報道に出ていますが。
警察庁は1日、今年7月1日の改正道路交通法施行で「自転車並み」の扱いとなった電動キックボードによる交通違反と事故の状況をまとめた。7月の1カ月間で7件の事故があり、7人が軽傷を負った。交通違反の検挙は406件あり、ルールに反して歩道を走行するなどした通行区分違反が4割近くを占めた。
(中略)
交通反則切符(青切符)などで処理した違反406件の内訳では、信号無視が187件、緑ランプを点滅させずに歩道を走るなどした通行区分違反が151件、一時不停止35件、歩行者妨害17件の順に多く、酒気帯び運転は2件だった。都道府県別では、東京が355件を占め、大阪25件、神奈川11件、愛知と京都各6件、兵庫2件、三重1件だった。
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これは変ですね。
神奈川県では7月から「玩具」になったから自由に遊べるそうですが、
日本から独立することに失敗して、警察庁の方針に従うことにしたのだろうか?笑
違反件数の大小
406件という数字が大きいのか小さいのかは判断しようがなくて、違反件数ではなく検挙件数なんですよね。
違反自体はこれよりはるかに多いのは当たり前で、それは自転車やクルマの話も同様です。
少なくとも406人の無法者がいた、ということです。
どのように評価すべきかについてですが、数字を見てもわかりません。
なので406人のアホが捕獲されたということはわかりましたが、それ以上はわかりません。
以前書いたように特定小型原付の狙いは、野良電動キックボードを販売市場から追い出す点にあると思っています。
時速60キロとか出る電動キックボードを通販で購入して、ナンバーも取得しないまま歩道を爆走するアホとかいるわけですが、特定小型原付の登場で意味不明な電動キックボードは売れにくくなる。
わざわざ検挙リスクが高い野良電動キックボードを買うよりも、ノーヘル合法の特定小型原付を買うほうがいいわけで、販売市場から野良電動キックボードを売れにくくする点がメリット。
それ以外の点については、まだ評価しにくい。
いつも不思議に思うのですが、特定小型原付の法整備について「利権説」を語る人がまあまあいます。
具体的にいかなる利権なのかを暴いたなら別ですが、「○✕がバックについている」とか「○✕は黒い噂がある」程度の情報量から利権説を唱える人って、「私は調べない人だし妄想で語る人なんです!」とアピールしているだけに見えてしまいまして。
具体的に暴こうよ笑。
利権説を唱えるなら。
さて、違反の中では通行区分違反(歩道通行)が多いそうです。
通行区分違反と言っても、中身は3パターンあります。
②「自転車通行可」ではない歩道を、時速20キロモードで通行した
③「自転車通行可」ではない歩道を、時速6キロモードで通行した
これらは全て「通行区分違反」ですが、③については明らかに他害性は低い(違反ですが)。
これらを分けて公表してくれたほうが、なぜ歩道通行したのか分析しやすくなると思う。
違反だ違反だと騒ぐのもいいんだけど、結局は違反する理由から解決しないと変わらないことはあるのです。
なので検挙件数は受け止めて建設的な議論に向かわないと、検挙件数の報道がなされる度に発狂して終わるだけ。
ましてや利権説を唱えたところで、もう新制度はスタートしているのだから何の解決にもならない。
盛大な社会実験
非免許制の特定小型原付に青切符を導入した理由について、「いずれ自転車にも青切符を導入するための実証実験的な意味ではないか?」とだいぶ前に書きましたが、今からでもシェアキックボードについてはアルコールチェッカーを導入すべきと思っています。
理由ですが、クルマの飲酒運転についてもいまだにいるわけで、いずれはクルマにもアルコールチェッカーとエンジンが同期するシステムを導入することになると思う。
どこかに抜け道や穴があると思うので、特定小型原付に先行導入して実証実験的に使うこともできるわけ。
特定小型原付は、新しく登場してまだ台数が少ないからしやすい。
実際にやってみないとわからない面はあるので、国がカネ出してアルコールチェッカーを導入して、データを取ることもできるでしょ。
せっかく新しく登場したモビリティだし、実証実験的な使い方にも活用する余地があるので、検挙件数を見て発狂して終わりでは意味がないと思う。
まあ、406人アホかいた、という数字に一喜一憂するのもいいんだけど…個人的には将来クルマにもアルコールチェッカーを導入するために特定小型原付を使って実証実験から始めるとか、そういう話にしてほしい。
アルコールチェッカーを導入すれば特定小型原付の飲酒運転を抑えることにもなるし、こざかしい人がどうやってアルコールチェッカーを騙して飲酒運転するかなどの実証実験にもなるでしょ。
まあ、アホは何に乗ってもアホのまま。
読者様の中で特定小型原付を購入した人が何人かいますが、そういう人たちって普段から道路交通法をかなり勉強して鋭い質問をしてくる人ばかりなので、特定小型原付=悪の化身みたいな見方には賛同しません。
ちゃんとしている人はちゃんとしているのだから。
けど、世間の評価は特定小型原付=悪の化身みたいな感じでしょうね。
なお、私自身が悪の化身であることについては否定しません。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
ええっ、と思ってしまったのが、
東京355件、大阪25件
東京が大阪の10倍以上のところです。
もちろん、人口の差はありますが、(東京都1409万人、大阪府877万人)
倍も差は無いのに。
大阪は、もっと、違反が多いはず。
摘発が少なすぎます。
大阪府警が電動キックボードの摘発で実績を付けて、
自転車の青切符でも、全国ぶっちぎりトップになることを期待します。
コメントありがとうございます。
たぶん警視庁は集中取締りをしただけなので、あまり数字は関係ないと思います。
個人的には反則金の納付率が気になってます笑