先日、自転車への青切符導入について有識者会議が2つの案を公表しましたが、
同時に公表された資料の中に、このようなものがあります。
https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/kentokai/01/siryou07.pdf
免許保有者、非保有者2729人に対するアンケート調査です。
取締りキボンヌ
「悪質な違反者に対する指導・取締り」を望む人が64%で第一位、「自転車の走行空間の整備」が41.4%で第二位。
まあ、こういうのってなかなか難しいところがあって。
警察官の人員なんて限られている以上、取締りは限界があります。
しかし民意としては「悪質な」違反が横行している現状を取締りにより対処すべきと願っている。
そりゃそうだろな。
逆走自転車に注意したところで「逆ギレ」を食らう時代ですし。
「逆」が好きな人たちなのかもしれません。
ただまあ、現実的な話をすると、警察官ですら自転車のルールを理解しているとは到底思えないワケでして、
ルールの周知、教育は一般人だけではない気がします。
ジャーナリストもそう。
この記事にいくつの間違いがあるのでしょうか?
①自転車は道路運送車両法に定める「軽車両」に該当する。
②歩道の複数台数での並走…など、法的に問題のある運転
③約7割で自転車側にも過失があった
④問題は歩道逆送や並走、一時停止無視などで、多くの自転車利用者は違反であることにほとんど気づいていない。
①道路運送車両法では三輪自転車を軽車両としているので、いわゆる自転車は関係ないし、
第一条 道路運送車両法(以下「法」という。)第二条第四項の軽車両は、馬車、牛車、馬そり、荷車、人力車、三輪自転車(側車付の二輪自転車を含む。)及びリヤカーをいう。
②交通法19条は「車道での」並走を禁止しており、歩道での並走は禁止していない。
③過失ではなく「違反」
④なんでマスメディアは「歩道逆走は違反説」が好きなのか不思議ですが、それは愛媛県の独自条例のみ。
ジャーナリストが自転車のルールをわかってないことはわかりましたが、一般人、警察官、マスメディア、それぞれにルールの教育が不足しているという話ですね。
結局のところ
自転車に限らずクルマもそうだけど、Twitterなどに事故動画がアップされたときに、まともに理解して発言している人がいったいどのくらいいるのでしょうか。
マスメディアが大好きな「歩道逆走違反説」とかはもはや鉄板ネタ扱いでいいでしょう。
もしかしたら愛媛県のジャーナリストさんなのかもしれませんが、道路交通法上は歩道に方向指定はない(17条4項、63条の4第2項)。
メディアが間違った情報を流すから、こんなモンスターが生まれるのでは?
取締り強化は賛成しますが、マスメディアについてはまともな情報をお願いしたい。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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