ビアンキが2018年モデルに、ニューモデルとしてオルトレXR3を発表しました。
まだ国内サイトでは発表がありませんが、海外のグローバルサイトではオルトレXR3が発表されています。
オルトレXR3のスペックについて、見ていきましょう。
Contents
OLTRE XR3の特徴
フレームの最大の特徴としては、ビアンキが誇る振動吸収素材のカウンターヴェイルを入れたカーボンフレームであるということ。
カウンターヴェイルは振動を強力に吸収しながらも、剛性を確保して力強い走りを実現してくれます。
今までのカウンターヴェイルを入れたカーボンフレームというと、スペシャリッシマとかオルトレXR4、AQUILA CVなどでしたが、ここにきてニューモデルのオルトレXR3にも採用されています。
オルトレXR2が【3を飛ばして】オルトレXR4になったのでおかしいなとは思っていましたが、3をあとからリリースというかつてない意味不明な状態になっています。
BBは【Press fit 86.5 x 41】。
これの意味ですが、シマノのプレスフィットが適合するサイズということです。
PF86というサイズになります。
ここでおさらいですが、BBの規格について。
シェル幅 | 内径 | シャフト径 | |
ホローテック(シマノ) | 68㎜ | ネジ切り | 24㎜ |
BB30 | 68㎜ | 42㎜ | 30㎜ |
PF30 | 68㎜ | 46㎜ | 30㎜ |
PF86 | 86.5㎜ | 41㎜ | 24㎜ |
BB386EVO | 86.5㎜ | 46㎜ | 30㎜ |
ニューモデルのオルトレXR3はPF86を採用。
個人的にはネジ切りのJISのほうがいろいろと好きなんですが、やはりミドルグレード以上のカーボンフレームでは圧入BBが主流ですよね。
フレーム重量はサイズ55で1100g(±5%)。
エアロフレームということで、各部はエアロ形状。
シートポストもエアロ形状です。
フォークももちろんフルカーボン。
重量は370gと軽量で、フォークにもカウンターヴェイルが使われています。
ブレーキはダイレクトマウントではなく通常のキャリパーの模様です。
オルトレXR1,オルトレXR4との比較
現行モデルのオルトレXR1,オルトレXR4との比較をしてみましょう。
XR1 | XR3 | XR4 | |
フレーム重量 | 1000g | 1100g | 980g |
カウンターヴェイル | 〇 | 〇 | |
フォーク | 1.1/8″-1.5″ | 1.1/8″-1.5″ | 1.1/8″-1.1/4” |
BB | PF86 | PF86 | PF86 |
ブレーキ | ノーマル | ノーマル | ダイレクトマウント |
レパルトコルサ限定 | ? | 限定 |
まず、フレーム重量については、どういうわけかXR1より重いという結果になりました。
カウンターヴェイルって重くなるのでしょうか??
大した重量差ではないのと、カウンターヴェイルの強力な振動吸収性を考えたら、どう考えてもカウンターヴェイルのほうがいいでしょう。
トレックのドマーネなんかは、シートポストを動かすことで振動を吸収するシステムですが、ビアンキはフレームやフォークにカウンターヴェイルを織り込むことで振動吸収性を上げています。
振動を80%打ち消すというカウンターヴェイルは荒れた路面でもしっかりと路面を捉えながら進んでいく感じ。
XR3の外見ですが、XR4よりもXR1に近い方向性なのかなと思います。
ブレーキもダイレクトマウントではなく、ノーマルのキャリパーブレーキ採用です。
ビアンキには【レパルトコルサストア限定モデル】というものがあります。
これはビアンキの中でもハイエンドな車種に関しては、ビアンキがお墨付きを与えたショップでしか買えないというものです。
XR4についてはレパルトコルサストア限定モデルですが、XR1は限定モデルではなくすべてのビアンキ取扱店で購入可能です。
XR3についてどうなるのかはわかりませんが、恐らくはレパルトコルサストア限定になるのではないでしょうか?
オルトレXR3の気になる完成車スペックは?
グローバルサイトでは、以下のようになっています。
コンポ | クランク | ホイール |
デュラエース | 50/34 | フルクラム レーシングクアトロ |
カンパ コーラス | 52/36 | フルクラム レーシングクアトロ |
アルテグラ | 52/36 | フルクラム レーシング7 |
105 | 52/36 | フルクラム レーシングスポーツ |
カラーリングは以下の通りです。
1D – CK16-Black glossy
1Z – Black-CK16/Graphite matt
ZB – Black matt-Black glossy/Black glossy-Black matt
これはあくまでもグローバルサイトでの表記です。
日本で販売されるモデルが全く同じとは限りません。
というのも、例えば日本では、インテンソについてはアルテグラ、105、ティアグラといったラインアップだったと思いますが、海外ではデュラエースモデルもあったりします。
こういう場合、ホイールも含め細かいパーツ構成も違うことが多いので、日本での発表を待つしかないですね。
海外モデルで気になるところですが、デュラエースモデルにホイールがレーシングクアトロというのはどうにもアンバランスな印象があります。
エアロモデルということでエアロ系のホイールをセットしたいのはわかりますが、勝手な予想ですが日本での販売時はホイールが違うのではないでしょうか?
