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世の中やっぱり凄いわ。

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これの件。

世の中やっぱり凄いわ。

そもそも法律を理解していない方々が

付いてるコメントとか見てるとさ、そもそも電動キックボードとは何なのか?を理解している人って数%いるかどうかなんじゃないかと。

 

なお事故については、右折車両の道路交通法37条違反と72条違反(救護義務等違反)。

第三十七条 車両等は、交差点で右折する場合において、当該交差点において直進し、又は左折しようとする車両等があるときは、当該車両等の進行妨害をしてはならない。
(交通事故の場合の措置)
第七十二条 交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。以下次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。以下次項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない

で。
電動キックボードについて道路交通法上どう扱われているのか知らない人、多すぎです。

市販の電動キックボード レンタルの電動キックボード(一部) 道路交通法の改正で話題になった電動キックボード
区分 原付 小型特殊自動車(特例) 特定小型原動機付自転車(未施行)
免許 不要(未施行)
ヘルメット 不要 不要(未施行)
ナンバープレート 要(未施行)
その他 特例による実証実験のため車扱い。特定事業者によるレンタルのみ。速度制限15キロ。 法改正したものの、未施行。速度制限20キロ以下(歩道モードは6キロ以下)

今現在、ナンバープレート無しの電動キックボードがいたら違反確定です。
この方が乗っているのは原付一種の電動キックボード(市販品)のようなので、いわば原付ですよ。

 

実証実験の電動キックボードと勘違いしている人とか、最近報道された「特定小型原動機付自転車」については、2年以内に施行予定なので今は存在しません。
実証実験(Luup社等)はレンタル限定なので、市販の電動キックボードは原付か自動二輪扱い。
ナンバープレートが付いていなければ即座に違反確定です。

 

酷い人だと軽車両扱いしてますな。笑。

 

「まとめ」電動キックボード法案、可決。
免許不要で乗れる電動キックボードについて、改正道路交通法が可決されました。わかるようでわかりづらい改正についてまとめておきます。既存の電動キックボードとのすみわけ新しく道路交通法に規定された電動キックボードは、「特定小型原動機付自転車」とな...

 

電動キックボードと二段階右折。実証実験と改正道路交通法を混同?
こういうのを見ると、根本的にわかってないんだろうなと。先にまとめると、実証実験では法律の壁により二段階右折禁止にせざるを得なかった。改正道路交通法では、電動キックボードのうち「特定小型原動機付自転車」に該当するものは二段階右折義務があります...

 

原付が37条の優先権を侵害された挙げ句に当て逃げに遭うという、極めて悪質な事件です。
直進側にも一定の注意義務はあるにせよ、過失割合の基準は直進側:右折車両=20:80から±10%程度かと。

 

でもさ、そもそも電動キックボードの法的な区分とか知らない人多すぎです。
確かに、わかりづらい点はあります。
よくある電動キックボードの報道を見ていても、

 

①市販品の違法走行の事故なのか?
②市販品の合法走行の事故なのか?
③実証実験の事故なのか?

 

法律の適用が変わるので、分けずに考えると意味不明になる。
市販品の原付扱いなら、三車線以上の右折は二段階右折。
実証実験の場合、車扱いなので二段階右折が禁止。

 

未施行の改正道路交通法による特定小型原動機付自転車の場合には、全交差点で二段階右折義務あり(ただし未施行の法律なので存在せず)。

 

電動キックボードと二段階右折。実証実験と改正道路交通法を混同?
こういうのを見ると、根本的にわかってないんだろうなと。先にまとめると、実証実験では法律の壁により二段階右折禁止にせざるを得なかった。改正道路交通法では、電動キックボードのうち「特定小型原動機付自転車」に該当するものは二段階右折義務があります...

