ロードバイクに乗ってお尻が痛いという人に読んで欲しい話。サドル交換で改善されるのか?

ロードバイクを買って乗ってみて、初心者さんに多い悩みというと、

いろんな人
いろんな人
お尻が痛い!

このように訴える方はそこそこ多いです。
多くの人はこれに対して、サドルを変えようとネットで検索し始めることでしょう。

しかしながら、原因がサドルではないことも実はあります。
無駄金使ってサドルを買いまくる前に、これだけは知っておいて欲しいことを。

お尻が痛いという意味

ロードバイクに乗ってお尻が痛いという症状ですが、大きく分ければ5つに大別できます。

1、サドルとお尻の相性が悪い
2、お尻に荷重がかかりすぎている
3、お尻が擦れているために痛い
4、単なる筋肉痛
5、パッド入りレーパンを履かない

これらは、1つの原因であることもあれば、これらの複合で痛い場合もあります。

サドルとお尻の相性が悪い

人それぞれ体格も違うので、ロードバイクの細いサドルとお尻がうまく合っていないということはあります。

坐骨という、座ったときに出っ張っているお尻の骨がありますが、坐骨がきちんとサドル上に乗っかっているようじゃないと、痛みが出やすいです。
女性のほうが骨盤幅が広いことが多いのですが、最近は坐骨幅を計測してくれるサービスもあります。

あとは、穴あきサドルで、穴のフチのところで痛みを感じるケースもあります。
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穴が開いている理由は、尿道を圧迫しないためなんですが、このフチのところがどうにも痛むという人もいるので、一長一短かなと・・・


こちらは穴ナシサドル。

あと、サドルの形状を横から見た場合に、やや反り返ったような形状になっているタイプと、まっすぐなタイプがあります。
こちらは厳密にはやや反っている形状なんですが、
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反って窪んでいる場所にお尻がスポッと収まるように座れるので、フィット感がいいという場合もあれば、なんか窪みにお尻に嵌って荷重がかかりすぎるように感じて痛みにつながる場合もあるので、どっちがいいかについては相性問題と言えます。
画像ではあえてやや前下がりにセットしてますが、これにはちょっと理由があって、反り返って窪んでいる部分にお尻が嵌る感じが私は嫌だった、ということです。

なんていうか、後ろに引っ張られるような感じがどうも気に入らなくて、このようなセッティングで運用してました。

お尻に荷重がかかりすぎている

ロードバイク、というか自転車では、三点で体重を支えます。
ハンドル、サドル、ペダルの三点支持なのが自転車の基本です。

もし極端な前荷重であれば、ハンドルに荷重がかかりすぎるので手が痛くなる可能性もありますし、極端に立った姿勢であれば、ハンドルにかかる荷重が減る分、サドルにかかる荷重が増えてお尻が痛むことにつながっていきます。
ママチャリなんてほぼサドル荷重ですので、ママチャリで長距離走るのってかなり苦痛です。

ダンシング(立ち漕ぎ)するときは、サドルへの荷重はゼロになっていて、その分の体重をペダルに乗せることができるので、より大きなパワーを出せるわけです。

で、低速で軽すぎるギアでクルクル回していると、ペダルにかかる荷重は減っていますので、その分サドルにかかる荷重が増えます。
そうすると、お尻が痛むことにつながります。

先ほど挙げた、反り返っているサドルについても、ペダリングしていてお尻の位置がズレにくいというメリットはあるのですが、身体の硬い人だとそこにスポッとお尻が沈むような形になり、それが原因で前傾姿勢がやや取りづらくなり、結果としてハンドルへの荷重が減ってサドルへの荷重が増す、という結果にも繋がる場合もあります。

お尻に荷重がかかりすぎる原因としては、不適切なポジショニングだとか、乗り方の問題(ギアが軽過ぎる)があります。
サドル高が低過ぎるとお尻への荷重は増えますね。
このタイプでは痛む場所は坐骨そのものであることがほとんどです。

お尻が擦れて痛い

お尻が擦れる原因としては、例えばレーパンの下に下着を履いているなど。
あと、長距離乗ると擦れるという人もいます。

多くの場合、重ね履き状態をやめるとか、シャーミークリームなど擦れ防止のクリームを塗るなどで対処できます。

単なる筋肉痛

ロードバイクは前傾姿勢でペダリングしますが、大殿筋をペダリングのパワーとして活用しています。
なので単に普段使わない筋肉をロードバイクに乗ることで使った、というだけの話で痛い場合もあります。

