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輪行の歴史。ルール緩和を求めたいの??

こちらの記事については、定期的にコメントやメールなどご意見を頂きます。

先日書いた、ゴミ袋輪行について、 ご意見を頂きました。 頂いたご意見 と、その前に。 前回書いた記事で、ゴミ...

輪行に興味があり、しかしあまりの不便さに嫌気がさしてきた初心者です。
いろいろなサイトを見ているところで大喧嘩をされているものを見つけ、興味深く拝見しておりました。私もルールはルール、という点はややひっかかりましたのでコメントさせていただきました。
海外の輪行ルールでは専用袋がなくても良い場合もありますよね。(大きすぎるのはともかく)自転車があるからといって海外と日本で危険度も変わらないように思いますが。なぜ日本では輪行袋が必要なのでしょう。法律であれば議論ができるとのことでしたが、企業のルールも社会に合わせ変化して行くものです。利便性のためにさらに利用者が企業に対して要求をして行くことは正常なことのように思います。(先走ってルール違反をすることを推奨するのではありません。あくまで輪行袋なしがルール違反で無くなった場合に行動するものです)
その際、「ルールだから」では企業側も利用者側もどこか納得がいかないというのも当然のことです。この議論で必要なのは「ルールだから」という点の論理のみをひたすらに補強することではなく、まずどのような経緯で競輪選手のみ許可をされていたかというところから、なぜ未だに部分的な緩和にとどまっているのかという点において考察し、課題を議論することではないでしょうか。違和感を口にされる読者が望んでおられるのはそのような姿勢のように思いました。そうでないから喧嘩になっているんだろうなとも。思考停止に陥ることなく、前に進める話し合いをされることを期待しております。そしてルールの緩和がさらに進めば良いなとも。

別に喧嘩しているわけでもなくて、単にルールを守りましょうという内容の記事です。
正直なところ、イマイチ何をおっしゃりたいのか分からないのですが、

読者様
読者様
「ルールだから」では企業側も利用者側もどこか納得がいかないというのも当然のことです
管理人
管理人
利用者側が不満に思うというのは理解出来なくはないですが、企業側が、自社が決めたルールに納得いかないというのはちょっと理解に苦しみます。

私自身は、現行のルールに不満もないし、不便だとも思わないのですが、ルールを変えて欲しいと願うのであれば直接鉄道会社に陳情されたらいかがでしょうか?
鉄道の場合、切符を購入した時点で、旅客営業規則に従うという合意が形成された運送契約だと見なされます。
(民法548条の2、鉄道営業法18条の2)
合意したのに嫌だ!ということは、法律上では筋が通りませんし、不満があるのであれば鉄道会社へどうぞ。

ところで輪行の歴史って、いまいちハッキリしない点も多い。
ちょっと面白い資料を見つけました。

輪行の歴史

輪行は元々、競輪選手のみに許されたプレイであって、それをJCA(日本サイクリング協会)の尽力で、JCA会員のみに解禁された。
その後、一般サイクリストにも解禁されるようになって(手荷物代金:有料)、その後現在と同じく原則無料でできるようになったという話になってます。
詳しい経緯についてはこちらで紹介されていました。

https://otemae.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=42&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1

現在のJR、旅客営業規則はこちら。

(無料手回り品)
第308条
旅客は、第309条に規定する以外の携帯できる物品であって、列車の状況により、運輸上支障を生ずるおそれがないと認められるときに限り3辺の最大の和が、250センチメートル以内のもので、その重量が30キログラム以内のものを無料で車内に2個まで持ち込むことができる。ただし、長さ2メートルを超える物品は車内に持ち込むことができない。
2
旅客は、前項に規定する制限内であっても、自転車及びサーフボードについては、次の各号の1に該当する場合に限り、無料で車内に持ち込むことができる。
(1)自転車にあっては、解体して専用の袋に収納したもの又は折りたたみ式自転車であって、折りたたんで専用の袋に収納したもの

上の記事を見ると、昭和30年代にサイクルトレインみたいなのが限定的ではありますがあったようですね。
ちなみに1970年(昭和45年)の国鉄(現JR)の旅客営業規則はこのようになっていたようです。

