読者様から質問を頂いたのですが、ちょっとその前に。
二段階右折と交差点の範囲
自転車が二段階右折する際は「交差点の側端に沿つて徐行」(34条3項)ですが、複合交差点について、三叉路と十字路を全て含めて一つの交差点だと解した判例があります。
大阪高裁 昭和44年7月18日
ところで、この交差点で「内記通り」(下)から「中央通り」に右折する際に、「ロ」で左折して「イ」の隅切りに従って進行して市道長田線を横断し、右に向きを変えて中央通りを横断した後に右に向きを変え、直進することにより「交差点の側端に沿って」進行したことになりますが、
そんなアホなことしないで、横断歩道に沿って二段階右折すれば良くね?
当たり前ですよね笑。
まさか判例で示した交差点の範囲に沿って左折、右折、右折、直進を繰り返す人がいたら、残念ながらアホなんじゃないかと疑うレベル。
もちろん警察が発狂して「右折方法違反」だと指摘することもありません。
これらが示すことは、二段階右折とは判例が示した交差点の範囲と必ずしも同一とは限らないということで、常識的に判断しましょうとしか言えないわけです。
さて、ここまでが前置き。
五叉路交差点と二段階右折
まず、現場はこちら。
1・DからBへ進みたい場合
右折になるので、Eを横断しそこから横断歩道が交差点の側端だと思うので、そこから二段階右折…にルール上はなると思いますが、路側帯がほぼ無く、民家の壁の眼の前が道路になるため退避場所がありません
安全なプレイになるとEを横断後すぐに方向を変え、EからCの信号機に従いBへ入ればいいのでしょうか?
Eの位置から左折になるとAになり、直進ですとCというのはわかるんですが、Bへ進むのも左折になるのでしょうか?
また横断歩道ですがA〜B間とB〜C間しかなく、歩行者モードになったとしても、A〜B間には歩行者専用信号がない、降りると人間+自転車の幅になるので道路にはみ出す危険が高い状態となります
この場合そもそも、路側帯が狭すぎていろいろ危険な道路です。
こんな交通量でメチャクチャですし。
横断歩道に歩行者用信号がないので車道の信号に従いますが、Cの信号機に従って進行(乗ったままだろうと降りて押してだろうと)ですが、左折なのか何なのかは気にしなくていいです。
2・CからBへ進みたい場合
Dと接する手前くらいまで進み、二段階右折になると思いますが、Bの信号はB側しかついておらず、またA、B、Cは時差式になっているのでBがどのタイミングで青になるかがわかりません
この場合は自転車であっても従うのはCにある歩行者専用信号になるのでしょうか?
こちらはAに比べると路側帯が若干広いのでまだ歩行者モードになればなんとかなりそうではあります
歩道が自転車通行可の標識がないため、歩道が切れるまでは押して歩くしか無さそうですが…
これ。
交差点の範囲を道路交通法に従って考えてしまうと、上の判例と同じく大回りにならざるを得なくなります。
Dを横切って右に向きを変えて…という無意味なプレイになります。
そしてそれが不合理なのは言うまでもなく、Cの横断歩道を使って歩道に上がってしまうのが一番です。
非普通自転車なら降りるしかありませんが、この程度をイチイチ降りる必要があるかはビミョー。
非普通自転車は歩行者用信号の規制対象ではありませんが、従ってダメというわけではないのであまり気にしなくていいかと。
BからDへ進みたい場合
これは直進で大丈夫でしょうか?
AからBへ進みたい場合
U字に進むで大丈夫でしょうか?
直進、左折と捉えて問題ありません。
結局のところ
五叉路とか複合交差点の場合、交差点の形状だけでなく信号のパターンによって自転車が進むべきラインが変わるので、こういうのってあまり深いこと考えると意味がわからないし、不合理です。
路側帯が狭く二段階右折の待機場所がない件にしても、その時点で法に則った正常な右折が期待できないので、安全そうな場所をその都度考えて待機し、無理がない信号パターンに合わせて進行するとしか言えない。
例えば、大阪高裁 昭和44年8月7日判決では交差点の範囲について、これ全てを交差点と解釈してますが、
②で右折することは違反と解釈しますかね?
二段階右折する理由は、速度が遅い軽車両には歩行者の横断と同じ動きを義務付けすることで安全を確保するのだという意味ですが、結局はそこ。
わからないときは歩行者に準じた横断をすれば全て解決します。
変則的な交差点では、あまり深いことを考えないほうがいいような気がしますが、道路交通法の原則通りにいかない場面なんて自転車はそこそこあるのですよ。
手信号なんかもそうだし。
道路交通法通りにやったら、しんでしまいます。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
ありがとうございます、まさかここまで面倒な案件だとは思わず、お手数おかけしました…
しかしC→Bがここまで強敵だとは思いませんでした
D→Bだけでお腹いっぱいだったのにw
こんなの初見クリア絶対に無理です
先日のお聞きした一部の信号が無い丁字路からこの五叉路まで3キロほどしか無いんですよね…
冷静に考えたらこれだけの短距離で高難易度交差点があるのって、伊勢市って最終ステージか何かなんでしょうかw
コメントありがとうございます。
さらに興味深い判例を見つけたので、また記事にします。
二段階右折必要ないのでは?3車線ないし
自転車は車線数に関係なく二段階右折ですが(34条3項)。