 

こんなの、きちんと調べていけば理解できる話。

37条の判例

37条に関わる判例を挙げておきます。

右折車両の注意義務について案ずるに、道路交通法第37条は、「車両等は、交差点で右折する場合において、当該交差点において直進し……ようとする車両等があるときは、当該車両等の進行妨害をしてはならない」旨定めているから、右折車としては対向直進車両の有無・動静を十分確かめ対向直進車両の進行を妨害することにならないことを確認したうえ、右折しなければならない注意義務を負つているものであり、一方、同法第36条第4項は、「車両等は、交差点に入ろうと……するときは、当該交差点の状況に応じ、……反対方向から進行してきて右折する車両等……に特に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない」旨定めているから、直進車においても右折車両等に対する安全運転義務を負つているので、右両規定の関係が問題となるわけであるが右第37条の規定する右折車の注意義務は、所論のとおり、第36条第4項の規定する安全運転義務に優先するものであり、直進車両は右折車両に優先するものと解するのが相当である。

 

東京高裁 昭和51年6月14日

なお、原判決が認定したところによると、被告人は、午後一一時五五分ころ、普通乗用自動車を運転し、原判示交差点を東から北へ右折しようとして青信号に従つて同交差点に進入し、同交差点で一時停止し、直進車の通行が途切れたとき西方を見たところ、被告人車より約53メートル西方に、青信号に従い同交差点に向つて進行中の対向車を認めたが、同車の通過に先だつて右折することができるものと判断し、低速度で発進進行したところ、右直進対向車が指定最高速度(時速40キロメートル)を時速10ないし20キロメートル超過する時速50ないし60キロメートルの速度で進行してきたため、被告人車と直進対向車が衝突し、被告人車の乗客に原判示傷害を負わせたというのであり、右のような原判示の事実関係のもとでは、被告人には直進対向車が指定最高速度を時速10ないし20キロメートル程度超過して走行していることを予測したうえで、右折の際の安全を確認すべき注意義務があるとした原判断は、相当である。

 

最高裁第二小法廷 昭和52年12月7日

道路交通法第37条第1項所定の交差点における直進車の右折車に対する優先は、直進車が交差点に適法に入ったときだけに限るのであって、信号を無視して不法に交差点に入った場合には認められない。

 

昭和38年11月20日 東京高裁

電動キックボードの件ですが、今後も混乱は続くでしょうし、独自の道路交通法違反を認定する人もツイッターでは特に多いです。
自転車についても、独自の道路交通法違反容疑を認定してくる人はいますが、ちょっと前についたコメントから。

前提が間違ってます。自転車は車両に含まれますが、軽車両です。
自動車、バイク、原付バイクとは扱いが違います。
軽車両とは、手押し車と自転車のことを指します。
なお、軽車両は左端車線内の「左端しか通行してはいけない」ので、
車線内右側から車両を追い越すのは道交法違反です。
バイクや車は車線内左側ですが、軽車両は「左端車線内左端」です。
ここ勘違いしてるチャリダー多すぎです。
当然、追い抜きでも右車線に入るのはNGです。
路肩側に車両が停車してる場合でも、車線の右側は走れないから、
追い越す場合はいったん歩道に乗り上げて自転車を降りてから、
手で押して車両を抜いてから、また車道に戻らなければいけません

停止車両があるときには、自転車は左端しか走れないから歩道に乗り上げて手で自転車を押してまた車道に戻るのがこの方の道路交通法だそうな。
一体どちらの国の道路交通法について語っているのか知りませんが、日本の道路交通法はこちら。

(左側寄り通行等)
第十八条 車両(トロリーバスを除く。)は、車両通行帯の設けられた道路を通行する場合を除き、自動車及び原動機付自転車にあつては道路の左側に寄つて、軽車両にあつては道路の左側端に寄つて、それぞれ当該道路を通行しなければならないただし、追越しをするとき、第二十五条第二項若しくは第三十四条第二項若しくは第四項の規定により道路の中央若しくは右側端に寄るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、この限りでない

停止車両については「道路の状況その他の事情によりやむを得ないとき」に該当するとされてますから、安全確認をしてから右に進路変更して側方通過して問題ありません。

 

こういうレベルの「独自道路交通法違反容疑」をかけてくる人って多いけどさ、ツイッターの方については特に違反らしきものは見当たらない。
優先妨害は重罪ですが、こういう右折車がいる限り、直進側が自衛しないと死んじゃう結果に陥る。

 

自転車もそうだし電動キックボードもそうだけど、道路交通法による優先権を侵害されたら死んでしまうわけで。

 

あっ、叩く人の気持ちについても理解はします。
逆走や信号無視など自転車の違反が多いのは認めざるを得ないし、電動キックボードについても違法走行しているバカはいる。

 

けどさ、違法走行の自転車や電動キックボードと、適法に法令遵守する自転車や電動キックボードを同一視して批判することについてはいかがなものかと思う。

 




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