有料手回り品および普通手回り品料金〉
第309条 旅客は、前条第1項に規定する制限をこえる物品であっても、次の各号の1に該当するものは、持込区間・持込日その他持込に関する必要事項を申し出たうえで、鉄道・航路間区間・自動車線区間 とを各別に国鉄の承諾を受け、 普通手回り品料金を支払って、これを車船内に持ち込むことができる。
(中略)
(3)特殊法人自転車振興会の発行した選手登録証票を所持する者又は財団法人日本サイクリング協会の発行した会員証 を所持するものが携行する解体して帆布製の袋に収納した競輪用自転車又はサイクリング用自転車

この時代は、競輪選手もしくはJCA会員のみに許されていた。
国鉄の規則にたいして、私鉄も追従したようですね。

ただし、ちょっと面白いというか、このような表記もあります。

しかしその直後、詳細な記録は見あたらないが、近鉄は輪行袋の持ち込みを禁じてしまう。その理由は輪行袋からはみ出たチェーンで女性客の着物が汚れた、倒れた輪行袋で客が怪我をした、ブレーキか変速機のほつれたワイヤーが輪行袋から飛び出して、女性客のストッキングを伝線させたなどとされる。 この当時の事情に詳しい熟練サイクリス トに聞き取りをしても 単一の理由ではなかった。勘案するに上記を含め、いくつかの苦情が近鉄に寄せられたことが原因であろう。

貝柄 徹、鉄道と自転車におけるマルチモーダル交通の歴史的展開 ー関西地区でのサイクルトレインの事例からー、

https://otemae.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=42&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1

苦情が寄せられた結果、近鉄では一度輪行袋の持ち込みも禁止したことがあったようです。
その後大阪サイクリング協会が輪行の講習会を実施してルール啓蒙やマナー向上、トラブル回避のために尽力をした。
こういうトラブルっていつの時代もあるんでしょうけど、輪行袋に入れているのにチェーンがはみ出て汚したとか、ストッキングを伝線させたとか、マナー的な面ではあまりよろしくなかった面があるのかもしれません。
ちなみにこの時代、輪行袋は「帆布製」というルールになっている点も注意。

1984年(昭和59年)には、JCA会員以外にも有料ですが輪行が解禁され、JRで輪行の手荷物料金が無料化されたのは1998年(平成10年)となっています。
ですが2009年(平成21年)、自転車をむき出しのまま(=輪行袋に入れずに)電車に載せるバカが増えた結果、「そのまま自転車を持ち込まないで」というポスターが鉄道各社の呼びかけで作成されて駅構内に掲示されました。

平成21年のことなので、比較的最近と言ってもいいのかなと思いますが、近年はごく一部の路線においてはサイクルトレインと称し、そのまま自転車を持ち込めるところも出てきてます。
ただし、乗降できる駅が限定されているケースもあれば、ある種の実証実験としてやっているケースもあるので、まだ全面的に袋無し輪行が解禁された状況ではありません。
例えば東京都内でも、西武多摩川線ではサイクルトレインが実験的に始まりましたが、時間などの限定もあれば、全ての駅での自転車乗降が可能なわけでもない。

西武多摩川線で、サイクルトレインの実証実験をするそうです。 最近、サイクルトレインのニュースってそれなりにあるような気がしますが、コロナ禍...

西武多摩川線は、中央線の武蔵境から、府中市の是政までの極めてローカルな路線なので、都内でも実験しやすい環境なのかもしれません。
私も昔府中に住んでいたことがありますが、ぶっちゃけた話西武多摩川線は乗った記憶がありませんw

とりあえず、歴史的な考察は上のリンク先が詳しいので、そちらを参照に。
サイクリング団体からの陳情から、当時の運輸省に働きかけた結果が今なのかなと思ってますが、法律上、鉄道会社は自転車を必ず乗せなければならない根拠があるわけでもないので、事実上としては鉄道会社の厚意によって今の形式になったのかなと。