このタイプは、何度か乗れば改善して痛みが出なくなることが多いのですが、ペダリングがおかしいことで無駄に筋力を使っていて、その結果として無駄に筋肉痛になっていることもゼロではありません。

例えばですが、ペダリングでお尻がポンポン跳ねるケースですね。

これはひたすら踏むペダリングになっているから起こります。

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ペダルは円運動で回るものなので、一番下にペダルがあるときに真下に踏み込んでも、何も起こりません。
下にペダルが来ているときにさらに下に踏み込むと、それ以上ペダルはしたには動かないので、反動でお尻が浮きます。
お尻が跳ねると言うことは、下死点で下に踏み込んでいるわけで、大げさな言い方をすると、ペダル上でちょっとしたスクワットしているみたいなもんです。
そしてそれは無意味な動きなので当然疲れます。

なのでこのタイプで言うと、ペダリング自体を見直す必要もありますし、サドル高があってないから踏み込むペダリングになっている可能性もあるので、まずはサドル高が適正なのかを確認し、ペダリングを見直すということも必要です。
ギアは軽過ぎても重すぎてもお尻が跳ねる要因になりうるので、適正ギアを見極めることも大切かと。

このタイプの場合、坐骨が痛いというよりは筋肉が痛いとなるのですが、大殿筋は坐骨にもくっついているので、坐骨付近で筋肉痛が起こることもあります。

これらの複合的な要素で痛い場合もあれば、単一の原因で痛い場合もあります。

パッド入りのレーパンを履かない

ロードバイクのサドルの場合、基本的にはパッド入りのレーパンを履くことを前提としているので、パッド無しだと痛む可能性は高くなります。
なのでレーパンを履くか、レーパンが嫌ならパッド入りのインアーパンツを履くことです。

お尻が痛い場合の改善法

まず、どの要因で痛みが出ているのかを考えないと始まらないのですが、わかりやすいとすれば擦れた痛みでしょうか。
これについては重ね履きしているようならそれをやめる、シャーミークリームのように擦れ防止のクリームで保護する、というのが簡単な解決法です。

で、サドル選びを始める前に、まずはポジショニングから考えたほうがいいです。
というのも、サドル変えてもポジションが合っていなければ、どのサドルを選んでも劇的な効果は望みにくいわけですし、サドル高を変えたりするのはタダで出来ますが、サドルはお金がかかります。

サドル高が適正よりも低いと、お尻に荷重がかかりすぎる原因となりうるので、まずはサドル高のチェックから。
サドル高ですが、股下を計測して係数を掛け算したり引き算したりする方法については、オススメしていません。
理由ですが、まず股下計測で誤差が出ること、係数自体の根拠が不明だからです。

サドル高って難しいところだと思うのですが、どうも計測方法についてはおかしいと思ってまして。

確実なのは、ペダルを下死点において、

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この位置で踵をペダルに乗せて、膝がわずかに曲がるくらいのサドル高に合わせる方法です。
そうすると、実際にペダリングするときには一番無理が来ないくらいの高さになることが多いかと。

当たり前ですが、パッド入りのパンツを履いているかどうか、ビンディングペダルかどうかで高さが変わってくるので、乗るときと同じ状態で合わせます。
そもそも係数で掛け算とか引き算とかする方法って、そういう要素が含まれないことが多いので、それも合わない原因となるので。

サドル高を正しく合わせるには、ペダル自体とシューズも当然関係します。

ただ中には、サドルを適正の高さまで上げると、足付きが悪いために怖いと言うことで、意図的にサドル高を下げていると言う人もまれにいます。
この場合、相対的にサドルへの荷重が増えてしまうので、ハンドル高も下げるなどしないとおかしくはなるかと。

あと、サドルへの荷重を減らすために、サドルをやや前下がりにするという方法もあります。
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やりすぎるとペダリングしながらどんどん前に行くような感じがしちゃいますし、ハンドルへの荷重が増え過ぎて手が痛い原因になりかねないので、ほんの少しの角度です。

