先日書いた記事ですが、



【しっかり】やりました、というところには落とし穴があるという話。
リスク管理
前回記事で和泉チエン様からいろいろと教えていただき、いい勉強になりました。
チェーン会社さんなので、やはりいろんな事例を経験しているとでもいいましょうか。
水洗い後にタオルで拭いて注油してたチェーン写真置いておきます。注油しても内部に残った水が油をはじいちゃうので。 pic.twitter.com/76ldqH5wgW
— 和泉チエン Izumi Chain (@ChainIzumi) October 29, 2021
こういうのを見ると、考えてしまいますね・・・
水置換オイルにしても、どれくらいの量を使えば問題ないと言えるかは難しいという話もありましたが、実際のところ、私自身はディグリーザーを使った後は水でゆすいで、拭いて乾かしてから普通のチェーンオイルを使ってます。
一応、ディグリーザーには防錆効果があるのと、水を使うと言ってもチェーン洗浄機に水を入れてグルグル回す程度なので、どちらかというとディグリーザーを薄めているようなイメージ。
最終的にチェーンの寿命で交換するときに、一度気になってバラバラにして確認してみたことがあるのですが、
錆らしきものは無かったのと、見た目ではクラックなども確認できず。
正しい方法で洗浄しているかどうかについては、チェーンを交換するときにバラバラにして確認してみるのがいいんじゃないですかね。
とはいえ、これも結果論。。。
チェーン会社さんは様々な事例を経験しているので、リスク管理としてアルカリ性はダメ、水も避けるべきという結論になると思います。
これが正論だとは思いますが、あとは様々な要素で変わりうる面もある。
アルカリ性洗剤を使った後に【しっかり】水で流したという事例でも、クラックが入っていた上に試験紙で検査するとアルカリ性の反応を示した。
note記事のチェーンもアルカリ性のクリーナーで発生しております。
アルカリ性クリーナーで脱脂→水洗い→タオルで拭く→注油をしていたそうですが内部に水が残った状態で注油しても水が油をはじくので油の被膜が形成されない上に水が錆を誘発、アルカリ成分も落とし切れておらず濃縮されて金属への攻撃性も高まり脆性発生、破断となってます。
note記事のチェーンもしっかり水洗いしたとユーザーは仰っていましたが
返却されたチェーンに試験紙を当てるとアルカリ反応が出ていましたしクリーナーの匂いもかなり残ってました。
結局のところ、しっかり流したと言っても根拠があるわけでもないので、それならば最初からチェーンクリーナーを使えばいいよね?という話になるのかと。
念のため成分表示は見ておいたほうがいいのかも。
水を使った場合どうすべきなのかについてですが、チェーン会社さん的にはそもそも使わないほうがいいよね、で終了します。
まあ、エアブローとか、ドライヤーとか当ててなるべく乾かすことと、水置換オイルを使っておくしかないとは思いますが。
内部までしっかり交わしたかどうかは分解しない限りわかりませんし。
こういうのって保管環境とか、乗り方によってもいろいろ変わると思うので難しいところではありますが、ダメと言われているものを何が何でも使わないといけないわけでもないですし、結局はチェーンクリーナーを使えということで落ち着くんでしょうね。
水を使った場合は、【しっかり】ではなく【徹底的に】乾燥させることと、チェーン交換時には一度バラバラにして錆の有無など確認しておいたほうがいいのではないでしょうか?
まあ、どこまでやれば徹底的と言えるのかは難しいので、それなら水を使うなよという結論にもつながるわけなんで・・・
あとはケチケチせずに、チェーンはどんどん交換すべしということなのかもしれません。
和泉チエンのご担当者様には、いろいろ情報を教えていただき感謝しています。
最近また思う事。 pic.twitter.com/Ydx9OH9Wdi
— 和泉チエン Izumi Chain (@ChainIzumi) October 29, 2021

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
ここ最近のチェーンに関する一連の記事を読み、水置換オイルの「水置換性」って何なのかを調べてみました。
ググったところ日本メカケミカル株式会社さんの解説ページがヒットしまして、それによると、水置換性オイルは水と金属の間に割り込むだけで、水そのものを除去する作用はないみたいです。
ですので水洗いした後に水置換オイルを使っても、表面の水はともかく、チェーン内部の水までは除去されないかもしれません。
といってもチェーンはすぐ交換する消耗品に過ぎないので、実際はそこまで厳密に水分を気にしすぎる必要はないと思いますが、たまにはなんとなく使ってる言葉の意味を調べてみるのも勉強になりますね。
コメントありがとうございます。
気になって調べてみたのですが、本当なのか不明な情報として水置換性オイルの場合、オイル内に水を引き寄せる性質もあるので、その後の処理を間違うと余計錆びやすい、みたいなのも見ました。
実際どうなんですかね。