日本を代表するスポーツドリンクというと、ポカリスエット(大塚製薬)とアクエリアス(日本コカコーラ)がありますよね。
これ、そもそも同じ用途のものなのか、違う用途のものなのか、気になる方も多いのかと。
どっちが好きかは好みの問題として、ポカリスエットとアクエリアスの違いを調べてみました。
ポカリスエットとアクエリアスの違い
まず、私自身はアクエリアス派です。
理由は特にありませんw
成分表示を見ていきます。
100mlあたり | ポカリスエット | アクエリアス |
エネルギー | 25kcal | 19kcal |
タンパク質 | 0g | 0g |
脂質 | 0g | 0g |
炭水化物 | 6.2g | 4.7g |
食塩相当量 | 0.12g | 0.1g |
カリウム | 20mg | 8mg |
カルシウム | 2mg | – |
マグネシウム | 0.6mg | 1.2mg |
アルギニン | – | 25mg |
イソロイシン | – | 1mg |
バリン | – | 1mg |
ロイシン | – | 0.5mg |
※500mlペットボトルの場合。
カリウム、カルシウム、マグネシウムはいわゆるミネラル分ですね。
カリウムは体内に存在するミネラルの中で最も多い量を誇るもので、主な働きは浸透圧の調整。
カリウムのほとんどは細胞内にありますが、体液の浸透圧調整、筋肉の収縮、神経伝達を助ける働きがあります。
アルギニン、イソロイシン、バリン、ロイシンはアミノ酸。
イソロイシン、ロイシン、バリンは必須アミノ酸といって、体内では合成が出来ないため、補給する必要があるアミノ酸です。
比べていった場合に、
・ポカリのほうが、カリウムが多い
・アクエリアスには必須アミノ酸が入っている
大雑把に比べると、こういう違いがあるわけです。
あと、ポカリとアクエリの違いでもう一つ大きいとしたら、アクエリには人工甘味料(スクラトース)が含まれていること。
人工甘味料がダメというわけではないのですが、前にもキシリトールで書いたように、
合わない人は合わない可能性もあります。
それぞれの成分の意味
大雑把にまとめます。
成分 | 種別 | 貯蔵 | 働き |
カリウム | ミネラル | 98%は細胞内、残りの約2%が血液中など細胞外 | 体液の浸透圧調整、筋肉の収縮、神経伝達を助ける |
カルシウム | 99%は骨と歯に、残りの1%が血液などの体液や筋肉など | 筋肉の収縮を助ける、血液の凝固作用を促す、精神を安定させるなど | |
マグネシウム | すべての細胞に広く分布し、50~60%は骨に、1%は血中に存在 | タンパク質の合成、神経伝達の制御、心機能の維持、神経伝達、筋収縮、血圧調節 | |
アルギニン | 非必須アミノ酸 | 成長ホルモン、インスリンやグルカゴンの分泌促進 | |
イソロイシン | 必須アミノ酸 | タンパク質、特に筋肉をつくる | |
バリン | 筋肉をつくる | ||
ロイシン | 子どもの成長や大人の筋肉維持 |
ロードバイクはスポーツなので、当然汗をかく。
汗をかくとミネラル分が失われることはよく知られていますが、例えば汗とともにミネラル分が放出されていきます。
例えばカルシウムが汗とともに放出されれば、骨からカルシウムを放出させて血液中の濃度を保とうとする。
カリウムが汗で失われてると、細胞内から放出されて、細胞内が脱水症状みたいな形になる。
カリウムは細胞内の水分量を調整するような役目なので、発汗で失われていくと脱水症状を招きやすいミネラル。
なのでカリウムを多く含むポカリスエットは、脱水症状の予防に優れていると言えます。
一方のアクエリアス。
こちらはミネラル分も含んでいますが、アミノ酸を含むのが特徴。
必須アミノ酸は、ロードバイクにおいては筋肉疲労を軽減するような役目と言えます。
運動で破壊されていく筋肉を、作るような役目なのが必須アミノ酸。
なので大雑把にまとめると、
ポカリスエット | アクエリアス |
脱水症状の予防に効果的 | 疲労回復目的に効果的 |
同じようなスポーツドリンクでも、意味合いはちょっと違うと言えます。
実際のところ
クソ暑い35度くらいの日に、ポカリスエットのみ、アクエリアスのみで固定してロードバイクに乗ってみました。
何か違いがあるのかというと、ぶっちゃけわかりませんw
水分補給、塩分補給が出来ているという実感はあるけど、ポカリだから
とか、アクエリだからといって、
このような明確な効果は感じませんw
当たり前ですが。
まあ、一つだけ言えることがあるとすると、
これについては、多くの人が実感していることかと。
そういう意味では、今年から使っている保冷ボトルも効果的です。
絶対に薄めるな!
最近話題になっていたことですが、
ポカリスエットを薄めてお飲みになることはおすすめしておりません。ポカリスエットは、「水分とイオン(電解質)のスムーズな吸収」を探求し、現在の内容成分に決定していますので、水で薄めてしまうと「水分とイオン(電解質)のスムーズな吸収」が損なわれてしまう可能性があります。
厚生労働省の通達文(職場における熱中症の予防について)や文部科学省の依頼(熱中症事故等の防止について)などに、熱中症を予防するための飲料として、「塩分濃度0.1~0.2%」の飲料が望ましいとされています。
また、公益財団法人 日本スポーツ協会の「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」には、1時間に2リットルなどの多量な発汗を伴う運動中には、「0.1~0.2%の食塩と4~8%の糖分」を含んだ飲料をすすめています。
ポカリスエットは、糖分・塩分ともに、この濃度の飲料です。薄めずにご利用ください。
よくあるQ&A|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬ポカリスエットについて、よくあるご質問とその回答をご紹介します。
このようにアナウンスされています。
実際のところ、ポカリスエット的には、最適化されたイオン濃度により浸透圧を高めて水分補給を効率化しているものと思いますので、これが正しいのでしょう。
まあ、実際には薄めて飲んでいる人もいるとは思いますが・・・
ちなみに、水ばかりを補給することの弊害についても書いてあります。
水だけを飲んでいると、体液中の水分とイオンのバランスがくずれ、体液はどんどん薄くなります。すると身体はのどの渇きを止めて、体液が薄くなることを防ごうとします。その上、体液の濃度を元に戻そうとして余分な水分を尿として身体の外へ出してしまいます。その結果、体液の量を十分に回復することができなくなります。このような現象を自発的脱水といいます。
よくあるQ&A|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬ポカリスエットについて、よくあるご質問とその回答をご紹介します。
熱中症予防に
この暑い時期、ロードバイク人口は減っているなと思うのですが、どうしても乗るのであればやはり対策は必要です。
ポカリとアクエリどっちがいいかは、これは好みの問題なので何とも言えません。
またBCAAを溶かして飲んでいる人もいると思います。
BCAAはバリン、ロイシン、イソロイシンの必須アミノ酸です。
なのでポカリであっても、BCAA入れて飲めばいいのでは?というところもあるのですが。
ロードバイクに乗る上でどっちが優れているとも言えないので、結局は好みの問題かもしれません。
夏場のサイクリングの場合、フラっときたときにはもう遅いです。
身体を冷やしつつも、水分とミネラルを取り、熱中症を予防しながら乗る。
まあ、現実的には、早朝か夜しか乗らないというのも一つですね。
昼間はヤバイ。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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