でスプロケの作りの違いはあるのでしょうか?
デュラ、アルテグラ、105のスプロケ構造の違い
まずは品番のまとめです。
グレード | 品番 | 特記事項 |
デュラエース | CS-R9100 | |
アルテグラ | CS-R8000 | |
CS-HG800-11 | 11-34Tのみ | |
105 | CS-R7000 | |
CS-HG700-11 | 11-34Tのみ |
R9100とかR8000というのはシリーズ名ですが、先頭の【CS】というのは、カセットスプロケット(Cassette-Sprocket)の略だと思われます。
品番については、リアディレーラーならRD-R9100などとなりますし、よーく見ると結構わかりやすいもんです。
アルテグラと105には11-34Tのスプロケがあるのですが、これについてはあえて品番を分けている理由があります。
構造が全く違うからです。
普通、11速用ホイールにスプロケを入れる場合、スプロケをそのまま入れます。
ところがアルテグラと105の11-34Tスプロケについては、付属する1.85mmスペーサーを入れてからスプロケを入れる構造になってます。
なので11速の11-34Tスプロケについては、実は10速ホイールでも使えるんですね。
7900デュラエースのホイールなど。
スプロケの違いについてまとめました。
デュラエース | アルテグラ | 105 | |
スプロケ素材 | チタン(ロー側5枚)
スチール(トップ側6枚) |
スチール | スチール |
スパイダーアーム素材 | カーボン、アルミ | 樹脂 | 樹脂 |
ロックリング素材 | アルミ | アルミ | スチール |
歯数、重量 | 175 g (11-25T)
193 g (11-28T) 211 g (11-30T) 189 g (12-25T) 205 g (12-28T) |
232 g (11-25T)
251 g (11-28T) 269 g (11-30T) 243 g (12-25T) 300 g (14-28T) 292 g (11-32T) 335 g (11-34T) |
284 g (11-28T)
304 g (11-30T) 320 g (11-32T) 269 g (12-25T) 379g (11-34T) |
定価(税別) | 25,319~27,458 | 8,123~9,154 | 4,862~5,624 |
同じ11-28Tで見ても、
デュラエース | アルテグラ | 105 |
193g | 251g | 284g |
デュラと105では、100g程度の差があります。
ちなみにアルテグラとデュラのスチール部分のスプロケはブラスト加工という梨地になってます。
このようにすることで強度を上げているらしいですが。
触った感じ、何となくザラザラした感触になってます。
値段見てもわかるように、デュラエースのスプロケは断トツで高いです。
これの理由ですが、ロー側5枚がチタン製であることや、カーボン製のスパイダーアームを使っていることなどが挙げられます。
歯数の設定には大きな差があり、一番豊富なのはアルテグラですね。
アルテグラには14-28Tという、いわゆるジュニアカセットがあります。
これは高校生などがレースに出るときに、ギア比制限があるので、それをクリアするためのスプロケです。
デュラエースではチタン製のスプロケが使われているのですが、チタン合金の特徴としては、軽量性、高強度、腐食に強いということが挙げられます。
ただ、チタン合金に言える欠点は、磨耗には弱めです。
デュラエースのホイールも、フリーボディがチタン製になってますが、軽量化のためですね。
そのためデュラエースのホイールは高くなっています。
ちなみにですが、チタンはアルミよりは比重が重いです。
アルミ製のスプロケットというのも、サードパーティから出ています。
トップギアのみスチールで、あとは全てアルミだそうです。
TNIのサイトを見ると、11-23Tで98g、12-28Tで117gともはや意味不明な数字を叩き出してます。
ただ、どうしても歯の加工精度がシマノよりも落ちるので、変速性能はガタ落ちします。
あと、耐久性についてはどうなんでしょうかね?
何が何でも軽量化したい人向けの、最後の飛び道具なのかもしれません。
デュラエースのスプロケの問題点
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一般的に、どのパーツもデュラエースが最も性能がよく、最も耐久性が高いことが多いのですが、スプロケについてはデュラエースの耐久性は引くとも言われます。
これは、ロー側がチタン製で磨耗に弱いこともあるようですが、磨耗で交換するよりも、カーボン製スパイダーアームが壊れることがそこそこあるらしいです。
デュラのスプロケは使ったことないのでわかりませんが、なんだかんだアルテグラあたりのほうがいいのかもしれません。
ただ、デュラのスプロケにはある種の特権があり、唯一12-28Tが存在します。
トップ11Tなんて使わないけど、ジュニアカセットの14Tスタートは下りで足りないし・・・という人には、12-28Tあたりって最高なんでしょうけど、なぜかデュラエースの特権です。
その代わり、デュラエースには32Tとか34Tのスプロケはありません。
変速性能の差
リア変速の場合、変速性能差はグレードによっても正直小さいのですが、スプロケ単体だと私にはよくわかりません。
まあ、違いを感じ取れる人もいるのかもしれませんので、全くないとはいい切れませんが・・・
理論上というか、シマノ的にはデュラエースもアルテグラも変速性能の差はない、という形にしていると聞きます。
ただ、変速性能というのは、レバータッチだったり、ワイヤーの引きだったり、様々な要素が加わってくるわけで、全く差がないということはないでしょう。
個人的には、今使っているアルテグラのスプロケを、夜中にコッソリ105に変更されていたとしても、たぶん気が付きません。
迷ったらアルテグラでいいかと
スプロケについてですが、迷ったらアルテグラでいいんじゃないかと思います。
デュラエースはスパイダーアームの破損事例がそこそこあると聞きますし、歯数の種類もアルテグラが多いですし。
強度も理論上は105より上という扱いになってます。
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注意点ですが、アルテグラや105の32Tとか34Tスプロケは、リアディレーラーがGSじゃないと対応していません。
また、ジュニアカセットの14-28Tは、リアディレーラーがSSじゃないと対応しません。
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2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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