グーグルの口コミを見ていると、いくつかのプロショップでこのような書き込みがありました。
これは違反でしょ。
私自身、自転車屋ではないにしろ商売してますが、今年からクレジットカード決済を取り入れました。
手数料上乗せは違反?という話についてですが、思うところがありまして。
恐らく違反なんですが
日本国内のクレジットカード払いのシステムは、原則として加盟店(小売店)がカード決済会社に対して手数料を払うのが基本です。
で、多少の文言の違いはありますが、例えば私が使っている決済システムの場合、このような文言があります。
加盟店は、有効なカードを提示したカード利用者に対して、商品の販売代金およびサービス提供代金について手数料等を上乗せする等現金客と異なる代金の請求をすること、ならびにカードの円滑な使用を妨げる何らの制限を加えることをしないものとします。また、正当な理由なくして信用販売取引を拒絶し、代金の全額または一部(税金、送料等を含む)について直接現金支払を要求する等、カード利用者の差別的な取扱いは行わないものとします。
これはどのカード会社でもほぼ同じだと思いますが、手数料の上乗せは原則として禁止されてます。
ちょっと不透明な文言もありますが、【カードの円滑な使用を妨げる何らの制限を加えることをしない】というのはなかなか難しいところです。
厳密に言うと、例えば現金払いとクレジットカード払いで、付与される店のポイントが違うというのも違反になるらしいですが、ここまではカード会社もあまり目くじら立てているわけでもないようです。
ワ〇ズでも、カード払いと現金払いでは付与されるクーポンの値段が違うようですが、厳密に言えば違反になるのかもしれませんが、カード会社もそこまでは手出しできないのかと。
例えばほかには、現金特価という形で値段を書いていて、カード払いのときは現金特価の値段とは違いますよ、という表現にすることで手数料ではないという扱いにしているところもあります。
ただし、これらが必ずしも違反なのかは正直不明です。
もしかしたらカード会社と特別な契約を結んでいて、手数料の上乗せを許されている場合もあるかもしれません。
サラリーマンの方は所得税は給料から天引きされるので、払っているという感覚があまりないかもしれませんが、私のように自営業だと、確定申告して所得税を払う必要があります。
で、個人事業主の所得税は、実はクレジットカードで払うことができます。
ですが、国税庁のクレジットカード払いのシステムはなかなか凄くて、納税額1万円までに76円(税別)の手数料が発生し、以降納税額が1万円増えるごとに76円(税別)の手数料が発生します。
所得税を40万納めるなら、
40 × 76円 × 1.10(消費税) = 3344円
これだけ手数料が発生しますが、国が手数料がかかると言っている以上、これは国とカード会社の間で特別な契約になっているんでしょう。
まさかの違反行為ではないでしょうし、そもそもカード決済されて所得税が目減りしたら意味がないですので。
76円に消費税なので、84円くらいになります。
去年初めて所得税のカード払いをしましたが、手数料分にもカードのポイントが付与されてました。
クレジットカードのポイントってだいたい1%還元ですので、ギリギリお得になるというところでしょうか。
プロショップがカード払いを嫌がる理由
これは単に手数料を取られるから、ということに尽きるでしょう。
ニコニコ現金払いのほうがすぐにお金が入る上に、手数料も発生しないので店としては助かりますね。
クレジットカードの手数料(店がカード会社に払うもの)ですが、業種によって手数料が変わります。
プロショップの場合の手数料がどれくらいなのかよくわかりませんが、恐らく3%前後でしょうか。
私は小売業ではないですが、カード手数料はVISAやマスターカードなど5社は3.25%です。
JCBだけ3.95%になってます。
このあたりは決済システムや業種でも変わります。
手数料が3.25%だと仮定すると、40万のロードバイクを買うと、店がカード会社に払う手数料は13000円です。
これだけ取られていくと、さすがにショップとしても苦しいのが現状なのかなと。
お客さんには1%分のポイント、つまり4000円分のポイントが付くと思いますが、本音としては、
と思うのではないでしょうか?
