先日、ベストカーに掲載された自転車ルールに関する記事が炎上したらしいのですが、ぶっちゃけた話、その内容については「どうでもいいレベルで支離滅裂」だったのでスルーしようかと思ってました。
というよりも、あれは何かの実験でもしてるのかな?と思うレベルでして、炎上商法のテストかなんかなのかなと。
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その上で
私としては、脳内道路交通法違反だと認定されても普通に根拠を以て返せる程度にはしてますし、判例出せ!と迫られてもそれなりに出せますし。
リアルで絡まれて、暇なら警察呼んでお説教してもらうことにしてます。
暇ではないときは、笑顔で「ご苦労様でした」と言うだけだし。
このあたり、性格の悪さはフル活用してます。
あの記事自体はどうでもいいというか、結局のところ読んだ人が「おかしい」と感じ取れなかったら無意味なんだろうなと。
非サイクリストでも、一定の知識があれば即座に「読む価値無し」と判断するでしょ。
要はそのレベルに達している人がどれくらいいるのかの問題。
ネット上の記事なんて次から次へと量産されていくわけで、読み手がその記事の価値を決めるわけ。
デマなんていくらでもあるし、大手メディアだろうとド素人だろうと、デマなんて腐るほどある。
間違いを間違いと認識できないとか、疑問を感じたら自ら調べる行動に移せる人がどれくらいいるのだろうなと思って見てました。
そもそも、ネット上にある情報なんてたかが知れてる。
ちょっと前に「判例のソースを出せ」と言ってきた人がいますが、裁判所へどうぞ。
ネット上に全て存在すると思ってしまう感性がヤバい。
脳内道路交通法違反を語り出す人って、どの程度の割合なのかはわかりません。
多数の脳内道路交通法を語られたことはありますが、
根本的なところでいうと、いい大人がこんな程度の知識で道路上に生息し車両を運転しているのかと思うと恐ろしい。
「18条1項の左側端通行義務により、路上駐車車両があるときには歩道に乗り上げて押して歩く義務がある」と言われたこともありますが、ネタではなく真顔で語っているなら今後の人生厳しいと思うのね。
けどまあ、世の中そんなもんなのかなと最近思うことがありまして。
結局、自分に都合よく法律を解釈したがる人とか、絶対に持論は曲げないマンみたいな人もいるし。
私にはさっぱり理解できないけど、判例出しても認めないマンとかもいらっしゃる。
判例の全てが正しいとは思わないけど。
あとまあ、記事に文句つけてる側も普通に間違ったことを書いている人とかいるわけで、間違いに間違いを被せて批判するという構図のほうがよほどヤバい。
例えばこんなの。
ベストカー、記事修正入ってるけど
そもそも黄色線は「追い抜き禁止」ではなく「追い越し禁止」であり、
更にいうと軽車両の追い越しは道交法30条で例外としているので何ら問題ないのである。。。いや専門誌でそれどうよhttps://t.co/nePWEgrJUr pic.twitter.com/6F9y5kxxEP
— NK(九戸直斗) (@naotkd_nk) June 22, 2022
中央線のイエローラインは30条ではなく、17条5項4号、標識令規制標示314「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」なので軽車両を追い越しする際にもはみ出し禁止。
四 当該道路の左側部分の幅員が六メートルに満たない道路において、他の車両を追い越そうとするとき(当該道路の右側部分を見とおすことができ、かつ、反対の方向からの交通を妨げるおそれがない場合に限るものとし、道路標識等により追越しのため右側部分にはみ出して通行することが禁止されている場合を除く。)。
批判する側まで間違っているという構図をみると、まあまあ笑える。
ガセネタにガセネタを被せて批判するという構図にニヤニヤして見てました。
ほかにもクソどうでもいいところにツッコミいれてる人とか(道路交通法ではなく道路交通法施行令です!とか)。
施行令は道路交通法から委任された政令なので、厳密にいえば間違いではないし。
施行令と施行規則も含めて「道路交通法」ということは何ら珍しいことではない。
そもそも大手メディアが書くドーロコーツーホーなんて微妙に間違っていることなんてザラ。
電動キックボード問題についても、某メディアからルール解釈について質問メールが来たことすらあります。
書く能力もチェックする能力もないなら、しょうもないよね。
関わるだけ頭が悪くなりそうな内容だし、書いた人間がどのような人物かを確かめる以前の問題としか。
中立な立場
中立な立場から批評すべき、みたいな話を見掛けたのですが、中立な立場なんて世の中にあるんかいな?と疑問ではあります。
自ら「中立」と語り出す人については、そういう単語を発しないと中立性をアピール出来ないから使わざるを得ないのでしょうけど、中立か中立ではないかは読み手、受け取り手の価値観なので、発信する側はあんまり関係ない気がします。
私がこのサイト内で書いてきた内容についても、自分の口から「中立です!」なんてマヌケなことはあんまり言いたくはないかな。
なるべく中立でありたいとは思ってますが。
読んだ人が偏っていると感じたらそうだろうし、読んだ人が中立だと思えばそうだろうし。
自分の評価は他人が決めてくれればそれでいいのかと。
まあ、「器が小さい」とか言ってくるやつもいたけど、「フリ」と捉えてひたすら器の小ささをアピールするようなオシャレな楽しみ方もあるけど、基本的には多数の文献や判例を挙げて、あとは第三者が決めてくれればいいや。
わかった気になる
謎の炎上記事については、炎上テストかなんかだろうとしか思ってなくて、私には関係ない話だからどうでもいいです。
こちらは粛々と、気になる法令解釈と関係する判例を挙げて、あとは読んだ人が判断すればいいので(通常営業)。
「私」という主観が入る以上、絶対的に中立な立場なんてあり得ないのですよ。
私自身にも思想、思考、立場はあるのだから。
なので読んだ人が判断すればいい。
間違っても「私は中立なので信じて」なんて書きません笑
自ら「中立だ」という発言が痛い。
偏ると持論に反する見解や判例が出たときに、「偏り」という無意味な立場により否定しがちになるので、それはいろんなチャンスを潰す愚策。
中立的でありたいなとは思いますが、それ以上は読んだ人が判断すればよいかと。
ちょっと最近マニアックな部分まで踏み込んだ法律解釈の話を書いてますが、立法趣旨や当時何が問題だったのかを調べると、理解度は格段に上がります。
分かりやすいのは、立法直前の業務上過失致死傷の判例。
業務上の注意義務として認定されたものがそのまんま道路交通法の中に組み込まれるケースは多々あります。
けど、昔から二輪車を追い越しする際の側方間隔は多数の判例があるにもかかわらず、道路交通法の中では「状況に応じた安全な速度と方法でよろしくやってくれ」止まり。
例えばだけど、「最低1mの側方間隔を保ち、先行自転車との速度差は10キロ以内で側方通過しなければならず、先行自転車の不安定性(ふらつきや子供載せ、高齢者や子供など)を認めたときは最低1.5m、速度差5キロ以内。これが達成できない可能性があるときは、追い越し、追い抜きともにしてはならない」とか明確にするだけでも違うはずなんだよね。
もちろん、自転車に有利な条件を並べて主張するだけでは世論も動かないから、何らかの妥協は考えないといけないかもしれないし。
くだらないデマ記事を相手にするよりも、こういう議論をしたいわ。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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