さらに続きです。
・膝関節は屈曲と同時に下腿に内旋の動きが起こる。
・屈曲から伸展させると、下腿は外旋する。
そもそも何度くらい回旋の動きが起こるのでしょうか?
Contents
膝関節の内旋、外旋
正直なところ何度?と聞かれても知らなかったので調べてみました。
こちらより。
「三次元剛体モデルを用いた膝関節回旋の分析」
膝関節運動は,脛骨および大腿骨顆の形状により,屈曲伸展に伴い内外旋を生じ,Screw home movementとして知られる膝伸展時の下腿外旋は,屈曲35°からの伸展で外旋量が増加すると言われている。また,Coughlinらはスクワット中の脛骨内旋の66%が膝屈曲15°までに生じたと報告した。
膝関節が35度屈曲した状態から伸展(伸ばす)際に外旋量が増加するとあり、Screw home movementというそうです。
自転車のペダリングで言えば踏み込む動作ですね。
この研究では以下3動作時の膝関節の動きを検討しています。
1)片脚バランスを保てる範囲内での左片脚スクワット(以下 Squatting)
2)20-台からの左片脚跳び降り左片脚着地(以下 Landing)
3)左足一歩前で膝関節角度を40゜に保っての意
図的な膝外反動作(以下 Knee in)
スクワット動作での屈曲に伴う内旋について。
膝関節屈曲範囲は60.2±6.4゜で,全例が9.1±3.5゜と膝関節内旋を生じた。この時,最大屈曲と最大内旋の時期はほぼ一致し,最大屈曲から伸展に伴い膝関節は外旋した。
ペダリングとスクワットでは違うと思いますが、スクワット動作での屈曲時に9.1±3.5゜内旋を伴っていたとあります。
膝関節を屈曲すると、前回も書いたように下腿が内旋する。
極端に示すと、左側がこの状態から、
内側に回旋。
そして膝を伸展させていく段階においては、Screw home movementにより外旋する。
ペダリングについて解析したものがあるのかは知りませんが、一つの参考として考えて頂ければ。
内旋外旋は
膝関節の屈曲伸展に伴う内旋外旋は、関節面の形状から必然的に起こるもの。
前回まで書いたように、TIMEがやりたかったことってこの動きを考慮して「あえて動かす」ことによるペダリングのスムーズさを追求した結果なんじゃないかと思ってまして。
屈曲伸展に伴う内外旋の量にしても、まあまああるわけだし。
結局のところ、ペダルメーカーが何を大要素と見なして開発したかの違いなので、「理想的なペダリング」についての考え方の違いだったのかなと思います。
まあ、「タイムはアマチュアサイクリストの補助としてはアリ」だの全く意味不明な主張をする人もいるそうですが、インドゥラインもタイムペダルを愛用してましたけどね笑。
ほとんどのサイクリストはアマチュア&サンデーライダーになるかと思いますが、趣味で膝を壊してもしょうがないので、タイム愛用者は周りの声など気にすることもなくタイムを使うでしょう。
タイムの固定クリート派の方もいますが、デザイン的に気に入って使っているそうな。
合う合わないなんて他人がどうとか関係ないので、結局は自分に合うものを使えばそれが答えなんでしょう。
ちなみにタイムペダルが他社より優れているとも思っていません。
少なくとも自分には合うというだけなので。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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