自転車とは全く関係ない話になります。
現実的だなあ
6700万の請求と報道が出てますが、リアルで現実的な請求だなあ…なんて思ってみてました。
認められる見込みがあるラインに抑えているのかと。
裁判ってよくわかってない人もいるでしょうけど、請求金額に応じて印紙代が必要。
請求金額 | 印紙代 |
6700万 | 22.1万 |
10億 | 302万 |
100億 | 1602万 |
訴訟費用(印紙代)ってまあまあバカにならないし、控訴は1.5倍、上告は2倍の印紙代です。
仮に10億請求して5000万(請求金額の20分の1)が認められたとしたら、こんな感じになる。
訴訟費用はこれを20分し、その1を被告の負担とし、その余を原告の負担とする。
印紙代もバカにならないし、リアルな請求だなあと。
「もっと請求すべき!」という人って、印紙代とか知らないのだろうか。
ところで、私も裁判してみてわかったのですが、訴訟費用って実際には請求しないことが多いらしい。
というのも、意外と面倒。
訴訟費用の内訳について計算書を作り、一審に対して「訴訟費用額確定処分申立」をする。
これについても印紙代が必要な上(この印紙代も含めて請求できますが)、一応は裁判みたいな手続きになる。
相手方が計算書の内容について反論するかしないかにもよると思うけど、2ヶ月近く経って突如訴訟費用額確定処分正本が届き、それを以て相手方に請求します。
そもそも、わからない点を書記官に聞いても「わかりません」の連発でした。
ほとんどの人が訴訟費用を請求しないので、書記官もわからないらしい。
一番困ったのは最高裁の扱い。
通常、最高裁って弁論を開く時以外は、相手方が提出した上告理由書がこちらには送達されません。
気になったので最高裁にお願いして上告理由書を送達してもらったのですが、切手代はこちらが払っている。
最高裁から取り寄せた「上告理由書」の送達費用を相手方に請求可能なのか?を書記官に聞いても「…わからないのでとりあえず計算書に入れてください。考えさせてください」という扱い。
交通費の計算にしても、台風による運休で仕方なく遠回りして出廷した交通費をそのまま請求していいのか?と聞いても「わからないのでとりあえず計算書に入れてください」。
書記官が悪いというよりも、誰も訴訟費用なんて請求しないからわからないらしい。
幸い、相手方が反論しなかったこともあり全額認められましたが、計算書を作るのはかなり面倒です。
そもそも、事件記録が一審に戻ってこないと訴訟費用の確定処分申立も出来ませんが、いつ戻ってくるのかを聞いても「わかりません」。
私の場合は、最高裁に電話して「訴訟費用の確定処分申立を早くしたいので、事件記録を一審に戻してもらえないか?」と伝えましたが。
スシローの提訴にしても、無駄に請求金額を高くしたところで訴訟費用が高くなるだけだし、リアルな請求だなあと。
ところで
交通事故の民事訴訟を見ていると、かなりのケースが一審で終了している印象です。
たぶん控訴提起の印紙代も関係しているのかと思うけど、一審印紙代の1.5倍必要ですから。
一か八か、みたいな控訴はなかなかしにくい。
けど、交通事故関係であえて弁護士立てずに本人訴訟で頑張る人もいまして、なかなか大変ですよね。
裁判なんてするもんじゃないです。
裁判よりも示談が楽ですが、そもそもは面倒な事態にならないように安全運転して無事故が一番なんでしょうね。
いろんな意味で、「自分を守る」のが安全運転だと思う。
面倒な事態にならないように。
事故が起きなければ揉めないし、揉めなければ裁判になるわけもない。
ところで以前、弁護士立てただの騒がれた気がしますが、いつになったら連絡が来るのでしょうか?
何年前の話だっけ?
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
記事とは直接関係ないですが、動画が出ているのは氷山の一角で、学生グループでバカ騒ぎして似たようなことをする人って、結構いたんじゃないかって思います。
あと、小さい子供だと舐めた手で触ったりしてることもあるだろうし、外食が出来なくなったとか言ってる人はどんな清潔な世界をイメージしていたのかと思います。
コメントありがとうございます。
実際にいたのが表面化しただけなので、学生時代にアルバイトしていた居酒屋では「事件」なんていくらでもありましたけどね。
時代が違うだけなのかもしれませんが、どちらにせよ回収の見込みも薄いと思うので、実際には見せしめ的な意味合いで提訴したのかもしれません。