私自身、所得税、住民税、健康保険、年金、固定資産税、個人事業税などあらゆる税金をクレジットカードで払ってます。
ポイント付いたほうが嬉しいので。
ですがよくいくプロショップでは、クレジットカード払いをしたことがありません。
これはいくつか理由があるのですが、まずよくいくショップは常に大幅割引してくれているので、これ以上お店に負担が掛かるカード払いはしたくないということが大きな理由です。
私が乗っているLOOK765も、23%オフとかそんな感じでした。
前に乗っていたビアンキも10%オフでした。
ずっと使っているSIDIのシューズなんて30%オフです。
モノによっては海外通販で買うよりも安いとか、そういうことすらあるので。
これだけ値引きできる理由はいくつかあるのですが、基本何を買っても値引きになっているので、こういういい店は繁盛して欲しいと応援しているのでカード払いはしません。
実際、ちょっとした修理であれば工賃を請求されないことすらあるので・・・
私自身、自分の店ではずっと現金決済のみしか扱ってませんでした。
某銀行から強い営業を受けて、消費税増税のポイント還元制度のことも含めてクレジットカード決済を導入しましたが、常連さんの多くは、現金払いしかしてくれません。
結構言われることなのですが、
いいよ、現金で。
ありがたいことに、常連さんのほとんどはいろいろ気を遣って心配してくれます。
経営が苦しいと思われているのでしょうか?笑
カード払いのほうがラクだしポイントが付くけど、応援している店には負担を掛けたくないというところなのでしょうか。
たいした手数料ではないのでいいですよ、伝えてますが。
10月から始まったポイント還元制度ですが、私の店は5%還元です。
そこそこ大きなポイント還元になるわけですが、それでも常連さんの多くは気を遣ってカード払いしません。
なので今はウソ付いてます。
実際のところは、普段3.25%もしくは3.95%のところ、ポイント還元制度の期間中は2.16%に手数料が下がるなのですが、手数料がゼロだと嘘ついてまでカード払いを推奨しているのは、ポイント還元という形でお客さんの利益になるならいいやというところでして、単なるサービスです。
(注、ポイント還元期間中に加盟店手数料が下がるかどうかは、使っている決済システム次第かもしれません。全てのカード会社が対応しているかは不明)
実際、私のような商売では、プロショップのように大きな額が決済されるわけでもなく、さらに言うと仕入れが発生しない商売なのでまあいいやというところです。
あとこれは業種にもよるのかも知れませんが、うちで言うならばカード決済を取り入れてから明確に売上が伸びてます。
だから手数料が発生してもいいやと思えるのですが。
あと、手数料は経費なので、経費使えば税金は下がるわけで、例えば3.25%の手数料をクレジットカード会社に払っても、実質的な手取りには大きな差にならないということもあります。
プロショップのように代理店から仕入れて、その差額で儲ける商売では、3%とか加盟店手数料を持っていかれるとつらいのかなと。
ちなみに予断ですが、最近ペイペイを導入しているところって凄く増えてますよね。
あれの理由ですが、今ペイペイって店舗が払う手数料がゼロ円のキャンペーンしているからですよ。
うちではペイペイは導入していませんが、ペイペイの導入をためらう理由としては、今後の手数料が未定扱いになっているからです。
確か来年夏あたりまでは店舗が払う手数料はゼロ円なんですが、それ以降の手数料は未定だと規約に書かれているので、怖くて導入できません。
そういう事情も知っているので、もしペイペイ払いでお客さんに手数料を請求したり、現金払いとペイペイ払いで値段が違うという場合は、さすがにどうかと思いますが。
手数料は違反と騒ぐのもいいんですが
私自身が商売しているから、ということでどうしても店側の立場で考えてしまう部分もあるのですが、いつも大幅な値引きしてくれているし、技術的にも確かなショップなので、こういうショップには繁盛していてもらいたいと思うので、私はよくいくショップではクレジットカード払いはしません。
同じ理由で、よくいく美容院もカード払いをしません。