ということを踏まえて

確かに海外では、輪行袋に入れずにそのまま載せることが可能という話は耳にします。
けどこれも調べてみると、ヨーロッパでも時間帯の制限があるとか、特急はダメとか、制約が付いているケースもある模様。
このあたりは各国の事情(電車内の混雑具合、マナー、文化風習、駅構内の設備状況、電車内に自転車置き場があるかなど)によっても変わるものなので、海外でOKだから日本でもOKにしろというのはちょっと短絡的かなというのが私の感想です。

海外では自転車を載せることを前提にして、駅構内にスロープがあるとか、電車内にも自転車置き場的なものがあるケースとか耳にしますが、電車に乗るのはサイクリストだけではないので、全体的な安全性を優先するのは当然のこと。
障害者の車椅子に対する配慮も、まだ駅によっては階段しかない等の状況がある。
昨年も車椅子の方が大暴れして騒動になってましたよね。
今すぐに自転車をそのまま載せられるようになるというのは、ちょっと無理がある。

JRや私鉄も、この時代にサイクルトレインの実証実験みたいなのをそれなりに開始している。
こういうのの状況を見定めて、鉄道会社も今後を決めていくのでしょうから、今は輪行袋時代から袋無し時代への転換期の序章(?)みたいな段階なのかなと勝手に捉えています。

ただまあ、冒頭の記事については、現行ルールを守ろうぜという話であって、ルールを変えていくべきだという議論とは全く別次元の問題。
そこを混同されると、うーん、と考えてしまう。

というのも、いまだにこういうサイクリストはいるわけですよ。

これは前輪のみ外すタイプの輪行袋ですが、サイズオーバー&収納できていない、という状態ですね。
仮にシートポストを抜いたとしても、ほとんどの場合サイズオーバーするとは思います。
中には、計測方法を変えれば規定内に収まると主張する向きもあるようですが、鉄道会社に聞いてみたところ普通に否定されました。

前に、現役の駅員さん数名に、前輪のみ外すタイプの輪行袋について、どこを3辺として計測するか確認してますが、今回、主要鉄道会社の本部に、正確な...

こんなもんで注意されることって無いだろうなと思ってましたが、何名かの方から、シートポストを抜いていても注意されたという話も聞いてます。
こんなデカイものを持ち込まれたら、そりゃ迷惑ですもんね。
ある鉄道会社から言われたことですが、サイズ内であってもなるべく小さくしてもらいたいというのが本音であって、ルール上も「解体して」なので、容易に解体できる箇所(=後輪を外す)を解体していないというのはちょっと違うんじゃないの??という話も。

スペース的にどっちのほうが小さくなるか、言うまでもなく前後輪外すタイプですし。
ごく一部、ムキになって謎の計測方法でルール内だと主張している人もいるみたいですが、あのレベルまで行くとちょっとかわいそうだなと思う。

で、今も鉄道各社、旅客営業規則で輪行のルールを定めてます。

(無料手回り品)
第308条
旅客は、第309条に規定する以外の携帯できる物品であって、列車の状況により、運輸上支障を生ずるおそれがないと認められるときに限り3辺の最大の和が、250センチメートル以内のもので、その重量が30キログラム以内のものを無料で車内に2個まで持ち込むことができる。ただし、長さ2メートルを超える物品は車内に持ち込むことができない。
2
旅客は、前項に規定する制限内であっても、自転車及びサーフボードについては、次の各号の1に該当する場合に限り、無料で車内に持ち込むことができる。
(1)自転車にあっては、解体して専用の袋に収納したもの又は折りたたみ式自転車であって、折りたたんで専用の袋に収納したもの

「専用の袋」となってますが、ゴミ袋を繋ぎ合わせてガムテープでぐるぐる巻きにして、「専用」と言い張る人も出てくる。
もうこのレベルまで来ると、専用という言葉の意味も無くなっているとしか思いませんが(笑)、JRもそれは違いますよということを明確にするためにこのようなものを出している。

完全収納出来ていても、ビニール袋は不可だと明示しています。
これはJR四国の資料ですが、JRグループの総意で間違いないと聞いてます。
買ったときはゴミ袋であっても、それを輪行専用として専用の袋を作ればルールを満たすんだ!ということを言ってくる人もいるわけですが、

ずいぶん前に書いた記事について、メールを頂いたのですが。 メールについてはいわゆる誹謗中傷の内容も含まれているので、一部のみ抜粋します。 ...