センプレ以下との差別化が進んでいるのか?
ビアンキのカーボンバイクには、スペシャリッシマ、オルトレ、インフィニート、センプレ、インテンソ、イントレピダがあります。
このうち、カウンターヴェイル採用なのはスペシャリッシマ、オルトレ(XR3、4)、インフィニートとなります。
センプレは過去にプロチームがレースに採用していた実績もありますし、オールラウンドに使えていいフレームです。
ここにきて、ビアンキはカウンターヴェイルを引っ提げて差別化を図ろうということでしょうかね。
かといってセンプレ以下がダメだとは思いません。
センプレにはセンプレの良さがあります。
それと同時に、ビアンキの技術力が高まっていっているので、オルトレなどが飛躍している印象もありますね。
105完成車、アルテグラ完成車のスペック【日本版】
【2017年7月追記】
オルトレXR3ですが、ようやく楽天などで販売が開始されている模様です。
105完成車
ビアンキ 2018年モデル OLTRE XR 3 105(オルトレ XR 3 105)【ロードバイク/ROAD】【Bianchi】
フレーム | フルカーボン |
フォーク | フルカーボン |
STI | 105 |
クランク | 105 52/36 |
FD | 105 |
RD | 105 |
スプロケ | 105 11-28T |
ブレーキ | 105 |
タイヤ | Vittoria Zaffiro Pro Slick 700x25C |
ホイール | フルクラム
レーシングスポーツ |
カラー | チェレステ/ブラック
ブラックチェレステ/マットグラファイト |
定価 | 33万(税抜) |
105完成車は、やはりホイールがフルクラムのレーシングスポーツです。
このホイールですが、フルクラムの完成車販売用のホイールなので、市販されていません。
あくまでも完成車につけるためのホイールです。
アルテグラ完成車
ビアンキ 2018年モデル OLTRE XR 3 ULTEGRA(オルトレ XR 3 アルテグラ )【ロードバイク/ROAD】【Bianchi】
フレーム | フルカーボン |
フォーク | フルカーボン |
STI | アルテグラ |
クランク | アルテグラ 52/36 |
FD | アルテグラ |
RD | アルテグラ |
スプロケ | アルテグラ 11-28T |
ブレーキ | アルテグラ |
タイヤ | Vittoria Zaffiro Pro Slick 700x25C |
ホイール | フルクラム
レーシング5 |
カラー | チェレステ/ブラックフルグロッシー |
定価 | 398,000円(税抜) |
アルテグラ完成車のほうは、ホイールにレーシング5を持ってきました。
完成車付属のホイールについてああだこうだいってもしょうがないのですが、レーシング5がついているというのはちょっとだけお得感という感じでしょうか。
完成車付属ホイールは、走りを変えたいなら原則として交換することが前提です。
私はまだ乗っていませんが、オルトレXR3に試乗した人の話を聞くと、剛性が高すぎずに乗りやすい一台であり、芯の硬さは感じるものの振動吸収性は結構よいとの話でした。
ビアンキは剛性バランスがうまくできていて、他社みたいにやたらと剛性が高くて乗りづらいというものがあまりありません。
オルトレXR3は初心者でも十分乗りこなしやすいフレームですし、上級者でも不満が出ないだろうと思えるスペックです。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
Oltre xr3とxr4にコンポーネントとホイール以外の違いはありますか?
訂正です。Oltre xr3の105とultegraにホイール以外の違いはありますか?
コメントありがとうございます。
フレームとフォークは同じです。
105モデルとアルテグラモデルでは当然のようにコンポが違うわけですが、ホイールも違います。
そのほかのハンドルやらステムやらが違うかどうかまでは確認が取れていません。
メーカーの発表会ではホイールやコンポくらいまでしか詳細は出てこないので、ハンドルやサドルなどの細かい部分の違いはメーカーサイトが更新されてXR3のスペックが出てこないとわかりません。
ですが、ハンドルやサドル、ステムなどの違いがあったとしてもなかったとしても、どうでもいいことだと思いますよ。
なぜなら、完成車にはそんなにいいパーツが付いてくること自体ありません。
なのでもしサドルの違いがあったとしても、五十歩百歩という感じがします。