自分が儲かるというのは、誰かが損するとも言えなくはないので、自分の身近な人とか応援している人には儲かっていて欲しいなと思うからです。
ただし、手数料が違反だと騒ぐことは、ルールで言うならばむしろ正論です。
それに対してクレームつければ、手数料の返金になるのかもしれませし。
こういうあたりはそのショップを応援したいかどうか、ということも関わってくるでしょうし、何が何でもルールどおりにすべきと思うのか、お互いに大人の事情を理解すべきとするのかは人それぞれ考え方は違うので、どっちが正しいのかはわかりません。
私は応援しているショップにはお金を落としたいタイプです。
潰れてもらっても困るので。
実際、ちょっとした作業だと工賃とられないことも多いのですが、なんか申し訳ないのでチューブだったりチェーンオイルを買っていくことも多いです。
工賃請求していいですよといつも言うのですが・・・
まあ、カード手数料をお客さんに請求すること自体は、特殊な契約で無い限りは違反です。
前にも書きましたが、プロショップの倒産や閉店も出ている時代ですので、
よくいくショップがどうなるかはわからない時代ですから。
ショップに頼ることが無いという人は関係ないでしょうけど、ワ〇ズでも最近閉店が多いような気が。
プロショップって、海外通販に押されていて売れにくい時代ですし、クレジットカードの手数料で苦しいと思うところは多いのではないでしょうか?
海外通販も、仕入れ値よりも安く売っていることもあるらしいので、定価販売のショップはつらいでしょうね。
コンチナンタルのGP5000だって、定価だと税別で8200円、税込みだと9020円ですよね。
ウイグルでほぼ4000円くらいで売っているわけで、定価販売のショップはタイヤは売れないでしょう。
Continental Grand Prix (グランプリ) 5000 タイヤ
定価で1本買うと、海外通販だと二本買えてしまうわけですので・・・
かといって、タイヤ一本を定価で売っても、そんなに大きな利益になるわけでもないでしょうし、そこからさらにクレジットカードの手数料を持っていかれたらショップもつらいでしょうし。
ちなみにですが
私は全ての税金をクレジットカードで払っていますが、これについて、コンビニ払いできる請求書であれば、どのタイプでもクレジットカードで払えます。
これの理屈ですが、セブンイレブンにはナナコというカードがありますが、ナナコは実は税金払いも出来ます。
なのでナナコにクレジットカードでチャージすれば、そこでクレジットカードにポイントが発生するという仕組みです。
もちろんナナコポイントは付きませんが、自営業の人にはわりとメジャーなテクニックです。
これを遣えば、自動車税でも固定資産税でも間接的にクレジットカード払いできます。
ナナコには5万円までしかチャージできないので、私なんてナナコカード自体4枚もありますがw
・・・なんですが、この方法、自営業の人に爆発的にヒットしたせいもあるのか、今は多くのクレジットカードで
ナナコにチャージしても、ポイントは付与されません
こういうクレジットカードがほとんどになってます。
メインでヤフーカードを使ってますが、ヤフーカードはナナコにチャージしたときはポイントが0.5%に引き下げになってます。
確かJCBブランドしかポイントは付かなかった気が。
このナナコ払いを活用すれば、コンビニ払いできる全ての税金は間接的にカード払いしてポイントが溜まるので、固定資産税とか自動車税とかには使ったほうがお得です。
思いっきり話が逸れましたが、カード払いしようとして手数料を請求されるのは、恐らく多くの場合で違反です。
(特殊な契約をしていない限り)
それをどう思うのかについては人それぞれ考え方があると思うのですが、私としては応援しているショップにはニコニコ現金払い派というだけのことです。
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2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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