こういう報道にはちょっとだけ言いたいことが。
報道①
大村裁判長は判決理由で、「大型トラックと自転車の具体的な接触状況は不明」と指摘。周囲の防犯カメラ映像などから検察側が推定した位置関係や走行速度は誤差が生じうるとして、「事故が回避可能だったとするには合理的疑いが残る」と判断した。
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報道②
大村陽一裁判長は、男性が急ブレーキを踏んでいたとしても衝突は避けられなかった可能性があるとし、「横を走る自転車の一瞬の進路変更も見逃してはならないとするのは無理を強いるものだ」などと述べた。
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内容は不明ですが
報道によると差戻し後の一審らしい。
判決年月日 | 判決 | 理由 |
名古屋地裁半田支部 | 無罪 | |
名古屋高裁 | 差戻し | 一審に違法 |
名古屋地裁 | 無罪 |
報道①
大村裁判長は判決理由で、「大型トラックと自転車の具体的な接触状況は不明」と指摘。周囲の防犯カメラ映像などから検察側が推定した位置関係や走行速度は誤差が生じうるとして、「事故が回避可能だったとするには合理的疑いが残る」と判断した。
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報道②
大村陽一裁判長は、男性が急ブレーキを踏んでいたとしても衝突は避けられなかった可能性があるとし、「横を走る自転車の一瞬の進路変更も見逃してはならないとするのは無理を強いるものだ」などと述べた。
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報道①を見る限り、検察が具体的な過失を立証できなかったものだと読み取れる。
というよりも「推定」みたいだし。
報道②を見るとさ、短絡的な人なら「チャリが急に進路変更したら無理っしょ」みたいなニュアンスに変わりません?
いや、短絡的な人って「ノールック進路変更チャリは轢いてもOK」みたいな考えに陥るからなあ。
報道ってだいぶ省いていていい加減なことはまあまああります。
例えばこれ。
まあ確かにまとめると報道の通りにはなります。
けどこれ、個人的には検察官の立証能力のほうに疑問。
→そんな義務はないと一蹴。
②検察官「法定速度から12キロオーバーしていたが、その件は不問にする」
→検察官がそういうならそうね。
③検察官「○✕メートル手前で被害者を発見できたはず」
→無理。
なお、以下の検討は、秒速約20.05メートル【時速約72キロメートル】という被告人が現に走行したと認められる速度を基に行っており、法定速度である時速約60キロメートルで走行した場合の検討はしていないが、本件では、検察官が、公判前整理手続を行い、公判で被告人質問まで終了した後の打合せ期日において、法定速度を順守していなかったことを併存過失とする訴因変更を行う予定はない旨明言しているため、この点について更に訴因変更を促すなどして審理、検討することはしない。
徳島地裁 令和2年1月22日

赤信号の横断歩道等でも38条1項の義務があるとか、支離滅裂過ぎて笑えない。
報道された内容が全てを現すわけじゃないし、報道は感情を交えず事実のみを伝えるものと考えるとしょうがないのかな。
以前書いたウーバーの事故については、判決文では書いてない内容を報道しているようにしか見えないし。
報道が全てではない
ちなみに自転車との側方間隔については、こちらを参考に。

報道内容次第で印象が変わりますが、具体的にどんな判決なのかは見ないとわかりませんね。
報道①を見る限りでは検察官の立証が推測ばかりで具体的過失が不明だったのだろうとは思いますが。
実際のところ、ノールックで進路変更されたらやはり厳しいことだけは間違いないです。
けど、報道の内容としてはやや疑問。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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