ちなみに私はこの穴あきサドル、穴のフチが当たって痛いと当初思ってましたが、

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ごくわずかだけサドルを前下がりにしたところ、痛みが全くでない上にちょうどいい位置が見つかってしまったので、サドルを買い換えるという選択肢は必要がなくなってます。

で、いろいろポジショニングなど試した上でも痛いなら、そこからやっとサドル選びになります。

サドルを選ぶなら

サドルなんですが、値段が高いから快適なのかというと、必ずしもそうではなかったりします。
高いモデルは単にカーボンレールだからなど、軽量性重視のこともあるので、値段が高いからいいんだと思って探すととんでもない間違いを起こします。

たぶんですが一番サドルについていろいろ考えているのはフィジークかなと思うのですが、フィジークの場合はテストサドルをおいてあるショップもあるので、そういうところで借りて試すことが一番です。
フィジークのサドルは、大きく分けて3つの方向性があって、

・アンタレス
・アリアンテ
・アリオネ

これらは、身体のタイプ別に考えられています。

fi’zi:k ANTARES

アンタレスは、フラットな座面、ワイドな幅というのが特徴です。
【OPEN】と名称が入っているものは、穴あきサドルになってます。
身体の柔軟性は並程度の人向けで、あまり骨盤を倒さないで乗る人に向くとされています。

fi’zi:k ARIONE

アリオネの場合、フラットな座面なのはアンタレスと同じなのですが、幅は細身で縦に長いというのがアリオネ。
身体の柔軟性が高い人に向くとされています。

fi’zi:k ALIANTE

アリアンテの特徴は、座面がややS字上にカーブしていて、それでいて後ろのほうがワイドになっている形状です。

VERSUS EVO

ヴァーサスEVOは上で上げたアンタレス、アリオネ、アリアンテとは別ではなくて、【VERSUS EVO アンタレス】とか【VERSUS EVO アリアンテ】みたいに、それぞれのシリーズにあるのですが、ヴァーサスEVOはクッション性が高いコンフォートエアを使っているものです。
簡単に言えば、従来のモデルよりもクッション性を高める素材を使っているわけですが、サドルの形状としてはアンタレス、アリオネ、アリアンテと分かれているわけです。

ただちょっと難しいのは、クッション性が高いから必ず快適なのかというと、そうではない人もいます。
フィジークのヴァーサスシリーズはお尻の痛みが解消されると言う人が多いように感じますが、それでも合わないという人も居ます。

それを先に試せるのがテストサドルなので、テストサドルが置いてあるショップに相談に行くというのがベストでしょう。
フィジークで優れているのは、テストサドルがあるということでしょうか。

スペシャライズドもサドルに力を入れている

スペシャライズドもサドルに力を入れているのですが、坐骨幅の計測やテストサドルを置いているショップもあります。

スペシャライズド専門店に他社のバイクで行くのは結構勇気が要りますが、私も経験はありますが、別に他社のバイクで行っても嫌がられるということはなかったですw

なので一度行ってみるのもいいかと。

お尻の痛みはなかなか難しく

よく

いろんな人
いろんな人
サドル沼に嵌った

という表現をする方がいるのですが、これはいろんなサドルを買ってきては試して、なかなか合うものが見つからないという状態を意味します。
こういう沼に嵌っている人の話を聞くと

いろんな人
いろんな人
うちにはサドルが10個ありますw

いろんな人
いろんな人
もはや、何が合う状態なのかすらわからなくなってますw

こういう人もいます。

で、例えばなんですが、いくら快適性が高いサドルであっても、サドル高さが原因で痛みに繋がっているとしたら、サドル変えても変わらない可能性もあります。
擦れて痛いほうであれば、クリーム塗ったりするほうが先です。

なのでまず痛みの原因となっていることを探して息、サドルを買う前に、まずは無料で出来ることをする。
それをやっても変わらないなら、サドルを買えることを検討するほうがいいのではないでしょうか?

私も、このサドルは合わないなと思ってましたが、
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サドルの角度をわずかに変えたら、後は不満はゼロです。

沼に嵌ると言う表現、大変失礼ながら嵌る前にすべきことがあったのではないかと思うの分けです。

ロードバイクって、例えばちょっとハンドルの角度を変えただけでも、乗り味・操作性は全く変わります。
ちょっとの差が大きな差になって返ってくるものなので、嵌る前にまずは試すこと。
試すときは、サドル高など初期状態を記録しておくことも大切です。