これはだいぶ前にも取り上げた件ですが、 だいぶ前な気がしてましたが、これってまだ今年の出来事だったのですねw ...

こんなの言い出したらキリが無いので、普通の常識的な感覚を持つ人であれば屁理屈の世界だと理解できるでしょうけど、布生地を買ってきて「専用の袋」を作るのと、ゴミ袋を買ってきて「専用の袋」を作るのでは何が違うのか!どっちも素材を買ってきただけだろう!と言い出す人が出てくる(笑)
きっと鉄道会社も困っていたんでしょうね、こういう屁理屈に。
なのでJRでは、ビニール袋であれば不可だとしてますが、根本的なルールと、ルールの運用(現場の対応)が一致しているとも限りません。
現場の駅員さんとしては、無駄なクレームが増えるだけなので関わりたくないとしか思ってない人もいますし。

なので現場でお咎めナシだったからOKと解釈するのは無理がある。

現状のルールすら守れていない人がいるし、そもそもその辺を走っている自転車(特にママチャリ)なんて、交通ルールでいうなら違反の総合商社みたいな存在なわけですよ。
信号無視、逆走・・・
現状のルールすらまともに守れていない自転車が、輪行袋なしで持ち込めるようになると、どんな状況になるか何となく想像できそうな気がします。
一般乗客からクレーム殺到して押し戻される未来・・・

「ゴミ袋でも専用の輪行袋になる」とか「計測方法を変えれば規定内に収まる!」とか、屁理屈であることを理解できない人がナマのまま電車に持ち込むとトラブルが増えそう。
近鉄でも、昔クレームから禁止された時代があったともありますし。
なので私自身は、今のルールで不満は無いです。
鉄道会社がやっている実証実験のサイクルトレインの結果で多少変わる余地はあるでしょうけど。

で、よくわかりませんが、輪行が不便と感じていて、海外ではそのまま持ち込めることが羨ましいという話であれば、それはルールの改正に関する話なので鉄道会社に陳情してください。
私が書いたのはルールの遵守に関する内容。
ルールの改正は、私自身は特に望んでいませんので興味が無いです。

緊急時ならゴミ袋でもいいだろ!という意見についても、超軽量型の小型輪行袋を普段から持っていれば済む話。

今の時代であれば、自転車保険の中にロードサービス付きもある。

甘ったれた結果、ルールに反する行動を取るのが許容されるというのは私の感覚では理解しがたい。

ルールを守ろうという話と、ルールを変えたいという話は別物なので、現行ルールに不満があるようでしたら鉄道会社へどうぞ。
私としては、下手に解禁されるほうが秩序が乱れると思っているので、特に不満があるわけでもないんですよ。




コメント

  1. Dohchan より:

    いつも拝見し、考えるきっかけにさせてもらっています

    本件ですが
    ルールがおかしいとつぶやく
    末端の人間に文句を言う
    ルールを無視する
    ルールの改善を会社に働きかける

    働きかけるにしても
    新しいルールを提示して、問題がないことを説明する場合と
    単に自分の都合を押し付ける場合

    これらは全部違います

    法治国家なんだから
    ルール(法)に従うのは当たり前

    そのうえで
    きちんとした手段
    #末端の権限のない人間に文句をいうのではなく
    で改善を働きかけるのが当たり前だと思うんですけどね

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      一部の方にとってはゴミ袋輪行は文化なんだそうですが、鉄道会社がダメと言っていることを正当化するのはイマイチ理解に苦しむのが本音です。
      輪行袋無しで持ち込めるヨーロッパのようにしたいのであれば、それは鉄道会社の規則の問題なので鉄道会社に働きかける問題だと思いますが、個人的には今、鉄道会社はサイクルトレインの実証実験みたいなのをしてますし、すぐにどうこうという話ではないように感じます。

      たぶんですが、駅構内のスロープなど車椅子の方への対処が整ってくると、自転車をそのまま持ち込みやすい環境になるのではないかと思いますが、どちらにせよ障害者さんへの対処が先なのかと。