こちらについてですが、なかなかなメールをしてくる方が。
赤坂警察署の○ダさん?という女性の方が対応してくださいましたが、こんなやり取り。
・まずは当該横断歩道の位置確認
・歩道を通行する歩行者や自転車の立場で、この横断歩道は信号に規制されているとみるのか?信号がないとみるのか?
一応疑問点をいくつか挙げてます。
②一方、この横断歩道には標識がある。
③信号がある横断歩道の場合には標識を省略できるので、横断歩道には信号がないようにも思える。
④施行令1条の2を見る限り、信号がある横断歩道だから標識を設置しちゃダメとは読めない気がする
これらを踏まえるとどちらにも解釈しうる気がするが、警察的にどう考えてますか?
以上が質問内容。
調べてから折り返しの電話という扱い。
けどあれでしょうね。
なぜか認めたくない方もいらっしゃるようなので「オレが警察に聞いたら信号はないと言われた!」みたいに言い出す人が現れて…というオチまで想定済みです。
要は以前読者様から頂いた解釈の話と、
類似事例の警察の見解と、
法の条文解釈の話、判例での扱いなど総合的に判断した上で警察に聞いたわけなので。
警察にしても信号を管理する部署の見解を確認してから回答して頂いたので、全て総合的にみればその通りかと。
単純な興味として警察の見解を聞いただけなので、どちらかであって欲しいという話でもない。
警視庁の見解です。
歩行者用灯器が無い場所では、歩行者も車両用灯器を見て道路を渡ることとされています。
よくあるご意見・ご要望・その他 警視庁
で。
警察の方も言ってましたが、実態からして信号無視する歩行者や自転車がいても注意していない。
要は歩行者や自転車が信号に気がつかないし、脇道から進入する車両は「信号がない」のだから脇道から左折する車両が注意すればめったに事故らないはず。
おそらく民事でも、信号無視を大要素とは捉えないかと思う。
たぶんこれって、警察的には「横断歩道を信号規制しよう」としたわけではなくて、「法解釈上、横断歩道に信号規制がかかってしまった」なんだと思う。
法律上、その横断歩道を信号規制から除外できる根拠がないから勝手にそうなるだけで、規制したくてしたわけじゃないと思う。
だから警察的にもさほど重視していない。
以前から民事は「違反割合」ではなく「過失割合」だと書いてますが、もし民事責任が道路交通法違反に忠実になっていたとしたら、「注意して進行可能な左折自転車」と「進行禁止の横断自転車」になってしまい、横断自転車が完全に悪い扱いになってしまう。
けどこの横断歩道の特性を考えれば、不注意(過失)の程度として赤信号無視は大要素ではないのでせいぜい50:50とかでしょう。
そして赤信号無視の自転車や歩行者がいても、この横断歩道の特性からすると非難の対象とは思いませんが、注意してないと後になって大変ですよとしか言えない。
なので双方ともに注意するしかないのよ。
そして読者様から指摘された「逆方向の横断には対面信号がない」にしても、それも正論です笑。
それらも含めて曖昧な要素が残ります。
ただし、逆向きに信号がないことから正方向の信号の効力まで消せるか?というとそれは難しい。
例えば、二段階右折する際の信号がないことから、
これと逆向き(右から左)の信号の効力を無くす効果がないことはわかると思う。
けどこの「逆向き問題」や「脇道車道に信号がないこと」なども踏まえて警察的には問題にしないのかと。
実態からして注意してないと言ってましたし。
結局、構造と法規が一致してないからおかしくなる典型例。
信号の効力を打ち消す「常時左折可」みたいに、「常時横断可」の標識があれば解釈はすっきりする気がしますが、要は左折車両が注意していればめったに事故らないから警察的にはどうでもいいんでしょうね。
左折車両が「信号がないように見える横断歩道」に接近する際の義務を果たし、広路車妨害にならないように注意すればめったに事故らないはずなので。
とりあえず、判例から見ても「一方は信号がない」「一方は信号がある」という理屈は成り立つし、そのように捉えるしかないでしょう。
・標識があることと、横断側に信号規制があるかは別問題。
・どの立ち位置から見るか次第で、「信号がない」「信号がある」が変わる。
・横断歩道の標識は「横断歩道に接近する車両」に信号がない場合に付けるモノで、横断者に信号があるか否かの話ではない。
・従って「横断者には信号がある」「脇道から左折進入する車両には信号がない」となる。
・警察的にはあまり重視してない。
たぶん「オレが警察に聞いたら違ったぞ!」みたいなのが現れてそうな予感。
「あいつは聞き方が悪いんだ!」みたいな。
だから「警察に聞きました系」は信用しちゃダメなのよ笑。うちも含め。
警察に聞いた部分以外も考慮して各自お考えください。
結局、「逆向き」にしても確かに一理あるけど、二段階右折の「逆向き」を考えれば逆向きに信号がないことが正方向の信号の効力まで打ち消すのは難しい。
そういう諸々を考慮して警察的にも注意指導する対象とはしてないのでしょうし。
しかし「信号の有無」すら争いになる道路交通法って凄いですよね。
信号に従え!と言ったところで、そもそも信号があるのかないのかすら争いになるのだから。
他人に期待せず、目に見える状況の義務を果たしましょう。
けど、そろそろ道路交通法を抜本的に作り直す必要があると思うし、自転車のルールにしてももうちょい簡潔にできないのかな…
ルールを理解しても、ルールの守り方がわからないなんてことは自転車だとザラ。
コメント
いつも楽しく?拝見しております。
今日の自転車通勤中、国道1号の大規模交差点で左折車線の「右端」で信号待ちしていたところ、居合わせた警察官が「もっと車道の左で信号待ちしてください」と。
少々無視の居所がよろしくなかったこともあって警察官に「後ろを向いてごらん」とやってしまいました。
「この車線はまっすぐ行くと歩道にあたっちゃうで。お巡りさんは交差点のど真ん中で進路変更しろと?命がけやな」「それはやめてください」「じゃどうしろと?左端に寄せなきゃならないのは承知したよ、だったらどう走れと?教えてよ」「歩道に上がって渡ってください」「え?交差点の車道のど真ん中で自転車降りて?自転車の運行中止して、停止線超えて交差点に進入してそんな回り道して、そのうえ歩行者危険に晒すの?」「・・・・・」
まあ答えられないだろうと思って聞いてます。性格が悪いもので。
ただ、現実は現場の警察官にコメントを求めるとこういう一点だけの遵法を語るしかなく、議論になると逃げるだけですよね。
こうなると、「大阪府〇〇警察署の警察官に確認したところ左端に寄らずに信号待ちしても黙認するということのようだ」となります。
警察本部の交通部交通規制課あたりの公式な回答(文書で公開することを前提に回答を求めると得られます)あたりなら意味あるんですが、正直そういう無理強いのような質問を晒される現場の警察官が気の毒で。。。
コメントありがとうございます。
左折レーンなら車両通行帯なので、レーンの右端でも構わないはずですか、要は警察官が法律を熟知しているわけではないので、いろいろバグが起きます。
なのであまり気にしないことも大切ですが、もっと不思議なのは一部の自転車界隈がおかしな解釈ばかりしたがる点でしょうか笑