警視庁が自転車の「悪質な」違反に対し積極的に赤切符を切る運用を始めましたが、悪質な違反として挙げられたのが4項目。
②一時不停止
③逆走
④歩道の徐行義務違反
やっぱりな、と思いました。
「悪質な」信号無視と「悪質ではない」信号無視
「待ってください。赤ですよ」。31日午前、警視庁が池袋駅近くの交差点で実施した自転車利用者の公開取り締まりで、40代の男性が警察官に呼び止められた。男性はすぐ「すみません」と自転車を止めた。悪質ではなかったことから警察官は「自転車指導警告カード」を渡し、安全運転を促した。
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報道やら世間の反応を見ていると、4項目の違反に該当すれば問答無用に赤切符みたいな風潮を感じてましたが、たぶん違うだろうなと予想していました。
赤信号無視でも、
悪質ではなかったことから警察官は「自転車指導警告カード」を渡し、安全運転を促した
全てを問答無用に赤切符という運用ではない。
以前も書いたけど、自転車が従うべき信号については分かりにくい面があるのは確かなこと。
昨年、車道を通行して歩車分離信号交差点を「歩行者用信号」に従って進行して赤切符を切られた人の話が話題になってましたが、この人が赤切符になった理由は
信号無視 + 横断歩行者妨害
自転車で赤切符切られた話
先日呟いたらレポート需要があるとのことなので、つらつら書いていきたいと思います。主観と心の声がうるさいと思いますが、気が向いたら読んでみてください。
遡ること3週間ほど前
仕事が休みだった義理母に0歳息子を預けて、自転車で買い出しに出ました。— あしゃ (@asami2692) November 17, 2021
さらに言うと、車道を渡ったとこ横断歩道を渡っていた作業着のおじさんの通行を妨げたというのである。おっと、という感じに、すこし足を止めた、とのことだった。
信号無視と、歩行者妨害。
2つ重なってしまうと、さすがに見過ごすことができない、とのことだった。おっさん!!!😂
— あしゃ (@asami2692) November 17, 2021
従うべき信号を間違えたとしても悪質とまでは言い難い。
もちろん、いい・悪いは別として。
横断歩行者妨害は普通に死亡事故になる「悪質な違反」。
なので、赤切符になったわけ。
ちょっと前にどこかの記事でも書いたけど、「歩道の徐行義務違反」についても、目安として言われる6~8キロを越えていたら即座に赤切符…なんてことはあり得なくて、異常な高速度進行とか、「歩行者がこれだけいるのにあり得ないだろ」みたいな悪質な違反のみを対象にするでしょう。
なので本質的には、今までと大きく変わるとも言えないかな。
無駄に擁護する自転車乗りについては理解に苦しむけど。
自転車が従うべき信号
状況 | 従うべき信号 |
歩道通行時 | 横断歩道の信号 |
車道通行時 | 車道の信号 |
「自転車専用」の信号があるとき | 「自転車専用」の信号 |
よくあるパターンはこれ。
車道を進行していた以上、赤信号で停止線を越えると違反になります。
なので、一旦降りて歩行者として停止線を越えれば済む。
横断歩道を横断する際には、歩行者の妨害にならないことが明らかなら乗ったままでも構いませんが。
なぜこのようなルールなのか考えると、要は「横断歩行者妨害」が起きるリスクが高いからでしょ。
歩道通行自転車は、歩行者用信号に従いそのまま横断歩道を横断して構いません。
ただし、歩行者を妨げるおそれがあるときは降りて横断。
「自転車専用」信号があるときは、このように進行できますが、横断歩行者妨害が起きるときには降りて横断。
あくまでも「悪質な」違反に対し赤切符なので、従う信号を間違えた程度では赤切符になるとは思えませんが、報道をみていても「やっぱりな」としか思いませんが。
悪質な信号無視と、悪質とまでは言えない信号無視があるわけですが、「自転車専用信号」は車道を通行する自転車にとってはトラップ。
即座に赤切符とはならないでしょうけど、きちんと抗弁できたほうがよろしいかと。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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