ツールド北海道2023では本当に痛ましい事故があったわけですが、たまたまツールド北海道開催のことを知らずに吹上温泉に向かってレースとは反対方向に進行していたクルマがいたようで、映像が公開されています。
ツールド北海道2023、上富良野→吹上温泉の走行動画はこちら。
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ガードマン「行っていいよ」??
レースの交通規制については、道路左側が警察による規制、対向車線は大会運営者による独自規制と言われてますが、動画の冒頭0:45あたりから。
ガードマンの方がいらっしゃいまして、なんか、なんかされてるみたいなんですよね。ちょっと止まって声を掛けまして、これ行けるんですか?ったら「行けるよ」って言うからそのまま、登ってきました。そうしましたらちょうどツールド北海道23ていう自転車競技が開催されていたみたいで、上の方からものすごいスピードで自転車が降りてまいりました。交通規制はですね、片側だけの交通規制ということで、まあ、こっちのほうは、山に登って行くほうは解放されて自由に走れると。まあ下りのほうは規制されているということでした。
ガードマンが全く機能していなかったのではないでしょうか??
そして事故加害車両らしきものが駐輪スペースにいることも確認できますが、確かに加害車両自体は「規制前」に進入していた可能性はあります。
じゃあ規制開始後に規制が機能していたのか?というと、機能してません…よね。。。
そうなったときに、仮に加害車両が規制開始前に進入していたか、規制開始後に進入したかはそもそも関係ないのではないか?とすら思えます。
なぜなら、この撮影車両が現実に進入していたわけで、たまたまこの撮影車両が加害車両にならなかっただけで、どの対向車も加害車両になる可能性があった中、偶然駐輪していて出発した車両が加害車両になっただけとも言えますし。
そしてガードマンが「行っていいよ」と言ったことは、警備会社の問題なのか、大会主催者の指示(警備会社に対する指示)がどうだったのかによって話が変わりうる。
それにしても、撮影車両の方もかなり慎重に進行している様子がうかがえますが、コーナーリング、特に左カーブで対向車線にややはみ出るようになるのはある意味必然的に起きること。
大会主催者による規制が全く機能していなかった可能性が高まります。
なんだこれは?
そんな今日、新たに大会主催者から発表がありました。
自転車ロードレース「ツール・ド・北海道」の死亡事故は、発生から3週間余り…大会を主催、運営する協会は、事故車両がコースに入った時間について「規制後に入ってきたとは、ちょっと考えづらい」とする見解を初めて明らかにしました。
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今さらの話をしてますが、この人たちは業務上過失致死罪の捜査対象なので限られた情報しかないのだとは思いますが(捜査対象者に警察が情報提供するわけがない)、だいぶ疑問が残ります。
ガードマンが普通に通していたのは事実みたいですし、今までたまたま事故が起きなかっただけに過ぎず、実態としてはいつ事故が起きてもおかしくなかった。
参加取り止めにしたチームがあるのも、こういうザルな実態を受けてなのでしょう。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
前の報道では、基本は片側通行で、一部危険と思われる区域のみ両側を規制していた、というのもあったので、片側・両側の区間が警備スタッフにしっかり認知されてなかったのかもしれません。
しかし、レース中のバイクの間に多数のオートバイが走ってるのは、スタッフやオフィシャルだろうと想像つくのですが、ロードバイクをルーフに何台も載せた自動車が走っていくのがよく分かりません。あれは何なんでしょうね。
ゴールした選手が帰っていくような時間帯でもないでしょうし。
コメントありがとうございます。
あれはメカトラブル時のスペアバイクなので、選手と選手の間を走るのだと思いますよ。
ただまあ、警備員がいても自由に進入可能となると、「事故車は規制開始前に進入した」という説明がどうにも合わなくなる気がしてます。
ありがとうございます。
メカトラブル時には、バイクごと交換するのですね。知りませんでした。
ロードレースと、トライアスロンでは、全く違うので驚いてます。(トライアスロンは、バイクのメカトラブルは、パンクなども含め自分で復旧。できなければリタイアです)
「事故車は規制前に侵入」は、主催者側はそうしていた、との「主張」なだけで、実際には、徹底されてなかったのでしょう。運営が雑な印象は(当初からですが)拭えません。
コメントありがとうございます。
一応はプロレースみたいな扱いなので、メカトラブルはバイク交換ですし、パンクならホイール交換です。
結局、今までが「たまたま」事故が起きなかっただけで、今回は必然だったのかなと感じます。
この手の事故は運営が正確な情報を与えていない、もしくは理解されているかを確認していない。という初歩的ですが重大な過失に起因することがほとんどだと思います。おそらく今回も曖昧な情報しか与えていない(というか運営側の認識すら曖昧かも)ことで、起こるべくして起こったのだと思います。選手でも反対車線を走ることが駄目だとは知らなかったと言う人もいるくらいですし、少なくとも正確な情報を周知する努力はされていなかったのでしょう。
コメントありがとうございます。
それもありますよね。
こんな雑な状態では恐ろしい。
漏れ聞こえてきている話だと、これまでの警備運営と違うところがやっていたんじゃないかと言うのもありますね。
告知看板のデザインや掲示時期が昨年までと違うと言うと言われてますし。
そうなるとこう言う対応も有り得そうですね。
コメントありがとうございます。
何が正しい話なのかはわかりませんが、疑問だらけですよね。
交通誘導警備業務は道路使用許可を取っている場合のみ通行止めできますが、
今回のケースのように道路使用許可を取らず、”大会運営者による独自規制”を行っていた場合、警備会社に違法な交通規制をさせていたことになりそれはそれで問題ですけどね
コメントありがとうございます。
そのあたりは詳しくないのでなんとも言い難いところですが、「通行しないでとお願い」することは自由みたいな屁理屈はいくらでも成り立つと思います。