ちょっと前にアルカリ洗剤とチェーン洗浄にまつわる話を書いたのですが、

これ、いまだに文句言ってくる方もいます。
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とりあえず思うこととして
実際にアルカリ洗剤をずっと使ってきて、問題が出ていないのだからお前の考えはおかしい!と言われてもまあまあ困惑するのですが、こういうのってリスク管理の問題だと思うので、実際に大丈夫だったという結果論だけで評価していいのかな?という疑問はあります。
実際メーカーさんの話でも、切れた事例があるわけなので。
ぶっちゃけ、ロードで走行中のチェーン切れは経験がありません。
ママチャリではあります。
グイグイ踏んでいたら急に抵抗ゼロみたいになるので、結構危ないです。
仮にですが、アルカリ洗剤を使っていて、きちんと水洗いして、きちんと水分を追い出して乾かしてというプロセスを踏んでいるなら問題ない可能性もあるでしょうけど、きちんとという匙加減が人それぞれになりがちだから問題になりうる、のではないでしょうか?
洗浄後、毎回チェーン内部までリトマス試験紙で検査して・・・というのも現実的だとは思いませんし、そこまでするなら最初から中性洗剤でいいんじゃないの?というところ。
結局のところ、過去に問題が起きていないし自分は問題ないと考える、というのであればそれはそれ。
けど一応はメーカーの方でも酸やアルカリはやめてね!となっているので、やめて欲しいプレイをあえて他人に勧める理由もない。
実際にメーカーさんが出している画像を見て、そういうこともあるならやめておこうと考える人もいるでしょうし、自らの信念に基づいてアルカリ洗剤にこだわるというのであれば、違法でも何でもないので私としても非難するつもりはないです。
けど他人に勧めるという行為については安易かなと。
アルカリ洗剤を使えば絶対に錆びるし絶対に切れるという話ではなくて、あくまでも可能性としてそういうこともあるよということ。
まあ、マジックリンでガンガン洗って動画や記事にして他人に勧める行為については、私の価値観では無しです。
自己責任でどうぞ、というのは究極の無責任かなと思うのですが、走行中のチェーン切れについては下手すりゃ落車して危険な目に遭うので、自己責任でと言うには軽々しい感じがします。
どこまでが自己責任か
極論すれば外で自転車に乗るという行為自体が自己責任ですが、それこそシマノコンポに他社製のパーツを組み込むことだって自己責任じゃないですか。
間違ってもシマノは一切そんな互換性は保証するわけもない。
なのでどこからという線引きは難しい。
以前、後輪を外さない輪行袋の計測方法についてやたらと絡んできた人がいましたが、あれについても私の経験上でもそれなりにみかけますし、実際に駅員から咎められた人がいるとは思っていなかったのですが、実際には何名か駅員からダメだと咎められている。
共通しているのは乗車拒否ではなくて、今回は見逃すけど本当はダメだからね、と注意止まりだったそうですが、本気になれば駅員は乗車拒否しようと思えばできる。
計測方法を変えれば問題ない!とか詭弁で逃げるのが正しいんですかね。
一応こちらの調査では、正規の計測方法では多くの鉄道会社ではサイズオーバーになるだろうということは確認済みです。

この場合は鉄道会社とユーザーの間での契約問題と言えます。
契約って合意が無いと成立しないと勘違いする人もいますが、鉄道のようにイチイチ合意を取ることが困難な場合には、旅客営業規則を掲げていれば、あとはユーザーが切符を購入した時点で旅客営業規則に従うことに合意しているとみなせます(民法548条の2など)。
計測方法を変えるとかグレーかつ場合によっては否定されるものをゴリ押しして、それを見た人が信じてトラブルが起きたときには責任を取るくらいの覚悟がないとあんなテキトーなことを書けるわけもないのですが、責任感が無い人だとその程度なのかな。
これも自己責任、自分で確認しない人が悪いなどと逃げることは出来るでしょうけど、私の価値観では無し。
これについてはルールなのですが、私的ルールとはいえ契約上はそのまま乗車拒否にする権限もあるような話なので、誰かがそれで不利益を被ってしまうことを考えると安易な勧め方は私には出来ません。
ある種の法律問題ですので。
アルカリ洗剤をチェーン洗浄に使うのは何か法律に抵触するわけでもないですし、極論すればその結果チェーン切れしたことが整備不良となりうる、というのも無理がある。
それでいうなら正しく洗浄してのチェーン切れとの差をどこで見極めるかの問題になるし。
なので信念に基づいてアルカリ洗剤を使うというのであれば、それを咎める立場にもいませんのでご自由にどうぞとしか言いようがなく。
けど私が他人に勧めるのはやっぱ違うかなと思うし、メーカーの説明書でも否定されていることについてネットで安易に勧めるのも私の中ではナシ。
ただそれだけのことです。
こういうのって問題の性質を見極めての話だと思うんですけど、ルールに関する問題なのか、それが法律問題として捉えるものなのか、危険性はどうなのかなどそれぞれ検討していくべきだと思っていますが、法律に関すること以外だとマナーとかリスク管理の問題にしかならないので、人それぞれ考え方は違うかと。
ルールではないものをルール違反だとして非難したりするのはおかしいと思ってます。
なのでアルカリ洗剤を使っている人自体を非難することは無いです。
それを安易に勧める行動についてはいかがなものかとは思いますが。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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